表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/188

ジ・アレス

そのニュース速報に驚いた俺とモモーナは沈黙した……


「ルキ……」


聖女モモーナが口を開き俺を見た……


「セリーナ、店を出よう……駐車場で待っててくれ」


俺はレジに行き、小さな妖精店員に金を払ったあと言った


「ちょっと電話を借りてもいいですか?」


小さな妖精店員は快く承諾してくれたので、俺はカフェ・ド・セリーナへ電話を……いや例の装置で連絡することにした……」


俺が電話すると、カフェ・ド・セリーナの店長、巨大な白熊の獣人カゴシャンが電話に出た


「あっ、カゴシャン、そこにアイコディーナ王女様いる?」


「ええ、いますよ」


「分かった、ありがとう」


俺は電話を切ると駐車場に向かった






「今、カフェ・ド・セリーナに電話したら、アイコディーナ様、いるって! やっぱり王都にいるアイコディーナ様は偽者だった」






俺たちの魔法の馬車は、アルテミスシティに入った


俺は虹の女神イーリスに教えてもらった通りに進むと、前方にジ・アレスと書かれた巨大な看板が目に入ってきた


俺たちはジ・アレスの駐車場に魔法の馬車をとめて、店内に入った






「いらっしゃい」


店内に入ると、びっくりするくらい大きくマッチョな店員がいた


近づくと名札にヘラクレスと書いてある


俺はヘラクレスに聞いた


「アレス様はいますか?」


「あっ、アレス様は今いないです……どちら様ですか?」


「ルキですけど」


「ああ、ルキさんね……アレス様から聞いてます……もしルキさんが来たら良い品をお見せするように頼まれてますので」


「それで、アレス様はどちらに?」


「アレス様はアーサー王国の王都アーサーシティに行かれました……アーサー王様からガーデンパーティーの招待状が届いたんです……なんでもアーサー王国に東の大陸から神のごとき教皇様が来るらしくて、その教皇様と一緒に、東の女神と言われる、戦いの女神アテナ様が来るらしく、アテナに会ってくると言って出ていかれました……ああ、戦いの女神アテナ様は軍神アレス様の姪なんですよ」


「えっ、そうなんだ……じゃあ女神見習いのココアサンドラと戦いの女神アテナ様は従姉妹同士になるわけか……」


俺たち3人は納得し店内を見渡した


(さすが武器と防具と道具の店だ、興味深いものがたくさんあるな)


俺は主に、武器と防具コーナーの剣と盾を見てまわり、セリーナは主に道具コーナーの取り扱い注意の魔法薬を見てまわった


ただモモーナはソワソワしながら考えこんでいた……


俺はモモーナに言った


「どうした、モモーナ」


「あ、あのねルキ、私、教皇様に会ってみたいの! いえ、一目だけでもいいから、そのお姿を見てみたい……招待状がないから会えないかもだけど、教皇様のお近くに行きたい! だって、こんなチャンス、めったにないもの」


俺はセリーナを呼んで説明し、どうするか相談した


「私はいいわよ! 前からアーサー城を見てみたかったし」


「よし、じゃあ決まりだな、俺もこの世界の宗教家の頂点、ハイ・プリーステスと呼ばれる教皇様を見てみたいし」


俺たちは、ジ・アレスには改めて買い物に来ることにして店を出た


セリーナがカフェ・ド・セリーナに旅に出ることを連絡したいというので、俺たちは冒険者ギルドに向かった






俺とモモーナは、セリーナを待っている間、冒険者ギルド近くの、チーズケーキが有名なカフェでまったりしていた


「たしか、この店、前にもモモーナと来たよな」


「ええ、来たわ」


「あの頃は、俺たちケンカばかりしてたよな」


「そうね……」


その時、いつの間にか俺たちのそばに来ていたセリーナが言った


「それが今では仲良しさん」


「セリーナいたのかよ……もう電話は終わったのか?」


「ええ、カゴシャンに今から旅に出るって言ってきたから……じゃあ行こうかルキ、モモーナ」


こうして俺たちの新しい旅は始まったのであった……







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ