乗組員たちの野獣の雄叫び
にんじん島に上陸した乗組員たちを前に、可愛いうさぎの獣人ミーナ艦長は言った
「今日の訓練は、たったひとつ……それは、にんじんの大食い競走訓練よ!」
すると女神見習いのココアサンドラが言った
「ミーナがやりたいだけでしょ?」
「そ、そんなことないわよ!」
「ミーナ、そのわりには、ヨダレが出てるわよ」
「う、うるさいわね! では始めるわよ!」
大食い競走訓練が始まり、どんどん脱落者が出る中、勝負はミーナとココアサンドラの一騎打ちとなった
2人ともポリポリ、ムシャムシャ、すごい勢いで、にんじんを食べていく
ココアサンドラは、にんじんを飲み物のように飲み込んでいく
負けじとミーナも、口いっぱいにほうばった
だが、酒で言えば、うわばみのごときココアサンドラとは差がつく一方だった
その差は10本……
ミーナは、ここで、にんじん10本を一気に口に咥え飲み込もうとした
うぐっ、おえっ、うげっ……バタン
ミーナはその場に倒れてしまった
「か、艦長ー!!!!」
乗組員たちが心配で皆駆け寄ってきた
その時、ゆっくりと倒れているミーナの前に来たココアサンドラはニヤリと笑い言った
「ミーナ……私の勝ちだね……」
幸いミーナは食いすぎで倒れただけだった……ミーナは言った
「今日の訓練はここまで……あとは自由行動とする」
ワァーッ!!!!
乗組員たちが、歓声を上げる中、突然女神見習いのココアサンドラと大賢者ササーヤンが服を脱ぎ捨て、布の面積が少ない水着姿になった
ウ……ウォーッ!!!!
乗組員たちの歓声がどよめきとなり、目をギラつかせた野獣の雄叫びに変わった
水着姿のココアサンドラとササーヤンは、たちまち野獣のような乗組員たちに囲まれた
ウォーッ!!!!
乗組員たちの野獣の雄叫びは一向に収まらなかった
ここで、ついにココアサンドラはキレ気味で叫んだ
「あんたたち、どきなさいよ!!!! 私たちはビーチに行くんだから」
だがその時ササーヤンが、冷静にココアサンドラに言った
「まあまあ……そういえば、かの有名な哲学者アリストテレスも【若者は常に興奮状態である】って言ってたように思うわよ」
「はっ? 誰よそれー ! しかも、うろ覚えってー!! 意味も分からないじゃないのー!!!!」
ココアサンドラは常に興奮状態である……




