大型空浮艦と山のような熊の獣人
俺たちは、アーサー王国、空浮艦騎士団【セラフィムの6枚の赤い翼】所属でアイコディーナ王女所有の空飛ぶ魔法の船、大型空浮艦アイコディーナ号に乗り込んだ……動力源は魔法石である
俺が艦内のラグジュアリーな雰囲気にワクワクしていると、宮廷魔術師リコッチーがやってきて言った
「ルキ、王女様がお呼びだぞ」
「えっ、ああ……う~ん……すぐ行く」
俺はリコッチーにそう返事をすると大型空浮艦アイコディーナ号最上部の上に突き出た艦橋にある司令室に行くためエレベーターに乗り込んだ
エレベーターのドアが開くとそこは別世界だった……
前方にある3枚の巨大スクリーンには、正面と左右の外の景色が見渡せた
巨大スクリーンの手前には大型空浮艦アイコディーナ号の操縦席があり、右を見ると水晶玉通信官の席があった
そしてこの司令室の真ん中には、一際高い場所がありその前には階段がついていた
俺がその階段の上を見ると艦長席と思われる場所に、アイコディーナ王女が、ふんぞり返って座っていた
「王女様、お呼びですか?」
「おお、ルキ、よく来てくれました……一緒に目的を果たしましょう」
(ん? 王女様、初めて会った時と印象が違うな……フランクな感じで良い人そう)
「ルキ、さっそくですがアイコディーナ号の最下層、最後部にある機関室に行って1日24時間働きなさい! さあ行って!」
(おい! いきなり働けってか……しかも1日24時間って! 一体いつ寝るんだよ!)
「褒めたの撤回だ」
「ルキ、何か言いましたか?」
「いえ王女様、仰せのままに……」
俺はエレベーターで最下層まで下りると長い廊下を歩いて最後部の機関室の前まで来た
俺は機関室のドアを開けた……
「めっちゃ暑いやん!! やっぱ、や~めたっ」
俺がそう言った途端、俺の前に山のような熊の獣人が現れ言った
「お前は誰だ?」
「えっ、俺は……いや、部屋を間違えました~!!!!」
俺はそう言って逃げるように機関室から出ると、来た廊下を引き返したのであった……




