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天使達が崇拝する神






天使達の崇拝する神......一体......何者なんだ......






神界に着いた俺と魔界の女王チホリリスは、天使達が崇拝する神が住む神殿に行った


するとすぐに神の側近がやって来て、神はチホリリスにも会いたいとおっしゃられていますと言われたので2人で神に謁見することにした


俺は神に死神饅頭を手渡し、これからは魔界に住むことを話すと、ありがたいお言葉をいただいた


そして少しの間、神と雑談したあと、俺たちが帰ろうとすると、神が突然、神妙な面持ちで言った


「申し訳ないのだが......」


「なんでしょうか?」


「今からある所へ一緒に行ってもらいたいのだ......チホリリスさん、あなたは悪魔ですね、それも上級悪魔......隠さなくても私には分かります......そしてルキフェルは、今日までは上級天使......」


「はい、たしかにそうですが、一体どこへお供するのでしょうか?」


神は俺たちに訳を話された


それはどうやら、ある国とある国の戦争が長い間、終わらないので神自かみみずから戦争を止めに行くらしく、俺たちにそのお供をしろと言うのだ


(やっと神らしいことをするのか......)


俺はそう思いながら、チホリリスと一緒に、神の後ろについて神殿の1番奥にやってきた


真っ暗なトンネルがあった......






俺たちは神の後ろをついて、その真っ暗なトンネルの中に入っていった


奇妙な感覚だった......歩くにつれトンネルの中の空間がゆがんで見え、およそ5秒ごとに、その場の空気、温度、湿度、圧力、匂いなどが変化するのを感じた


突然トンネルの先に光が見えた


そのトンネルの出口と思われる光に近づくにつれ、爆撃機らしき音や火薬の臭いがした......


神はその光の前で立ち止まったので俺たちも立ち止まった......






その数秒後、神は深呼吸をし目を閉じるとトンネルの外に踏み出した


その瞬間!!!!!!


自分の体の全方向に、ものすごい開放感を感じると同時に突然視界がパァーっと開けた!!!!!!






俺は高い高い空の真っ只中にいたのだ


隣を見ると神がいた......その向こうにはチホリリスがいる






神に気づいた兵士達が一斉に、空を見上げ、こちらを見ている......






神は、静かに目を開いた......


神の両目からは、血の涙が、後から後から流れている......


そして神は両手を上げた......


「戦いをやめなさい......」


神がそう言った次の瞬間、ものすごい強風と音波が、その周辺一帯の空気を、一変させ、兵士達が目を開けていられないほどの強烈な光と轟音に包まれた






そんな状態が、どのくらい続いただろう......


気づくと全てが沈黙と驚愕の異空間の世界のようになっていた......






神はチホリリスを見た


聡明なチホリリスは察した......


そこら中にいる死神達に合図し整列させた......大軍団に匹敵する数だ......


そしてチホリリスは魔界の扉を開き死神を行進させ追いやった






次に神は俺を見た


俺は察した......


俺は大天使として最後の仕事をすることにした


そこら中にいる呆然としている兵士達に向かって、柔らかであたたかな光を出し兵士達を包み込んだ......


その光に触れた兵士達は突然神の名前を叫びひざまずき涙を流した......






兵士達は口々に神に懺悔した......






長い戦争は終わりを告げた......






神にうながされて、俺とチホリリスは再びトンネルを通り神界の神殿に戻った......


神は俺たちに礼を言った


俺は大天使として最後に神と共に行動出来たことを神に感謝し、チホリリスと共に魔界へと戻ったのであった......







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