アイスの魔女セリーナのイライラ
ペガサス2頭立ての魔法の馬車は、アルテミス宮殿に向かって大空を猛スピードで飛んでいた
ちょうど妖精の森とお菓子の森とエルフの森の間にあるレストランの上空に来た時だった
突然アイスの魔女セリーナが使い魔のキツネのコンちゃんに言った
「コンちゃん、ちょっと待って! 冷蔵庫のアイスが全部海に落ちちゃったからアイスが全然ないわ! すぐにアイスタワーへ向かって!」
アイスタワーとは、お菓子の国にある地上888mの全てアイスで出来たタワーである
「えっ、いいんですか? ルキ様がお待ちですよ……ルキ様とアイスと、どっちが大事なんですか?」
「もちろん、アイ……いえ、ルキよ……でもアイスがないと耐えられないのよ! これは命令よ、コンちゃん」
「はい、分かりました、じゃあアイスタワーに向かいますね」
そう言うとコンちゃんは、魔法の馬車をアイスタワーに向けた
ほどなくして、ペガサス2頭立ての魔法の馬車はアイスタワーの屋上までやってきて屋上にある馬車ポートに着陸した
すると屋上の小型空浮艦ポートに巨大なお菓子の袋が落ちていた
セリーナとコンちゃんがその巨大なお菓子の袋に近寄ると突然お菓子の袋が開き、中からお菓子の国のプリンセス・ミホリーナが歩いてきた
セリーナたちに気づいたミホリーナは走りよってきて言った
「あっ、セリーナじゃないの! 久しぶりね、元気だった?」
「えっ、ええ……ミホリーナ久しぶり……私は元気だけど……そ、その巨大なお菓子の袋は何なの?」
「あっ、これ? これは私専用に外観を改造してもらった小型空浮艦よ! 通称、空飛ぶお菓子の袋って言うのよ……どう? 素敵でしょ」
「い、いいわね……素敵……あっ、それよりミホリーナ、アイスが欲しいんだけど」
セリーナがわけを話すとミホリーナが言った
「セリーナ、ちょっとここで待ってて」
セリーナのアイス不足によるイライラがMAXになろうとしたちょうどその時ミホリーナが側近と共に大量のアイスを持ってやってきた
「おー! アイスだー!」
そう言うとセリーナはアイスに飛びつき、いくらかアイスを食べたあと少し落ち着いたのかコンちゃんに言った
「コンちゃん、このアイスを全部冷蔵庫に入れてちょうだい!」
「えっ、全部ですか? たぶん入らないと思います」
「えーー、全部、ほ、し、いーー!!」
「セリーナ様、駄々をこねないでください」
その時、お菓子の国のプリンセス・ミホリーナが助け舟を出した
「セリーナ、アイスタワーにある冷蔵庫を1つあげるわよ」
「えっ、いいの? ミホリーナ、ありがとう!」
こうして、ペガサス2頭立ての魔法の馬車の2つの冷蔵庫には、アイスがぎゅうぎゅうに詰められ、アイスの魔女セリーナのニヤニヤが止まらないまま、魔法の馬車はアルテミス宮殿に向かって再び飛び立ったのであった……




