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聖女モモーナ

俺がエルフの国へやって来て、オリンポスの最高神ヘラ様と落ち合い遊びほうける日々が、ずいぶん経ったある夜のこと……



俺は何か恐ろしい気配に目が覚め、目を開くと、そこには月の女神アルテミスが立っていた


「ルキ……久しぶり……こんな所にいたとはね……ずいぶん探したわよ……しかも、まさかヘラ様と一緒とはね……」


「はっ? 言っとくけど、俺がここに居るのはヘラ様のせいじゃないぞ……俺が自分でヘラ様のところへ来たんだから……」


「へー、そうなの? まあ、理由なんてどうでもいいわ……ヘラ様には私から言っとくから心配しないで……それより、今すぐ私と一緒に、アルテミス宮殿に帰ってくるわよね?」


「えっ? ああ……帰るよ」






俺と月の女神アルテミスはアルテミス所有の豪華な大型馬車に乗り込んだ


俺の目の前には、ものすごいオーラを放っている真っ白いロザリオを持った少女がいた


俺はアルテミスに聞いた


「この子は?」


「ああ……この子は聖女モモーナ……最近アルテミスシティで知り合って、今は私に仕えてくれてるのよ」


その時、突然、聖女モモーナが叫んだ


「悪魔退散!!!!」


「ちょっと、モモーナさん? いきなり、それは無いんじゃない? 俺は悪魔じゃないんだし……」


「私に話しかけないで悪魔さん」


「おい、なんか感じの悪い聖女だな……ん? ん? でもこの聖女、なんだか俺と同じニオイがするんだけど……気のせいかな」


「ちょっと、悪魔さん、あんまりジロジロ見ないでください」


「いや、ポニテの結び目を、もうちょい上の方が……」


「パァーンチ!!!!」


「ちょっと! 聖女がパンチする?」


その時アルテミスが話に割って入って来た


「ああ……聖女モモーナは結び目のこだわりが強いのよ」


「アルテミス~、はよ言え~、でも何だかツノのようなものが見えたような……」


「ちょっと、頭に触ろうとせんといて! この悪魔!」


「悪魔悪魔うるさいぞ! 言葉づかいもタメ口になってきとるぞ!」


その時、またアルテミスが話に割って入って来た


「もうイチャイチャは終わった?」


「いや、どう見てもイチャイチャしとらんがな!」


「あっ、そう……それよりルキ、これからモモーナには、ルキの護衛をしてもらうから」


「えっ、嫌だよ!」


俺がそう言うと、モモーナがすかさず言った


「はあ? 何この悪魔嫌い!」


「おい、ほんとに聖女なんだろな!」


そこでまたまたアルテミスが呆れたように話に割って入って来た


「はいはい、イチャイチャしないで!」


「いや、だからイチャイチャしとらんがな……」

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