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冒険者ギルド

俺と聖戦士クルセイダー・マフィーナと黒きゴスロリ美少女バトルアンドロイド・カーリンはアルテミスシティにある冒険者ギルドへ向かうためアルテミス宮殿を出た


俺の隣を歩くマフィーナは鎧などを装備しておらず、髪をおろしメイクをしてアクセサリーをつけオシャレなワンピース姿だった……俺はさっきからチラチラ、マフィーナを見ていた……


(ん? マフィーナ、めっちゃ雰囲気変わってる……色っぽくて綺麗だけど……ただ……)


その時突然、マフィーナが俺に詰め寄ってきた


「何よルキ、そんなにジロジロ見ないで!」


「いや、見てねーよ……ところで、マフィーナ……その両肩から前方に飛び出ている砲身のようなものって何だよ」


「ああ、これね……これは、ランドセル型ダブルキャノン砲よ、気づいちゃった?」


「気づくわ!!」


「はっ? 何ツッコんでくれちゃってるのよ! これはルキのためなのよ!」


「俺のため?」


「そうよ、ルキの護衛用に装備してるのよ……今1発ぶっぱなしてみる?」


「やめとけ!!!!」


「じゃあ全身網タイツ型パワードスーツ見る?」


「おい! スカートをたくし上げようとするんじゃない!」


「冗談よ……でもこの全身網タイツ型パワードスーツを装着してるおかげでものすごく高くジャンプ出来るし怪力も出せるのよ」


「元から怪力じゃなかったのかよ」


ポカッ


「だから、殴るなよ!」


「ルキが、デリカシーのないこと言うからでしょ! 所詮、人族がどんなに強くなったって、生身の肉体じゃ、Aランクの壁は超えられないのよ」


「何だよ、そのAランクって」


「冒険者ランクのことよ」


「へー」






俺たちは冒険者ギルドに着いた……






冒険者ギルドに入った瞬間、周りの目が一斉にこちらに注がれた


「あっ……あれってSランクの聖戦士、マフィーナじゃないの?」


ザワザワしている他の冒険者たちを、よそ目にマフィーナは受付まで行きそこにいる受付嬢に何か言おうとしたが、その前に受付嬢が口を開いた


「マフィーナ様、お待ちしておりました、少々お待ちください」


受付嬢は自分の後ろにいた受付嬢見習いの少女に2階にいるギルドマスターを呼びに行かせた






するとすぐにものすごい勢いでギルドマスターが階段を駆け下りてきてマフィーナに言った


「これはこれは、マフィーナ様! お待ちしておりました……どうぞこちらへ」


ギルドマスターに2階へと促されたマフィーナはギルドマスターを制し俺とカーリンに言った


「ちょっと、待っててくれる?」


「ああ、分かった」


俺がマフィーナに返事をすると、マフィーナはギルドマスターの後ろに着いて、2階へ上がって行った





俺とカーリンはマフィーナを待つためにギルド内にあるテーブル席のイスに座った






ふと見ると人だかりがしている場所があったので、俺とカーリンはその場所に歩いていき、人だかりをかき分けて1番前に出た


するとおよそ高さが2m、幅が3mくらいの長方形の枠の中に水晶を加工した平玉がビッシリ敷きつめられて画面のようになっているものがあった


そしてその画面に次々と映し出されるのは、モンスターの討伐や薬草や素材の採取、また護衛の依頼などであった


その依頼の数々は、全体で掲示板のように映し出されていたかと思うと突然大画面に切り替わるなどさまざまな見せ方をしていた


(案外、報酬いいんだな……)


俺はそう思いながら水晶平玉掲示板を離れた後、カーリンを連れギルド内をぶらぶらしていると、ギルドの職員らしき女性が近寄ってきて俺に言った


「あの……失礼ですが、冒険者カードはお持ちですか?」


「いえ、2人とも持ってません」


「そうですか……では、冒険者の登録をして冒険者カードを作りませんか? 冒険者カードは身分証にもなりますしいろいろと便利ですよ」


「簡単に作れますか?」


「はい、登録料をお支払い頂き、ステータスの確認をしましたら、すぐに発行いたします」


「そうですか……ちょっと考えさせてください」


「分かりました……ではこれをどうぞ」


ギルドの職員は俺とカーリンにチラシをくれると離れていった


俺はチラシを見た


「ああ……マフィーナが言ってたのはこれか……」


そこにはこう書かれてあった






【初めて冒険者の登録をされる方へ】


登録料を頂いたあと、ステータスの確認を実施いたします


10段階評価で表されるステータスは、称号、名前、種族、魔力、体力、パワー、素早さ、攻撃力、防御力の9項目を確認いたします


尚、冒険者ランクは下記の通り10のランクに別れております


また、各ランクは定期的に行われる昇格試験により変動いたします(冒険者カードの更新時にもステータスを再確認し冒険者ランクは変動いたします)


但し、ギルド指定の魔物討伐を行った者か、神の推薦状、もしくは王か貴族の推薦状を提出した者には昇格試験を受ける際、特別に優遇いたします


冒険者ランク↓


ゴッドランク

SSSランク(トリプルS)

SSランク(ダブルS)

Sランク

Aランク

Bランク

Cランク

Dランク

Eランク

ビギナーランク






その時、マフィーナがやって来て言った

「お待たせ! その紙何なの?」


「ああ、これは、俺もカーリンも冒険者カード持ってないって言ったら、ギルドの職員が冒険者カード作れって言ってくれたチラシだよ」


「ふーん、ルキもカーリンも冒険者カード持ってないんだ……今作ったら? 何かと便利だし……」


「うん……やっぱり、そうしようかな……ちょっとマフィーナの冒険者カード見せてよ」


「いいわよ、はい」






【Sランク・冒険者カード】


称号 聖戦士クルセイダー

名前 マフィーナ

種族 人族

魔力 0

体力 8

パワー 8

素早さ 8

攻撃力 8

防御力 8






「Sランクか……すごいな!」


「カーリン、どうする? 作る?」


「うん、作りたい」


「じゃあ作ろう」






俺たちは受付に行き登録料を払うと、受付嬢から隣のカウンターに行くように促されたので隣のカウンターに行くとすぐにギルドの職員はカーリンに言った


「カーリンさん、どうぞこちらへ」


「はーい」


「では、この水晶玉を覗き込んでください」


カーリンは水晶玉を覗き込んだ……自分の顔が映っている


「そのままでお願いします」


「はーい」






「えっ!!!! カ、カーリンさん、Sランクです!!!!」


「なんだって! Sランク?」


急にギルド内がざわつき俺たちの周りには人だかりが出来た


「さ、さすがにSランクの聖戦士マフィーナ様の連れなだけはあるな! じゃ、じゃああの男も、もしかして……」






「カーリンさん、もう顔を離してもいいですよ……では次はルキさん、こちらへ来て水晶玉を覗き込んでください」


「ああ……」






「はい、ルキさん、ビギナーランクです」


すると期待していた人だかりからため息とブーイングが聞こえてきた


「おい! そんなあからさまにガッカリすることないだろ! 俺だってガッカリしてるんだぞ! もっと落ち込むだろ!」


俺が周りに叫んでいるとギルドの職員が言った


「では、カーリンさん、ルキさん……今からギルドマスターの部屋で冒険者カードの発行をして来ますので少々待ちください……」






しばらくしてカーリンと俺は冒険者カードを手にすることが出来た


俺とマフィーナはカーリンの冒険者カードを見せてもらった






【Sランク・冒険者カード】


称号 なし

名前 カーリン

種族 人族

魔力 1

体力 10

パワー 8

素早さ 5

攻撃力 7

防御力 10






(ん? カーリンが人族? どういうことだ……しかし、カーリンもSランク……すごいな)


俺が考えているとマフィーナが言った


「じゃあ、ルキのも見せて!」


「俺のはいいよ……」


(ああ……種族が魔族だったらどうしよう……)


「いいから、見せて!」






【ビギナーランク・冒険者カード】


称号 なし

名前 ルキ

種族 人族

魔力 0

体力 2

パワー 1

素早さ 1

攻撃力 1

防御力 1






「やっぱり俺は人族か……」


俺は種族が人族だったことで悩んでいたのだがマフィーナは俺がビギナーランクだったことで落ち込んでいるように見えたらしかった


マフィーナは俺に優しく言った


「ま、まあ、ルキ……そう落ち込まずに……飲もうよ……」


「ああ……そうだな……」


俺はそう答えた後、聖戦士クルセイダー・マフィーナと黒きゴスロリ美少女バトルアンドロイド・カーリンと共に、冒険者ギルドに併設されている酒場へ向かったのであった……


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