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悪魔マルバス男爵再び現る

「あっ! あなたはマルバス?」


「ああ、俺だ、マルバスだ、ソラファ久しぶりだな……なあソラファ俺って前よりさらにイケメンになってるだろ?」


「えっ、ええ、そうね……ところで何でこんな所にいるの?」


「えっ、それはいくらソラファでも言えない……」


「そう‥じゃあまたね‥私は急いでるから……」


「おい! もう行くのかよ、何で急いでるんだよ……俺はソラファを見つけて嬉しくなって来たってのに……もっと俺達が別れてからの事、ゆっくり話そうぜ!」


「ごめん、今は仕方ないの……だって……」


ソラファが説明しかけた時、カフェ・ド・セリーナの店のキッチンカーの助手席から悪魔犬グラシャラボラスが飛び出してきた


「おい、マルバス、俺達は急いでるんだよ、邪魔するな!」


「あれっ、グラシャラボラスじゃないか、何でこんな所にいるんだよ、ネビロス将軍達の軍隊は魔界に帰ったぞ……お前は一緒に帰らなくてもいいのかよ」


「何?どういうことだ……なぜマルバスがエルフレイクサイドアリーシャホテルにいらっしゃるネビロス様の軍隊のことを知ってるんだ?」


「ああ、俺もたまたま別用でそのホテルにいたからな……」


ソラファが食い気味に話に割って入ってきた


「ねぇマルバス、その魔族達が帰った後は? みんなは? そこにいたみんなはどうなったの?」


ソラファはマルバスに詰め寄った 

 

「えっ、どうしたんだよソラファ……魔族以外の連中もみんなホテルから出て行ったぞ」


「じゃあみんな無事なのね……アリーシャ様達もエルフのみんなも」 


「ああ……無事だ」


「良かった!!!!!!」


「何かよく分からんが役に立てて俺も嬉しいよ」


「よしっ、マルバス! 私の店に言って別れてからのことをじっくり話しましょう! 今私気分がいいからみんなに奢っちゃう! さあ行きましょう!」


ソラファはそう言うとマルバスとグラシャラボラスを引き連れキッチンカーに戻り助手席のドアを開けた


するとアルテミス神殿の神官なのになぜかカフェ・ド・セリーナでバイトをしているユーカリスがびっくりしながら言った   


「ソラファ、そちらの方はどなた? 知り合いなの?」


「ああ紹介するわ……こちらは魔族のマルバス男爵よ……で……マルバス、こちらは月の女神アルテミス様の神官ユーカリスよ」


「おおー! よろしくユーカリス……なんとお美しい! マルバスです!」


「マルバス男爵……マルバス卿……ユーカリスです、よろしくお願いします……魔族の方なのですね……」


「魔族はお嫌いですかな?」


「いえ、そういうわけでは……」


ユーカリスがモジモジしてるのを見てソラファは言った


「ユーカリス! アリーシャ様やホテルのみんなは無事だそうよ……で、これから私の店に行こうということになったんだけどユーカリスも行くわよね?」


「あっソラファ……悪いけど私は帰るわね‥店に早く帰らないといけないから」


「そっか、分かった、ごめんねユーカリス、また今度お礼はするからね」


「うん、じゃあまたね」


ソラファがキッチンカーの助手席のドアを閉めるとユーカリスは手を振りながらキッチンカーで行ってしまった


あとに残されたエルフの国のソラファ王女とマルバス男爵と悪魔犬グラシャラボラスはソラファの店ル・パン・ド・ソラファに向かって歩き始めた


ソラファとマルバスが良い雰囲気で喋っている


突然グラシャラボラスがしおらしく言った


「なあソラファ……俺一応これでも伯爵なんだよ……マルバスより爵位は上だぞ」


「えっ、グラちゃんって伯爵なの? すごいのね!」


ソラファが優しい表情でグラシャラボラスを見た


「ワンワンワン……」


するとグラシャラボラスは急に元気になり猛烈に尻尾を振りながら、ソラファ達の前に続く真っ直ぐな道を駆けていったのであった……


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