聖女モモーナ……パパ、コーチス王に嘘をつく
「それで……あのルキ様がフィアンセとは本当なのか? モモーナ」
南の大陸で最大最強の国の国王コーチス王がそう言うとアルテミス宮殿で晩餐会の為コーチス王とモモーナのそばにいたアルテミスの表情が変わった
聖女モモーナはアイスの魔女セリーナのペガサス2頭立ての魔法の馬車に乗り、空を猛スピードで走り抜けアルテミスシティにあるコーチス大使館に到着後すぐに着替えロールスロイスでアルテミス宮殿に来たちょうどその時、コーチス王はアルテミス神殿で月の女神アルテミスに謁見を終えアルテミス宮殿で歓迎の晩餐会の最中だったのだ
そしてモモーナは急いで晩餐会が行われているアルテミス宮殿の大広間にやって来て開口一番、モモーナのパパ、コーチス王にその事を言ったのだった
アルテミスの冷ややかな視線を浴びながらモモーナは話をつづけた
「え、ええ、そうよパパ、私はルキ……ルキ様と婚約したの……だから南の大陸に帰らなくてもいいでしょ?」
「ああ……そういうことならもちろんだ……だがこの事はまだ誰にも言ってはならぬぞ……特に女神ヘスティア様に知られたらやっかいだ……ルキ様がアルテミス様と共にいることはヘスティア様もご存知だし、私がアルテミス様にこうして会っていることも、よくは思われてはいないはずだ……それに私は元々魔界の悪魔……おそらくヘスティア様は南の大陸で最大最強の我が国を利用する為に私の事を特に寵愛していただいてはいるが、信頼はされていないはずだ……おそらく今もヘスティア様の配下の者が私を見張っているはず……ああ、あとはママにもこの事はまだ話すんじゃないぞ……ママは天使だからこの事を知ったらパパがどんな目にあうか……いや、ゴホン! それは冗談として、モモーナ、ではいよいよここに生活拠点が必要だな……コーチス大使館ではルキ様も来にくいだろう……そうだ! アルテミスシティに礼拝堂……うん、セントモモーナ礼拝堂を作ってやろう! そうだ、それがいい、そこでルキ様と暮らすのだ!」
「えっ? は、はい分かりました、ではそうします」
モモーナがそう言うとコーチス王は上機嫌で行ってしまった
そこへアルテミスが来て言った
「モモーナ、いくら南の大陸へ帰りたくないからといって、そんな口からでまかせはよくないわよ」
「アルテミス……で、でまかせじゃないわ……きっとルキだって私の事を……」
そこへコーチス王が再びやって来てアルテミスに言った
「では、アルテミス様、私とモモーナはそろそろ大使館へ戻ろうと思います、今日は私の為に盛大な晩餐会を開いて頂きありがとうございました」
アルテミスはコーチス王に返事をすると、コーチス王とモモーナは大広間から出て行った
するとすぐにアルテミス宮殿の執事ヒツジの獣人カール君がやってきてアルテミスに何事か囁いた……
コーチス王とモモーナはロールスロイスでアルテミス宮殿を出た
それからしばらくしてコーチス王とモモーナが乗ったロールスロイスはアルテミスシティに入った
コーチス大使館のそばにはハシビロコウ獣人のシビロ中尉がじっと身動ぎもせずにコーチス大使館を見張っていた……




