公爵令嬢アリーシャ黒きゴスロリ美少女バトルアンドロイド・カーリンと再会する……そして冥界の吸血鬼で大魔導師モルモー現れる
アリーシャがエルフ湖のビーチの前に行くとサーラが待っていた
だがエルフの群衆でビーチは見えなかった
「あっ、アリーシャ様」
1人のエルフがアリーシャに気づき叫ぶとエルフの群衆は今までの怒号が嘘のように沈黙した
そして、アリーシャの目の前からビーチまで突然モーゼが海を割ったようにエルフ達が両側に移動しエルフの群衆の間に真っ直ぐな道が出来た
アリーシャはビーチに向かって歩き出しサーラや侍女も後に続いた
「うっ……」
アリーシャがビーチを見るとサーラに聞いていた通りビーチはカエル達でびっしり埋めつくされておりその奥にカエルの魔獣と思われる巨大なカエルがいた
カエルの魔獣の上には、アリーシャからは顔が分からないが少女らしき者がカエルの魔獣の上に乗っていた
アリーシャは耐えきれずサーラに言った
「あ、あれをちょうだい……」
「はい。あれですね」
サーラはアリーシャにものすごく大きなメガネを渡した
「ありがとう……」
アリーシャはそのメガネをかけた……
実はこのメガネはユーラユーラ社が開発したアリーシャ専用多機能メガネである
通称シンデレラメガネと言い、この世界でアリーシャ以外は絶対にオシャレには、はめこなせないという代物だ
アリーシャはさっそくメガネのふちにあるスイッチを入れた
するとアリーシャの目の前に3Dアイコンが浮かび上がった
アリーシャは特殊サングラス機能アイコンを手で押した
するとメガネはサングラスになった
続けてアリーシャは入力画面に切り替えカエルいらない……と打ち込んだ
すると目の前にびっしりいたカエルだけが消えたのだった
「これでよしと……ねぇー!あなた、ちょっとこっちへ来てくれるー?」
アリーシャはカエルの魔獣の上の少女に叫ぶと少女はカエルの魔獣に乗ったまま周りのカエル達をかき分け、こちらへやって来た
だがアリーシャにはカエル達もカエルの魔獣も見えないので少女だけが浮いたままこちらへ来るように見えた
近くまで来た少女は突然建設反対のプラカードを出した
アリーシャは少女に聞いた
「あなたは誰? なぜこんなことをするの?」
少女は答えた
「私はカーリン、頼まれたからやってるのだ」
「えっ、カーリン?ほんとだ、カーリンだ……私よ、私アリーシャよ」
そう言いながらアリーシャはサングラスを取った
目の前に巨大なカエルの魔獣がいた
「キャッ……」
フラッ… ……
アリーシャは倒れてしまった
「お嬢様ー!!!!」
「アリーシャ様ー!!!!」
アリーシャは目を開けた
どうやら部屋の中だ
アリーシャの周りにはサーラと侍女とカーリンがいた
「大丈夫ですか、アリーシャ様」
「ええ、もう大丈夫……それでカーリン、頼まれたってどういうことなの?」
「ごめんね、アリーシャとは知らなかったから……」
そう言いながらカーリンは侍女の顔をじっと見て言った
「この人に頼まれたの……」
「えっ、何を言ってるのこの子は……私はこんな子は知らない……」
今にも逃げ出しそうな侍女を見てサーラが叫んだ
「この者を捕らえよ!!!!」
その瞬間である
突然侍女の形相が変貌していき、まるで別人のようになり身長も体型も変化した
そしてカーリンに向け言い放った
「おい、お前、私の事は言うなと言っておいただろ!よくも計画をぶち壊してくれたな!」
サーラは叫ぶ
「お前は何者だ!!!!」
「私か?私の名前はモルモー、冥界の吸血鬼で大魔導師モルモー様だよ、ふふふふふ」
サーラの部下が急いで四方からモルモーを捕まえようとしたがモルモーはコウモリの羽を羽ばたかせ、ひらりと交し天井付近まで上昇したかと思うとコウモリのようにぶら下がって静止した
アリーシャは言った
「モルモー、なぜこんなことをするのです?」
「ああ、アリーシャ、そうだな教えてやろう……あんたのいるアリーシャ公国の大臣やあんたのパパの側近達はもはや我が主、冥界の女神ヘカテー様に仕えることを決めたのだ……あとは、アーサー王国にいるあんたのパパとあんたの側近連中を落とせば、無事革命が起こせるというわけだ、だからあんたを監視して揺さぶって弱みや使えるものがないか探っていたのさ」
「そ、そんな……そんな悪いことはさせないわ……うすうす分かってたのよ、だから……」
「悪いこと?あんたにそんな事言われるとは……うふふ……私があんたの侍女に化けて見てたけど、自国のトップシークレットを軽々と喋っていたじゃないか、アハハハハ」
「そんな事、重々承知よ! それでも……そうしないと時間がなかったのよ……あなた達の悪巧みに対抗するにはね……私達じゃあなた達に敵わない……もう女神アルテミス様に頼るしかないの……だから……」
そう言うと公爵令嬢アリーシャの頬を涙がつたった
その瞬間、冥界の吸血鬼で大魔導師モルモーは突然ぶら下がっていた天井付近からスーッと消えたのであった……
アルテミスだと? と言いながら……




