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武器屋

 大通りから脇道へと入る。

 しばらく歩くと、看板に剣と弓矢に盾の描かれた二階建の店があった。

 もう一つある看板には、『武器屋 エメスト』と書かれている。


 俺たちは扉を開けて中へと入る。すると、そこには綺麗に陳列された様々な武器があった。

 近接武器から遠距離武器までたくさんあり、品揃えはよさそうだ。


「いらっしゃい。……おや、アリスさんとアルバニアさんではありませんか。今日はなんの用で?」


 声のした方を見る。そこには、三十歳ほどの人がよさそうな中肉中背の男がロングソードを磨いていた。

 本格的に研磨しているではなく、軽く布で剣身をふいている。


「こんにちは、エメストは相変わらずね。今日は品質のいい解体ナイフを探しに来たんだけれど、いいのはあるかしら?」

「解体ナイフですか……それは、彼のものですか?」


 エメストは立ち上がると、俺の方を向いた。


「初めまして、私の名前は『エメスト』といいます。こちらで武器屋を経営していますので、以後お見知りおきを」

「俺は奏多だ。解体ナイフを探しに来たんだが、どんなのがあるんだ?」

「そうですね、こちらへどうぞ」


 エメストが歩き始めたので、俺はそれについていく。

 アリスは俺についてきたが、アルバニアは違うものを見るようで弓などが置いてある場所へと歩いて行った。

 そして、解体ナイフであろう様々な形状のナイフが綺麗に陳列されている場所へとやってきた。


「では、どのような解体ナイフをお探しでしょうか? いろいろと種類がありますので、使用用途を言っていただければそれに見合う物をお取りします」

「そうだな……汎用性が高くて、頑丈なものはあるか?」

「その条件ですと、こちらがおすすめです」


 エメストは上に飾られてあった、一本のナイフを持ってきた。

 剣身はなぜか、若干青い。


「こちらのナイフは汎用性が高く、様々な用途でお使いいただけます。ブレードに少量ですが『ミスリル』が使われておりまして、通常の物よりも頑丈に作られております」


 つまり、ミスリルは青い金属ということなのだろう。

 ということは、俺が今はめているガントレットも、ミスリルで作られているのかもしれない。


「いくらするんだ?」

「金貨四枚になります」


 少し高いが、周りに置いてあるものよりも品質が一番よさそうというのも事実だ。なら、長く使うことも踏まえていいものにしておく方がいいだろう。


「よし、これに決めた」

「ありがとうございます、お気に召していただけてなによりです。それと、こちらもいかがでしょうか?」


 エメストは剣身が短く湾曲した、独特な形のナイフを手渡してきた。


「ん? これは?」

「そちらのナイフは汎用性はありませんが、より皮を剥ぐのに特化したものです。ほかのものよりも剥ぎやすさが一段も二段も違います」

「値段は?」

「金貨二枚になります」


 もしかしたら使わないかもしれないが、無いよりもあった方がいいだろう。ストレージに収納しておくんだし、置き場所に困ることもないしな。


「じゃあ、それも買おう」

「ありがとうございます。それでは、こちらへどうぞ」


 エメストは俺の持っていた二本のナイフを受け取ると、手に持っていた鞘に収めて最初にいたレジへ歩いて行く。そして、エメストはレジに立った。


「二点で、合計金貨六枚になります」


 俺はストレージから白金貨を一枚取り出し、エメストへと渡す。


「こちらがお返しの金貨四枚になります」

「あぁ」

「――すいません、これをお願いします」


 俺は金貨を受け取り、ストレージに収納した。すると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 そこには、矢の束を持ったアルバニアがいた。

 どうやら、俺が解体ナイフを選んでいる間にアルバニアも矢を見ていたようだ。

 アルバニアも会計を済ます。


「ありがとうございました、またのお越しをお待ちしております」


 エメストの声を背に、俺たちは店の外に出る。すると、本格的に日が昇ってきていることを確認できた。


「ねぇ、この後はどうする? なにか予定とかある?」

「私はお二人にご一緒致します」


 予定か。それなら、今ここで頼み事をしてみるのも悪くない。

 別に今でなくても問題ないが、早いことに越したことはないだろう。


「なぁ、もしよければでいいんだが、この町を案内してくれないか?」

「そういえば、確かソータはここに来たばかりだったわね」


 どうやら、少し前にいったことを覚えていてくれたみたいだ。


「分かったわ、私が案内してあげる! ついてきて!」


 アリスはそう言うと、再び歩きだした。

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