表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者に封印された魔王なんだが、封印が解けて目覚めたら海面が上昇していて領土が小島しかなかった。これはもう海賊を狩るしか——ないのか!?  作者: 小椋正雪
第二部 第五章:ドキッ! 聖女だらけの大運動会

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

358/386

第三五八話:なだれ込む本戦へ


「えっと……話を総合すると、本戦を行う会場には四大竜の最後の一翼が封じられている可能性が高いと……?」


 ドゥエ、マリスと共にずっと格納庫で練習(・・)をしていたアンだったが、戻ってくるなり現状をあっさりと把握していた。


「ということは、アリスさんたちと合流した後適当に茶番を繰り広げた挙げ句、折を見て脱出! というわけにはいかなくなりましたね」


 さすがは聖女、現状の把握能力が飛び抜けて早い。


「そうなるな。第一目標を竜の復活阻止、第二目標は奪取になるだろう」

「いいの? 基本的に各学園の方針には手を出さないって聞いていたけど」


 今度はドゥエがもっともな質問をする。


「確かに俺は生徒会管理機構の顧問として各学園の問題解決と助言は行うが、その方針に介入するつもりはない――ただ」

「ただ?」

「喧嘩を売ってきた相手まではその限りではない」

「……そりゃそうよね」


 そもそも、他校の要職にある者を訳のわからない理由で拉致して戦わせよう(?)とする学園に、四大竜をもたせたらどうなるのか。

 いうまでもなく、ろくでもないことになる。

 他校から戦力を抽出するよう要請することも考えたが、それをすると今度は南の海全体が争いに巻き込まれかねない。それ故――。


「あの、例の生徒会長なるものを暗殺するのはいかがでしょうか」


 マリスが、一直線に最適解を提案してきた。


「そうだな。仮に彼女が国家元首であれば、俺も迷わなかったが」

「はい」

「残念ながら、彼女は生徒会長(・・・・)だ」

「? 恐れながら申し上げます。この海で、生徒会長と国家元首は同等のものなのでは?」

「その通りだが、それでも……彼女らは、学生だ」


 学生である以上、大人のやり方で籠絡するのは、少し避けたかった。

 たとえアリスとクリスを拉致されたとしても、だ。


「それに、例の謎の鎌をもった生徒の詳細がもうちょっと欲しい」

「――ああ。あらゆる魔法を無効化する刃……ですか。仮に私が斬られたら、どうなりますか」

「良くて修復不能、悪くてその場で機能停止だ」


 つまり、俺たちにとってみれば死と同等である。


「それは避けねばなりませんね」

「ああ、だからこそ――」


 本戦には出なければならない。

 大元の案でも出るには出る予定であったが、アリスたちと合流したらその場で混乱を巻き起こして脱出する手はずとなっていた。だが――。


「竜の出る条件を見極める。おそらくは決勝まで残るか、優勝までしないといけないだろう」

「では、その件で質問です」


 いままで自信満々だったアンが、少し悩ましげな表情で手を挙げた。


「もしアリスさんたちと対戦することになったら、どうします?」


 ……!?


「な……に……?」

「ちょっとちょっとちょっと!? それを考えていなかったの!?」


 ドゥエが呆れた声を上げる。

 確かにその通りで、その事態も想定しておくべきだった。

 理想は決勝でぶつかることだろう。だが、そうでない場合は――。


「全力で、ぶつかってくれ。おそらく向こうも手を抜かないはずだ」


 向こうと情報共有は済ませてある。

 短い時間だったが、会話だってできた。

 その上で衝突するなら――。


「できるだけ派手に、全力で。ついでに会場がぶっ壊れるくらいなのがいい」

「あぁ、なるほど。そういうことね」


 リカバリー早いわね。ドゥエが呆れた声でそう続ける。


「それで負けた方が地下に潜って工作に専念する。そういうことですね」

「ああ。ぶっつけ本番で済まないが……」

「いいえ、おまかせください!」


 自分の胸を叩いて、アンはそう答える。


聖女(アイドル)ではない本物の聖女(シンデレラ)の実力、存分に披露致しますとも!」

「あ、ああ……」


 やや不安になる、俺だった。


「ちなみに陛下の在位中、暗殺の類は臣が手配しておりました」

「実はこっそり増やしていたり?」

「もちろんですとも!」

「わー、あくらつー!」

「ただし全部あとでバレましたが」



※面白かったら、ポイント評価やブックマークへの登録をお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
喧嘩を売ってきた相手には容赦しない でも学生だから、暗殺はしないでおいてやる 熱血先生ですねぇ… まあ敵側にも暗殺者っぽい森久b…モーリー?がいるんですけど
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ