共有サイド
キョウカサイド
さっきの人狼裁判では、ショウの処刑が決定した。ユヅキには申し訳ないけれど、妖狐の可能性がある人を処刑していかなくてはならない。
社会科研究室に入り、タブレットを見た。
____ショウさんが処刑されました。____
やっぱりそうだよね。
でも私の目を引いたのは次の表示だった。
____悲しみのあまりユヅキさんが自殺しました。各自夜のアクションを開始してください____
え⁉︎ユヅキが自殺?そんなこと有り得ない。だってユヅキは共有者だ。仮にショウが妖狐だったとしても、後を追うのは背徳者だ。なのにどうして?
混乱しながらユヅキがいるはずの第7特別教室に向かう。教室の電気は消えていた。
「ユヅキ、いるんでしょ?私だよ、キョウカだよ!」
返事がない。不安になって教室の電気を点けた。
すると教卓の上に1枚の紙が置かれていた。ユヅキの字で何か書かれている。
____キョウカ、ごめんね。キョウカがこの手紙を読んでるってことは、私が死んだ後、この教室に来てくれたってことだよね。ありがとう。
キョウカとは小さい頃からずっと一緒にいたよね。遊ぶ時も、勉強する時も。キョウカのことは本当に大好きだよ。
だけどね、どうしてもショウのいない世界で生きていける気がしない。ショウがいなくなっちゃったら、きっと私、ショックでキョウカのことも傷つけてしまうかもしれない。そんなの嫌だから、こうするしかなかったの。自分勝手でごめんね。
きっとキョウカには、マイカと同じ思いをさせてしまうのかもしれない。でも私はこれでよかったの。
キョウカ、私の分もちゃんと生き残って!
今までありがとう、さようなら。____
私はただただ、呆然とした。
ユヅキ?私たち、親友だったよね?なのにどうして、私を置いて死んじゃったの?
結局私より、ショウの方が大事だったんだね。もはや涙も出てこなかった。




