Prologue 1話
初めて書く小説です。
面白く見てくださると助かります。
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「受かった!!」
2016年の初旬。
ついに、ついに私は受かった。
早で始まり田で終わる難関大についに、受かったのだ。
私の名は田中政支。
昨年、気がつけばもう高校三年生になっていた。
本来、高校生は一年生、二年生の時から大学に入るために勉強しなければならないが、何しろ私が住んでいる所は長野の山の奥。所謂、ド田舎なのだ。熱心に勉強する奴がいないため、私も勉強しないのが当然と思ってきた。
で、3年生になってみると
『ちょっと待って。このままだと大学にもいけずこのまま山の奥で暮らす訳?』
と危機感を抱き始めたのだ。
いや、だってそうだろう?山の奥だよ?カラオケとかも無いし、コンビ二行くのに車が必要だなんてい田舎すぎるだろう?
そういう訳で、このド田舎を脱出するために高校3年という随分と遅れた時から勉強し始めたのだ。
「ちょっとやり過ぎて難関大にまで受かってしまったけど・・・・。まあ、いいや。別に損しのでもないし。」
一応、入れておいた全ての大学に合格した私の状態は一言に言うと
「暇だ」
超暇になった訳だ。
『暇な時に勉強しておけば奥さんの顔が変わるぜぇ?』と話していた先生(いや、この人は先生というより悪友に近いが)もあるんだが、なにしろたった一年間で難関大にも合格する程勉強したのだ。しばらくは勉強の勉も聞きたくない。
だからと言って、村のガキ達をつれて山なり川なり連れて行くにも
「この雪じゃ・・・。」
そう、今外には吹雪と呼んでも良いほどの雪が降っている。
こんな状態じゃ、幾ら慣れ親んだ山といっても凍死に会う恐れもある。
「つまり、完全にやる事が無い訳だが・・・・。」
ちらり
私は私の目の前に置いているパソコンを見た。
そう。パソコンだ。
都会に住んでいる奴らが検索やゲームをして暇潰しをすると言うパソコンだ。
魔の機器パソコン。
どうやって使うか、全然分からなくて今まで死蔵してきたパソコンだ。村の奴らはゲームなんかしてたようだが私は使えない。というか、使う必要が無い。
暇なら山に行けば良いし、知らない事があれば先生に聞けばいい。それでも分からないのなら、図書館に行って調べれば良いし。べ、別に幾ら他人に教えてもらっても分らなかったとかじゃない。必要が無いから学ばなかっただけだ。ん、そうだ。
だが、私も4月からは都会人。遅かれ早かれパソコンと向き合わねば成らない。だったら、時間を持て余せる今、今こそがパソコンを使いこなすための訓練をする時ではないか。
「・・・ゲームをしよう。」
都会人が暇を潰す時にすると言うゲーム。まず、それからパソコンを学ぼう。なに、村の奴らもやっている事だ。私だって出来るさ。
・・・出来るはずだ。
・・・出来たら良いな・・・・。
そう、決心してパソコンに電源を入れるのであった。