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神父と悪魔編 31
部屋は、思ったよりも狭い印象がある。
日本式にいえば、八畳一間ぐらいだろうか。
フローリングではなく、畳が敷かれており、部屋の入ってきた側とは反対に、つまり今私の真正面に明らかに怪しい扉がある。
どうみても壁にめり込んでいるだけであるが、その向こうは土しかないだろう。
なのにそこには歴然として、木製の扉があった。
取っては金属で、握りやすそうな球状をしている。
そこに小さな穴があり、どうやら持ってきていた鍵はそこに差し込む用のようだ。
「では、お入りください」
鉦貞さんが、私たちを中へと入れてくれる。
ろうそくのほのかな光は、ようやく部屋を包むように広がった。
この扉以外には、部屋の片隅に小型消火器が1つあるだけで、後は何もない。
必要以外なものはここにはどうやら持ち込まないようだ。
「では、儀式をとり行いましょう。最初に、あなた方は今回客人です。私たちの指示に従っていただきますが、よろしいですね」
これは同意を求められているよりも、むしろ強制をされているに近い。
でなければ死ぬような話なのだろう。
「分かりました」
「ああ」
悪魔も私も、そのことについてすぐに同意した。




