悪神編 4
翌日、我は電車とバスを乗り継いで、時折子供だと思われて子供料金にしてもらいながらも、無事に砂賀町の町役場前まで来れた。
岡山市からもかなり山の中へと入ってきたが、ここまで山の中だと感じたことは、今の今までなかった。
「こちらでございます」
人形は、いつの間にかポケットへと交通費用を出してくれておった。
それがおかげで、薩摩守とならずに済んだ。
「ふむ」
街は大きく変わっておった。
ただ、城だけは、まだ見慣れたままではあるが、もはや人が住むにはふさわしからざる威容であろう。
残念じゃが、それが時の流れというものだろう。
バス停から降り、半時ばかし歩く。
そして、やはり城のそばまできた。
城の中に目的となる星観神社があると人形が教えてくれる。
「しょうがくせいです。おいくらですか?」
城門ちかくに、入城料を取る関所があった。
そこで聞き、しっかりと100円取られて中へと入る。
まったく、この体は安くすんで幸運だ。
城内を歩いていると、半円を徐々に小さくしながら積まれていくという手法によって作られたこの砂賀城がいかに面倒な城かということを思い出す。
交互に階段がついているために、半円をあがるためにはいちいち反対側までいかなければならない。
ただよかったのは、今回行くべき星観神社は、最上部ではなかったということだ。
「これ、天津甕星命。起きとるかえ」
尋ねると、人形が思わず服の衣嚢へと隠れる。
神社は扉を開き、中から1間はあろうかという大男が出てきた。




