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神父と悪魔編 23
手野市内をしばらく車で走る。
特に目隠しされることもないが、この服装は目立っていると思う。
しかし、彼らは一向に介する様子はなかった。
「どこまで行かれるのですか」
「もう間もなくです」
岩屋さんがいうのは正しかった。
まさに2分ほどで、目的地となる所へとたどり着いたからだ。
そこは、何かの社のようだった。
「手野八幡神社、というところです。ここに、猊下に合わせたい方がいます」
岩屋さんが話すのを、私は信じることとした。
どちらにせよ、悪魔は来たいのであればすぐにでも来るだろうし、悪魔がどう動こうが、私には関係がないことだ。
車から降りると、すぐにおそらく神社の正装をしている人と出会う。
「お待ち申しておりました、この手野八幡神社の宮司でございます」
「私は……」
ラテン語で思わず声が出る。
彼はそれが分からない顔をしていた。
岩屋さんが通訳という形で間に入ってくれ、話が進んだ。




