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2001年組編 4
秘儀を通して、互いの力の共有を図るものとされている。
「では、彼らがどうしているのか、見に行くこととしよう」
組長が音もなく立ち上がる。
他の人らは、その場に立つだけで動こうとはしない。
組長は、床のすみにある壁を足でけり上げる。
すると、蹴った壁から30cmほど離れた床が奥へと引っ込み、階段が現れた。
床下へと続く階段で、これは2001年組の協力者によって、家ができてから作られた秘密の地下室へとつながっている。
「どれ……」
その木の板がはめ込まれている基礎が石でできた階段を、組長はゆっくりと歩いていった。




