ガムゼッタ教編 1
ガムゼッタ教とは、比較的新しい宗教である。
教祖、ガムゼッタ候は、一地域の領主であった。
領主と言っても名目上のものであり、実権は皆無だった。
だが、神からの啓示を受けたと称し、伝聞書を記した。
今では、当時から続いているガムゼッタ侯の長男が、ガムゼッタ教教祖とガムゼッタ侯を継いでいる。
地球人口の約5パーセントの6億人が信仰している宗教だ。
一神教であり、ガムゼッタ候が神の代理人として筆記した伝聞書に書かれていることが、神のみ言葉であり、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教からそれぞれ影響を受けているとされている。
これらの宗教に仏教を加えた5つの宗教は、現在のところ全地球人口の8割方が信仰している世界宗教と言われている。
その伝聞書に曰く、新しい千年紀が始まる翌年、神の計画が発動するという話であった。
神の計画がどのような物なのか、伝聞書によれば、神しか分からないと書かれていたり、その部分だけ濁して書かれていたりしている。
そのため、どのような物なのかというのは、詳しくは分かっていない。
分かっているのは、5つの段階を踏んで神の計画は実行に移され、それから7つの現象を経て神の計画が進行し、さらに3つの兆候と5つの本と9人の賢者が集う時に、神の計画は完結するということだ。