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プロローグ・「ゼロ」
ーあるぼろ家の屋上にて
ーーなんだよーーこれーー
周りは血の海。多分僕の、いや’’この人’’の血だ。とっくに致死量出てるだろってくらいあった。助けを呼ぼうと叫ぼうとすると、声ではなく血が滝のように出る。
こんな時に親友の言葉が頭に浮かぶ。
「1を2にすることより,ゼロを1にするほうが難しいんだぜ」
どうでもいい走馬灯だ。だが、今の自分には痛いほどささった。
ガリガリ床を削って歩いてくる奴がいる。
多分こいつが僕をこんなんにした奴だ。
やめろ、やめろやめてくれ、
頭の中はそれでいっぱいだ。
「君、空っぽでつまらなかったよ。」
そう言ってそいつは持っていた大剣を振り下ろした。
ーー結局僕はゼロのままなのかよーー
そのまま彼、いや彼女、シイナツムギの首は一瞬にして地面に転がった。




