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第4話 隠れて布教活動開始①

 突如としてゴブリン1体が鉄の斧を振るいあげて襲い掛かってきた。

 俺はとっさに腰に差していた短い剣を引き抜く。

 それは父さんが用意してくれた剣で、誕生日の時に貰ったものだ。

 剣に魔法オーラを帯びさせる。

 それが魔剣士属性スタイルだがさらにそこにエンチャンターとしてのスキルを活用させてもらう。

 攻撃力が倍増するヘイストをかける。


 鉄の斧をはじくとゴブリンが弾かれる。


 すぐに止めを刺そうとしたが。生物を殺した事がないのでその先が出来ない。

 ただ剣を振り落とそうとして降りとおせない。


【申告 【邪眼】スキルが派生追加されて【鑑定】スキルレベルナシを習得しました】


【申告 【翻訳】スキルレベルナシを発動させ、耳を傾ける事をお勧めします】


「あ、そうだった」


 翻訳スキルは自動で発動していたが、あまり使っていない言語だと発動と意識しないと翻訳されない。なのでゴブリン語は理解できていなかったのだ。


「こ、ころせ、どうせ冒険者にか、家族を皆殺しにされたんだから、うう」


「へぇ、家族を殺されたんだ」


「なぜ、ゴブリン語を話せる人間」


「人間? 俺はルボロスという名前だが? 君を鑑定させてもらったけど、名前はブブリンだね」


「そうだブブリンだ。勇者のスキルのようなマネ事をするような奴だな」


「そうでもないさ、そもそも俺は邪教スキルから来てるからどちらかというと勇者の敵なのかもしれないねぇ」


「ほう、ぼくの何が分かるのか?」


「君の属性タイプは盗賊だね」


【申告 邪教レベルが100になっています。カンストを迎えています】


【申告 その人物を見透かす事が出来ます】


【ブブリン 子供の頃よりゴブリン族に愛されて生まれた。魔王の庇護のもと過ごしていたが冒険者に狩られてしまう。ブブリン達は非人間襲撃派であり、人間を襲わない。それは魔王の庇護にあったからだが、ブブリンは今主を探している。それは誰なのか分からない道しるべとなるものを】


 という事をブブリンに告げると。

 彼は真っ青になって首を横に縦に振ってあわあわとしている。


「あ、あなたは邪教様ですか!」


「神様じゃなくて邪教なのね」


「だって邪教スキルって言ったじゃないか」


「じゃあ邪教なんじゃないの?」


「なら一緒に冒険者を倒すいや、そんな事をしても無意味だ」


「ならどうするんだい、というか、君はゴブリンなのに賢いんだね、復讐は何も意味ないってさ、ただの自己満足なんだろうけど自己満足にもならんとさ、経験者が語るぜ」


「それは分かっている。それならあなた様を主、いや教祖として」


「教祖って、俺はまだ10歳だぜ」


「話方がおっさんなんだが」


「そうかもしれないなーというか一度死んで蘇ってるんだ。年齢は40歳だぜ」


「おお、おおおおお、おおおおおおおお邪教様だあああああああああ」


「喜んでいいのか?」


「ここに邪教様がお立ちになられた、今こそ邪教様の力を広めるべしかと、このブブリン、仲間を探してまいりましょう、かくして邪教様の力を皆に広めるべきかと」


「あのー勝手に話が飛躍しすぎてる気が」


「安心してくだされ、このブブリン人間を襲いませぬ」


「そこ問題じゃないからね」


「このブブリン今こそ邪教様の偉大さを、もう魔王なんてどうでもいいです」


「いいのか」


「はい! ではこの森にいるので、邪教様いつでもお会いに来てください、邪教様が困った時どこにいても駆けつけますぞ」


「それは喜ぶべき事なのだろうか」


「邪教さまああああああああ」


 ゴブリン語を連発しながら、ブブリンは森の中を全力疾走でいなくなった訳だが。

 俺はちょっとだけ複雑な気持ちになりながらも。

 かくして家に戻る事になった。

 その日よりチャカルールが一緒に暮らすようになった。

 ドワーフの幼女、それでも年齢は20歳。

 ドワーフの20歳は5歳くらいのレベルなので、年下と考えて良いのだろうか?

 いい妹分が出来た気がした。

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