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ねずみの盗賊団

作者: ハウス

 ある山奥にねこ達の住む村がありました。

 ねこの村の者は皆毎日せっせと働いて生活をし冬に備えて食料の蓄えをしていました。

 冬の近づいたある日ねずみの盗賊団が冬の為に備えた食料を奪っていく出来事が度々起こるようになりました。

 困った村のねこ達は村長の所に相談に行きました。


 村長は「皆一致団結してねずみの盗賊団を捕まえよう」と言い皆も同意しました。


 「皆、武器になるような物を集めろ」と村長は号令をかけ、それからねこ達はくわ、スコップ、かまなど武器になりそうな物を集め、他のねこ達はねずみ捕りを仕掛け、また他のねこ達は落とし穴を作り穴の上にねずみの餌になりそうな物を置きました。


 それから数日後の夜ねずみの盗賊団が現れ待ち伏せしていたねこ達が見ると30匹のねずみがいました。

 ねずみ達は10匹づつ3隊に分かれ1隊は野菜のある所へ、1隊は肉類のある所へ、もう1隊は魚のある所にひっそりと移動して行きました。

 1隊が野菜の蓄えてある所に行くと前に所々に野菜が落ちていて数匹のねずみが野菜を手に取った時ねずみはドッドッドと穴に落ちてしまいました。

 武装して待ち伏せしていたねこ達は残ったねずみに一斉に襲い掛かり縄に縛り付けました。

 別の1隊は肉類の蓄えてある所に行き肉類を運び出そうとして手を中に入れたときパチーンとねずみ達の手がねずみ取りに挟まれ痛みのあまり「チュー」と叫びました。


 その時武装したねこ達がねずみ達に襲い掛かり縄に縛り付けました。

 最後の1隊は魚のある所に移動中でしたが仲間達の叫び声が聞こえてきたので待ち伏せだと気づき出口に向かって一斉に逃げ出しましたが出口に近づいて行くとそこでも武装したねこ達がいて縄に縛られました。

 武装したねこ達はねずみの盗賊団を村長の所に連れていき村長の前に座らせました。


 村長はねずみ達に「なぜ我々が一生懸命に働いて蓄えた食料を盗もうとするのじゃ、朝早く出かけて畑仕事をする者、子供の面倒を見ながら食事の支度をする者、学校が終わったら家の手伝いや畑仕事を手伝う者、皆一生懸命に生きておるのじゃ。お前たちは1日を一体どのように暮らしているのじゃ。」と質問しました。


 ねずみの盗賊団のリーダーが「一生懸命に働いたって疲れるだけでしょ。色んな動物達が蓄えた食料を横取りして暮らしています。その方が賢いと思いますが。」と答えました。


 すると村長は「動物達の集めた物を横取りするのが賢いというのか、けしからん。お前たち盗賊団は我々ねこ達のエサにしてやる」と大声で怒鳴りました。


 ねずみのリーダーは「ひええ~お許しください、まだ死にたくはないです。」と泣きながら答えました。


 村長はしばらく考えてからねずみのリーダーにむかって「お前たち、しばらくの間仕事を手伝ってもらう、それで自分達で汗水流して働いて生活することを学びなさい。」と言いました。 


 こうしてねずみの盗賊団はねこの村で働く事になりました。

 魚を釣ったりすること畑を耕やすこと森へ行って木を切ること食事の作り方などを学びました。

 それから約1年後にはねずみ達は自分達で色んなことが出来るようになっていました。


 村長はねずみのリーダーに「どうだ、盗みをしなくても自分達で働いて生活したほうが気持ちがいいだろう。」と質問をしねずみのリーダーは「おっしゃるとおりです。罪悪感は感じないですし、気持ちがいいです。」と答えました。 


 それから数か月後、村長はねずみ達に向かって「もう自分達の住処に帰りなさい。これからは盗みなどはやってはいかんぞ。」と言いました。


 ねずみ達は自分達の住処に帰り真面目に働いて暮らしました。



 

 

 

 



 





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