87話 ラブ・ハード
「・・・ティガー・・・死にそう。」
ノエルから念話。知ってるよ。ノエルの目をハックしてるからね。アイツ八柱だったのか。それよりあの黒猫・・・。
しかし相手が強いのか虎が弱いのか。いや今はホワイトタイガーを治すのが優先か。
ディメンション・ヒール。次元を超え直で癒しの魔力を送る。
しかし、やるじゃん。あの女、いやカイネか。ディスペア流を使っているぞ。精度も高い。極伝まで行ってるかもなあ。
勝負は見えたかな。しかしあのキースという奴オフィーリアの知り合いだったのか。さっきオフィーリアから念話があって知った。
「念話が頻繁にあってぇ、ウザいんですよぉ。こっちに来てるなら殺ってもいいですかぁ。」
だって。
良いよー!って言うわけないでしょ。悪いやつじゃ無さそうだし、命までは取らなくていいっしょ。
って思ったのに死にそうになってんじゃん!魔装展開!からの転移!・・・生きてる・・・よな?
「ノエルの部屋に今の青年飛ばしたから、面倒みてね。(念話)」
「えっ?ち、ちょっと!アル!何で自分の部屋に飛ばさないの!!もう!信じらんない!アレ見られたら殺さなきゃいけないじゃん!」
取り乱してる。珍しいな。
「あれ?」
って何?
「そうだよ!アレ見られたら・・・・・・。」
ん?
「・・・りょ。」
転移したようだ。
後はカイネの始末か。どうしようか・・・
「アルファさん!聞いてるの!?」
「あっ、はあぃ。聞いてましたよ。」
ここは学院の生徒指導室。実技でヤリ過ぎたアタシは指導を受けているのだ。お尻叩いただけじゃん。治したし。
「分かったならいいです。・・・で、あなた、アルルさんなの?アルルさんなのよね!?似てると思ったのよー。」
このおばちゃんグイグイくるなあ。
「アルファだよ?誰かと間違えてませんかねえ?」
サラッと嘘をつく。
「・・・分かったわ。もう行っていいわよ。」
どもでーす。
ガラッ。
わっ。外で聞き耳を立てていた生徒たちが中に倒れ込む。
「押すなって!ねえ、あなたアルル総長なの!?」
「ち、違います。通して下さい!」
「アルル総長!戻って来てくれたんですね!」
「今のクソみたいな連合にはウンザリしてたんすよ!」
「うおおおおまた学院に伝説が生まれるぞ!」
とっぷくを着た生徒たちだ。興奮している。
揉みくちゃにされる。もう!通して!あっ、ちょっと変なとこ触らないで!
殺気Lv2
周りを取り囲んでいた生徒たちが泡を吹いてバタバタ倒れる。あっ先生も・・・。
逃げよ。
教室行っても騒がれるだけだしなあ。
「オードリー、アタシお腹痛いから早退するね。先生に宜しく言っといて。(念話)」
「ちょ、おい、アンタに聞きたい事があるんだ!」
「うーん、また明日ね。」
念話を切る。
転移。テーブルマウンテン。
ビュオオオオオオ
ここは相変わらず風が強いね。だがアタシの鉄壁のスカートはめくれない。
「あ、アル様!」
ルナが駆け寄ってきて、抱きつかれた。
よしよし。
「ちょっとアルル!遅いわよ!ティガー死ぬとこだったんだからね。」
毛並みも大分白く戻って来たね。右腕は、切られたままか。ヒール。
腕が再生する。
「わっ、相変わらず師匠凄い。」
ラビィだ。黒猫を抱き抱えている。
「にゃー。」
ただの猫だ。魔力はない。
ふうん。
てかこの虎血が凄いな。
癒しの湯へ転移させた。
「姫様、事の顛末は私が。」
ガイウスが話しかけてくる。
「あっ、大丈夫見てたから。」
「見てたならもっと早く来なさいよ!ヤバかったんだから!私、怖くて・・・もう!」
リリムが涙目で抱きついて来た。めんごめんご。
「し、師匠、見てたんだ?」
バツが悪そうなラビィ。
「うん、猫ちゃんに助けられちゃったね。」
「あ、あはは。」
「にゃーん。」
コイツら。シラを切るつもりか。
まあ、いいや。
ん?剣が転がってる。拾って魔力を通してみる。おっ、剣から黒い炎が出たぞ。なるほど持ち手によって変化するのか。いいね!アタシ好みだわ。
注ぐ魔力量でも変わるのかな?どれ。
炎が消え黒刀になった。カッコイイじゃん。もっと変わるかな?
「アル様、それは一体。」
ルナが震えてるぞ?
「アルルもうやめて!それヤバいよ!」
リリムが涙目だ。
そうなの?魔力を雲散させる。
「フェニー。元の姿に戻っていいよ。」
ぽわん
元の姿に戻る。
おや、地面に平伏している。
「アル様、敬服致しました。今の魔力の奔流。魔王様以上ですぞ。」
へえ、そうなんだ。
「まだ、全然イけるけど、もっと注いだらもっと変わるの?」
「ご、御冗談を。まだ全力では、無いと?」
「うん。」
「・・・どうでしょうか。魔王様の全力でもここまでの変化はありませんでしたので。」
そっかー。
「そうでしょ!アルルは凄いのよ!魔王なんて目じゃ無いわ!もっと崇め奉りなさい!」
何でリリムが偉そうなんだ?
「フェニーは巣に帰るの?」
「キースの奴も心配ですし、出来ればお側に控えさせていただければと。キースは悪い奴ではございません。此度の件寛大な処置をお願いいたします。」
ああ、知り合いだったのね。
「別に罰を与えるつもりはないから。心配しないで。」
「ありがとうございます。」
深々と頭を垂れる。
「じゃあ、帰ろっか。」
みんなで転移。
すぐにエリアを包む大規模障壁を張り直す。
自室へ戻ると、素っ裸に亀甲縛りをされたボクサーパンツ一枚の青年が三角木馬に乗って
目隠しとボールをくわえさせられて、もがいている。羞恥のフルコースだよ。
分かっていたけど、これは中々・・・ゴクリ。
魔力切れで自力での脱出は無理みたい。
「ごめんね。今下ろしてあげるから。」
「んーっ!んーっ!」
分かった分かった。解放するには順番が重要となる。最初に目隠しを外すと余りの羞恥に自死に走る可能性があるのだ。
木馬から下ろす。
「今から拘束を解くけど。アタシが良いって言うまで目隠しを取ったらダメだからね。いーい?」
コクコクと頷く。
縛っている縄を切断。口に入れられたボールを外す。血が凄いね。熱いタオルを用意。
「体拭くからね。ちょっとタオル熱いけど耐性あるから大丈夫だよね?」
「ああ・・・悪いな・・・。」
こちらこそ、本当にすまない。身体を拭く。太ももを拭いていると、あっ・・・
「そ、そこは自分で拭くからいいよ。貸せ。」
タオルを取って拭こうとするも・・・タオルを離してしまう。タオルを掴む握力すら無いのか。痩せ我慢かわいい。
服を着せる。
「じゃあ、目隠し外すよ。」
鏡で前髪を確認。変じゃないよね?
目隠しを外す。
「ここは・・・。」
部屋をキョロキョロ見ている。恥ずかしい。
「アタシの部屋だよ。」
「お前は?」
「アルルだよ。一応この国の領主?みたいな。」
「アルル・・・アルか!?男じゃなかったのか・・・。なるほど。」
何が?
「キース君だっけ、ダメだよアタシの国に不法入国しちゃ。すぐバレるんだからね。」
「・・・悪かったな。俺のエリアを潰したやつが居てな・・・追いかけて来たんだ。」
それがカイネか。やれやれだ。
「で、勝負を挑んで負けたと。」
「・・・ああ。完全に力不足だった。」
「で、これからどうするの?」
「わかんね。とりあえずオフィーリアに会いに・・・フラッ」
ベッドに倒れた。魔力が遂にキレたか。
寝かせて布団を掛ける。頭を撫でながら癒しの魔力を送る。
うん、フェニーの言う通り悪いやつじゃなさそうだ。
寝顔を見ながらそう思う。
ーーー キプロス学院登校3日目 ーーー
朝。
「ふあぁ。むにゃむにゃ。」
「おはよう。寝癖凄いぞ。ははは」
!?にゃっ!?
頭から布団を被り顔だけ出す。
「おはよ。」
そうだ、昨日いつの間にか寝ちゃって。
「起きたら俺の腹の上で寝てて笑ったわ。」
ぐぬぬ。
「魔力ありがとな。お前の魔力って・・・良いな。何か安心?する感じがして・・・好きだ。」
ふえっ!?あ、ああ魔力がね。
髪を梳かしてもらうか。
「ノエル、髪お願い。お団子やってー。(念話)」
「・・・やだよ。・・・そこの彼氏にやってもらいなよ。」
かっ、彼氏!?てか何拗ねてるの?
「・・・わかった。来てくれないなら今からノエルの部屋に転移するから。」
シュン
「うわっ!何だ急に。」
ノエルが転移してきた。
「・・・何個。」
「今日は小さめの二個でお願いね。」
「・・・ん。」
シュルシュル
あっという間にお団子が二つ出来た。
「かわいい!ありがとう!」
「すごい魔力コントロールだな。」
キースが関心している。そうだろう、そうだろう
「でしょ、ノエルはすごいんだよ!」
「・・・・・・。」
シュン
照れてエスケープした。かわいい。
「一階に食堂あるから行ってていいよ?途中に洗面所あるからね。」
「・・・なあ、俺はどうなるんだ?」
「どうなるって?何が?」
「いや、だってよ。お前の配下殺し掛けたんだぞ。このままでいいのかよ?」
「えー、別にいいんじゃない。虎が弱々なのが悪いんだし、何、罰して欲しいの?」
「違えよ。そんなんじゃねえよ・・・ねえけどよ・・・」
「もう、いいから早く行って。アタシ着替えるから!」
「おっ、おう。」
「あっ、あと、お前って言わないで。アルルか姫でよろー。」
「・・・ああ、分かった。」
肩をすくめて出ていった。
フェニーにも頼まれたし別に罰とか要らないでしょ。
お、ローズからの念話だ。
「アル様、この領域に賊が侵入した件で、公開処刑の日程を詰めたいのですが。」
何言ってんの?
「それ誤報だから。心配いらないよ。」
「いや、しかし!」
「アタシしつこい子嫌いなんだけど。圧」
「ヒィ!失礼しました。・・・最近冷たいです・・・。」
消え入りそうな声でそう言うと念話は切れた。ごめんね。
ーーー 食堂 ーーー
着替えて顔を洗い食堂へ行く。
ん?何か人多くない?この時間いつも10人もいないのに。
中央のテーブルを見る。なるほど、これはマズいですよ!
八柱が4人にフェリドとカイネ(人間ver)まで揃ってやがる。これもう半分ワルプルギスだろ。
ローズなんていつも図書館に篭ってるのに何しに来たの?
「アルル様あ、ここ席空いてますよー!」
ルナが手をブンブン降っている。えー、そこだけは座りたくない。八柱と刺客のいる卓だけはアカン!
「姫様!食事をお持ちしました!ネバネバ定食でございます!」
ガイウス!何持ってきてんのよ!
ネバネバって!?アタシは朝はコーヒーとトーストって決めてるのに!
納豆とオクラと山芋と卵かー。混ぜて食べる。美味っ!これはこれで美味しいね。もぐもぐ
「ふん、侵入者はキースだったか。久しぶりじゃないか。」
ローズがキースに狙いを定めた。嫌な予感。
「ああ、悪かったよ。」
「おい、それが謝罪する態度か!?床に頭を擦り付けて・・・くっひいいいいん!」
予感的中。癒しの魔力を流す。最近気付いたのだが流す圧力を変えると快楽に近い状態になるみたい。
「はぁはぁ、い、今のは一体・・・。」
「ローズ、オイタはダメよ?」
じんわり癒し。
「あんっ!わ、分かりましたあ!」
食事を続けよう。
「オフィーリア、元気だったか?」
「おいキース!まだ私との話が、あっ、やああぁ、ひいいいいん!ご、ごめんなしゃい!ふーっ、ふーっ。」
「ぷっ、あははは、ローズ面白れえな。キャラかわったんじゃねぇの?」
「マリー?食事中ですよぉ?嬌声あげるの止めてくれません?」
「まるで、さかりのついた猫じゃの。はっはっは!」
キース、オフィーリア、カイネからツッコまれる。
「お前ら絶対にコロす・・・。」
魔力が一気に膨れ上がる。あっ、これやばっ。
ごめんね、ローズ。癒しマックス、リラックス〜♪ローズに向け癒しの魔力全開。
「くっひいいいいいいいん!これ、しゅごいのおおおお!イッくううううう!・・・」ビクンビクン
秒でイッたぞ。我ながら恐ろしい魔力だ。白目を向いてヨダレやら何やらを垂れ流してダウンしている。
「ノエル、お願い、片付けて。」
「・・・ん。」
一瞬でローズの痕跡は消える。出来るメイドだ。
「ふっ、オフィーリアが元気そうで安心したよ。」
キースが笑顔になる。
「元気でしたよ、さっきまでは、あなたに会って気分が悪くなりましたが。」
ちょっ!辛辣ぅ!何言ってんの。
「あははは!振られてしもうたの。なあに他にも雌はおる。元気出さんか。」
カイネの奴、元気づけようとしてるんだよね?
「てめえ・・・何しれっとココに顔出してんだ?八柱狙う刺客だろ!」
キース君・・・、まあ、そうなんだけどさ。
「あなただって大概場違いだと思いますよ。部外者が部外者に説教ですか。」
オフィーリアさん、もうやめたげて!
「あっははは!その男は分からんが私は違うぞ?アルから直々にかわいいペットの称号を得ているからのう。」
えっ!?何それ知らないけど。
「ペット・・・。アルル様ぁ、本当ですかぁ?」
食堂の温度が下がる。くっ、鎮まれー鎮まれー
「くふぅ。アルル様ズルいですぅ。」
セーフ
「あっははは!面白いぞヌシら。こんなに笑ったのは久方ぶりじゃ。」
「カイネ様いい加減黙って!(念話)」
ラビィから念話が飛ぶ。
「まったく。冗談の通じぬウサギじゃの。」
ぽわん
猫に変身してアタシの膝に乗って丸くなる。かわいい。ナデナデ
ん?視線が。
「アルル様ぁ、その猫は私が預かりますぅ。変な病気もってるかもなのでぇ。」
オフィーリアの目が怖い。
「おっ!いたいた!小僧お前強えじゃねえか!またヤろうぜ!」
ティガーだ。何処から湧いてきやがった。
「小僧じゃなくてキースな。ふ、ああ稽古つけてやるよ。」
キースも普通に話してる。何だか仲良くなってるぞ。
「アル様私ももっと稽古したいです!」
ラビィも昨日の戦いにあてられたか。
「うん、また攻略行こうね。今はちょっと忙しいからアレだけど。もぐもぐ」
「アル、今日も学院へ行くのか?」
ちょっ!アスそれは言っちゃダメなやつ!
「えっ!アル様学院行ってるんですか!ズルい!私も行きたいです!連れてって!連れてって!」
ルナが駄々を捏ねている。ほらこうなる。
「行ってないから。アスの勘違いだよ。もぐもぐ」
ごめんアス。
「何だあ。」
ガッカリしてる。
「ご馳走さま。じゃあ、アタシ行かないとだから。またね。」
「ん?姫さん最近攻略行ってないよな?何してんだ?」
虎黙れ。
「私も気になってました!師匠何してるんですか?」
ラビィまで。もう無理ぽ。
「総長?みたいな・・・いや何でもない。もう行かなきゃだから!」
転移。
「はぁ、誤魔化すのも限界かなあ。」
「言っちゃえば良いじゃん。学院に通ってるって。」
「それ言うとみんな行きたいって・・・えっ?」
キースだ。
「ん?」
「何でいるの?」
アタシ基本痕跡残さないんだけど。
「付いて来た。」
魔力の残滓を辿ったの?ノエルみたいね。
じゃなくて、
「帰って。学院には生徒しか入れないから!」
「そうなのか。」
「別にええよ。1人くらい、イけるイケる。(念話)」
ベルって理事長なの?
「だってよ?アルルとガッコーとかアガるわ!」
ふぁ!?それって・・・。
「また職員室で書類にサインしてくれや。あと適当にやっとくから。ほな。」
念話が切れる。この学院大丈夫なの!?本当にガバガバやんけ!
「ほら早くいこうぜ。」
手を握られる。!?
えっ!ちょっ!や、何この胸のトキメキ!
ダメだから!アタシにはアスって言う王子様が・・・。
「う、うん。」
ふぁあああああ!アタシのバカ!絶対今メス顔してるよ。ぷしゅう。
正門に白いコートを着た人だかり。連合の子たちだ。どうする?
「なんだアイツら?気合い入った格好してるけどよ。」
キースと手を繋いでるとこ見られたら混沌なんてレベルじゃねえぞ!
どうする?転移するか?
手を引っ張られる。
「おーい、お前ら邪魔だからどけや。」
ちょっ!?キースさん!?
「あーん? !?そ、総長!!」
「お、お前ら整列しろ!総長がお見えになられたぞ!」
「総長!ぉざあああああああっす!!」
両サイドに整列した生徒たちが一斉に挨拶する。
うわ、あいさつって言うより絶叫だよ・・・。
「総長?アルルの事か?こいつらアルルの舎弟なの?」
「ち、違うよ!別の子と勘違いしてるんじゃないかな。」
何だろういざその状況になるとクッソ恥ずかしいな。総長って。
「お、おい、総長じゃないのか?」
「いやツレがケツ叩かれて間違いないって。」
「ノンケがケツで判断出来るんですかねえ・・・。」
ざわざわし出した。
「キース行こう。職員室行かなきゃだから!」
手を引っ張り駆け出す。生徒の少ないルートを選び、回り込んで職員室へ。先生たちも噂してる。
「確かに似てるな。」
「男連れ込むとかやりたい放題ね。」
「また白服を着た連中が騒ぎ出すぞ。」
「あの問題児が帰って来たと聞いてすっ飛んで来ますた。」
アタシ何もしてないし。勝手に総長にさせられただけだし!
「流石俺らの頭だ。当然の様にココも支配してんだな。」
いやいや、キースくん何言ってるの?アタシあんた配下にした覚え無いし、ただのイチ生徒だし。
「アルルさん、キースくんに学院を案内してあげなさい。」
アルファなんだけど?
「はい・・・。」
「学校とか来んの初めてだわ。早く強え奴と戦いてえ!」
はっ?ここ学び舎なんですけど?
はぁ・・・痛覚耐性あるはずなのに胃が痛い。
ガラガラ教室へ入ると、
「アルル総長!ぉざああああああっす!」
とっぷくを来たグループに元気よく挨拶された。昨日はガン無視してたよね?
「やっぱり風格あるわあ。」
「歴史上学院統一成し遂げたの、この方だけだからな。」
「凄いのは分かったけど隣のイケメンは誰?」
「舎弟か奴隷でしょうね。」
「僕も肉奴隷にしてくれないかな?」
言いたい放題だな。
「静かに!席に着きなさい!」
先生が来たぞ。
「キース君こちらへ来て自己紹介を。」
「ん?ああ、挨拶か。」
ちゃんと出来るの?保護者目線になっちゃうよ。
「キースだ。アルルは俺の女だ。手ぇ出したら殺すからな?よろしく。」
ちょっ!?
「キース!今の何!?(念話)」
「戦線布告?みたいな。」
意味わかんないよ!
生徒が一斉に騒ぎ出す。
「きゃああああ!聞いた?彼氏だって!」
「俺様系彼氏とか最高かよ。」
「あんな事言ってもらいたいわあ!」
「私も混ざりたい・・・。」
「総長に男が居たなんて聞いてねえぞ!」
「そりゃいるだろ男の一人や二人。」
「俺の彼女にするはずだったのにクソッ!」
はあ、そりゃこうなるよね。
「静かに!キース君はその席に座りなさい。」
前の方の空席を指す。
「あっ?俺の席はアルルの隣だから。」
はっ?
アタシの隣にいる委員長に、
「あっちの席と変わろうぜ。」
「はあ?・・・断る。」
「てめえ、いい根性してんじゃん。」
「ちょっと、キース。やめて!(念話)」
「あん?なんで?俺と近い方が良いだろ?」
女子が騒ぎ出す・・・。イラッ
威圧レベル6
「ぐっ、なんつう・・・殺気だ。」
6を耐えるのか。
「お、おい何だよこれ震えが止まらない。」
キースに的を絞ったが生徒にも影響が。おかげで静かになった。
「アタシと居たいなら先生の言うこと聞かないとダメだよ?(念話)」
「ああ、分かったよ。アルルが言うなら・・・。納得は出来ねえけどな。」
席に着く。
オードリーがこっちを見て笑ってる。
こうして波乱の3日目が始まったのである!
ーーー シャンテル 居城 アルルの部屋 ーーー
sideノエル
気絶したローズマリーを捕縛する。
これでよし。今回も完成度は高い。
しかしアルの周りには強者がどんどん集まってくるな・・・。
「ノエル様城の事は我々にお任せ下さい。ノエル様はアル様の元へ。」
側近のタバサだ。モロクの配下をしていた時からの知り合いで窃盗と暗殺が得意な女の子だ。城の管理は一人では難しいので信頼出来る彼女に声を掛けて呼んだのだ。
「・・・ん。」
主人に虫が付かない様に監視しなければ、あの人はガードが甘いから・・・。
アル様 いま、会いにゆきます。




