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絶望の果て  作者: 馨
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84話 王の帰還


ベルから相談があると連絡を受ける。

何故かキプロス学院に来て欲しいとの事・・・嫌な予感しかしないんだけど。

シャンテルのイベントとかの仕切り任せてるしなあ。てか念話で良いじゃん。

パーカーかぶって気配を消してれば生徒にはバレないだろう。

ヨハン君やサーシャちゃんまだいるのかな?



挿絵(By みてみん)



転移。


学院の正門から離れた人気のない場所へ。

様子を伺う。

あっ、懐かしいな。って言っても数ヶ月しか経っていないわけだが。


9時、授業は始まっている為生徒はいない。ちなみに学院に決まった制服は無く私服もOKだ。とっぷくを来た生徒はいないかな。

正門から中に入る。警備員に会釈。すんなり入れた。ガバガバ過ぎませんかねえ。


「おはようさん、そのまま魔術塔の職員室に来てくれるか。(念話)」

ベルからだ。


「嫌よ。生徒には会いたく無いし。」

特にとっぷく来た生徒たち・・・。


「大丈夫やって、進級してクラス違うからバレへんて。ええやん、たまには息抜きも必要やで?」

学院が息抜きになるの?


「違うから、あんたと打ち合わせしに来ただけだから。」


「ちょっとだけだから頼むわ!設定は転校生やからな。たのむで!」

念話が切れた。意味わかんない。転校生って何?

はあ、面倒だなあ。

だが面白がってる自分もいるから困る。乗ってあげるか。


チラリと教室の窓から中を見る。生徒たちが魔術の授業を受けている。知った顔はいないな。ベルは信用出来ないからね。

職員室へ入る。


「おっ、遅かったな。ん?何処かで会ったか?」

気付かれた?いや、メイクは変えているし気配や魔力も抑えている。大丈夫だ。多分。


「いえ、始めまして、アル・・・ファ・ベイカーと申します。宜しくお願いします。」

あっぶな。ノエルごめん、名前借りた。

入学の手続きをする。と言ってもサインだけだが。何してるのアタシ。再入学しちゃいましたけど!?

アルルはどういう扱いになってるんだろう。退学かな。


「じゃあ教室に案内するから。」

教師に付いて歩いていく。

どういう状況なのこれ?


ガラガラ

ざわつく室内。

「あー、転入生を紹介する。アルファさん自己紹介を。」


「は、はい。えーっと、アルファ・ベイカーです・・・。あっ、よろしくお願いします。ペコリ」

ざわ・・・ざわ・・・


「ちっ、期待して損したな。」

「うちのチームには要らねえわ。」

「魔力少なっ!ザコじゃん。」

「荷物持ちくらいなら使い道あるか?」

「オドオドしててかわいい・・・」

「いいね、屈服させて・・・クク」


あまり歓迎されてない様子。てか白いコート来た子が数人いるのが気になる。


「おい、あいつ、どこか伝説のあの方に似てないか?」

「バカ、あんなザコにヨハンさんがやられるわけないだろ。」

「パッと見、似てんじゃん。俺のスケにしようかな。」

「俺も嫌いじゃない、むしろ好き。」


ヤバい、一部にバレそう。

「静かに!じゃあ、後ろの空いてる席へ座って。」

あの窓際の席か。

歩いていると、横から足が伸びてくる。

?あっ、これ引っかかった方がいいな!引っかかって転ぶ。

「あぅ!」


あははははは

「ぷっ!どんくさ!ウケるー!w」

一部にウケた。


「やめなよ。」

手を差し伸べてくるメガネ男子。

「ごめんね、後で注意しておくから。」

いい人そう。

周りから嘲笑の声が。


「静粛に!では、授業を始める。クライン、アルファさんに魔術書を見せてやってくれ。」

クラインと言うのか。席を付けて見せてくれた。


キーンコーンカーンコーン

「で、あるからしてこうなるのである。えー、今日はここまで、週末の課題に向けて各自復習しておくように、委員長、アルファさんに迷宮攻略の件伝えておくように。」

迷宮?

休み時間となる。も、誰も話しかけて来ない、遠巻きで様子を伺っている。


「アルファさん、委員長のクラインです。分からないことがあったら何でも聞いてね。よろしく。」

「あ、よろしくお願いします。」

握手。早速聞いてみるか。


「あの、先生が言っていた迷宮攻略って・・・。」


「ああ、3日後に北にある竜の巣と言われる迷宮で行われるテストの事だよ。」

竜の巣?フェリドが前いた洞窟の事か。


「迷宮と言っても上層はそんなに入り組んで無いし3層までだから。」

ふうん。フェリドと配下の者はシャンテルへ移住済。ただの洞窟なら生徒が行っても問題ないかな。


「モンスターとか出たら怖いなあ。竜とかでるんでしょ?」

すっとぼけて聞いてみる。


「以前は居たみたいだけど今はゴブリンくらいしかいないから大丈夫だよ。」

ふうん。


「全校生徒参加するの?」


「学術塔の生徒以外は強制参加だよ。」

へぇ。ベルのやつ、アタシも参加させる腹積もりか。


「クライン、あなたのチーム1人足りなかったよねえ?アルファさん入れてあげれば?」

さっき足を掛けてきた女の子だ。

くすくす

なんだ?笑い声が。


「言われなくてもそうするつもりだ。」


「アルファさん、可哀想。ふふふ。」

どゆこと?


キーンコーン~

「詳しい話はまた放課後に。」

また授業か。


退屈だなあ。ふにぁ。

窓際の席ってお日様が当たってポカポカして眠く。スヤァ・・・


アルファさん、起きて、アルファさん

「んにゃあ?ふあぁ。」

くすくす くすくす


「転校初日から居眠りとは、俺の授業はそんなに退屈だったか?」


「ふぁい。むにゃ。」

眠い。

くすくす くすくす


「もういい!廊下に立ってろ!」

ほえ?ふああ

足を掛けられる。ドテッ

ぷっ あははははは

教室内が笑いに包まれる。委員長が怒っている。


廊下に立つ。

「ベルさぁ、もういいでしょ、今回の企み教えてよ。ふああ。(念話)」


「なんや、そない急がんでもええやん。学院生活楽しもうや。(念話)」

知らんがな。


「シャンテルの金策に一役買うアイデア思いついたんや。今回はその試金石ちゅうとこやな。」

よく分かんない。スヤァ・・・


「週末が楽しみやなあ。ふふふ。」



ーーー お昼休み ーーー


前来た時はサーシャちゃんたちと一緒に食べてたのに今回はぼっちだよ。

購買で買ったパンを広げる。あっコーヒー買うの忘れた。買ってこよう。ガタン


「あら、アルファさん、ジュース買いに行くならついでに私のもお願い出来るかなあ?」

例の意地悪な女の子だ。



挿絵(By みてみん)



「いいよ。」


「マジ〜、じゃあ私も!」

「俺もお願い!w」

結局4人分のジュースを買うはめに。周りはチラチラこちらを伺っている。このクラスの勢力図見えてきたな。


「買ってきたよー。」

バッグからジュースを取り出す。


「あっ、これ違うじゃん。私リンゴジュース頼んだのに、これみかんだし。買い直して来て貰わないと困るんだけど。」

くすくす くすくす

いやみかん頼んだよね?まったく。


「あっ、ごめん。こっちだったよ。うっかりしてた。」

バッグからリンゴジュースを取り出す。転移で取り寄せたのだ。代金はカウンターに置いといた。


「えっ、あ、ありがとう。」

驚いてる。

もぐもぐ 味は悪くないかな。


午後からは実技教習か。2人1組で組手を行う。魔術師だからと言って体術を怠ってはいけない。どのような場面でも即時対応出来るように身構えて置かなければいけないのだ。

しかし、コイツらと来たら。

適当にじゃれ合ってるだけじゃないか。


「アルファさん、私と組みましょう。」

またこの子か。オードリーと言ったかな。

また良からぬ事を企んでるご様子。てか、この子すでにバフ掛かりまくってるんですけど。アタシの事コロす気かな?

目立ちたくないしどうしよう。あれやるか。


「あいたたた。ごめんなさい。お腹痛いので保健室行ってきます。」

先生に言ってその場を離脱。後ろから、笑い声。だせえwww。仮病乙w。下痢なら仕方ないねw。逃げるな卑怯者!。

などと罵声を浴びせられる。初日から当たりキツくない?


保健の先生はいないみたい。ベッドへダイブ!放課後まで寝ていよう。スヤァ・・・


ーーー 数時間後 ーーー


ん?気配。ちょ、なんだ顔に息が。

「くんかくんか、いい匂い・・・はぁはぁ。」

目を開ける。


「おわああああ。」

後ろに転んで尻餅をつく侵入者。てか委員長じゃん。


「あ、驚かせてごめんなさい。」

何しようとしてたんだか。


「あ、ああ。体調が優れない様だったのでな。様子を見に来たのだ。もう放課後だよ。」

声が裏返っているぞ。放課後か、時間経つの早いね。そうだ、今のうちに色々聞いてみよう。


「ねえ、あの子たちっていつもああなの?」

イジメはダメよ。


「あ、ああ、注意はしているんだけどね。何かあったら言ってほしい。力になるよ。」

どうだかね。


「ありがとう。あと迷宮攻略の事なんだけど、チーム組まないとダメなんだっけ?」


「ああ、最低3人最大6人までのチーム戦だ。僕と君と後今日は来ていない男子の3人だ。」

ふうん。まともな子なら何でも良いけどね。


「あの白いコートを着ていた人たちは?」

亜流々連合って今どうなってるの?


「あれは、カルト教団の残党だ。関わらない方がいい。」

カルト教団!?確かに行き過ぎた部分はあったけどさ。


「教祖とかいるのかな?」

アタシなんだが。


「いや教祖や幹部は皆抜けたようだ。今はストラスと言う男が仕切っていると聞いた。お布施と称して信徒から金を巻き上げている。足りなければ一般生徒に集ったりするクズどもだ。絶対に関わってはいけないよ?」

ふうん。そんな事になっていたとはね。悲しいなあ。


ピンポンパンポーン

「これより、体育館で、亜流々連合、定期集会を行います。隊員は速やかに、移動をお願いします。くりかえします・・・」

定時集会?


「週一の集金日だ。早く帰った方がいい。ノルマが達成出来てない隊員は見境なく襲撃してくるからね。」

世紀末かな?


「うん、分かった。色々ありがとね。」


「うむ、何かあれば僕に聞いてくれたまえ。さっきも行った通り校内は危ない。い、家まで送って行こう!はぁはぁ。」

やだよ。今から集会行かなきゃだし。


「大丈夫だから。委員長も早く帰った方がいいよ。」

そう言うと肩を落としてトボトボと部屋から出ていった。


モード・ステルス

体育館へ転移。何だこれ。体育館周囲に転移阻害の障壁張ってあるじゃん。絶対に逃がさないと言う強い意志を感じる。外から中へ問題ないが中から外への転移はバレるだろうね。ディメンション使いのアタシには関係ないけど。

胡座をかき宙をふよふよ漂う。

見知った顔は居ないかな。生徒の行列が出来ている。先頭の生徒が壇上の大きな箱に何か入れてる。お金か。


「素晴らしい!ハイナー同士は40万ギルを寄付してくれました!シルバーからゴールドへ格上げは確実でしょう!」

何だ今のアナウンスは?いちいち金額が発表されるのか。シルバーってランクかな。冒険者ギルドみたいな。


「あー、ユリアン同士はノルマにあと2万足りないぞ!どうしますか?」


「くっ、ジャンプで・・・お願いします・・・。」

?何それ。


「了解でーす!では1週間以内に隊員を1名勧誘を条件に利子のみの返済となります。約束を違えると・・・あなた、とんでもないない事になりますよ?ではよろしくお願いしまーす。」


「あ、ありがとうございます。」

めちゃくちゃだな。

今の連合トップはストラスとか言ったか?

ディメンションを展開。体育館には居ないのか。使われて居ない教室にそれっぽい気配。

転移。


「ボス、集金は順調です。この調子なら年内にはインフェルノとの戦争も可能かと。」

インフェルノって裏社会の組織だよね。宗教は隠れ蓑だった?


「あんなの最初から眼中に無えけどな。これは序章だ。インフェルノのシマは俺らキプロス会が乗っ取る。学院の剣士や魔術師使えば容易だろうよ。」

キプロス会?顔に傷のある男が答える。コイツがストラスか。



挿絵(By みてみん)



「裏社会への侵攻、連合の奴ら納得しますかね?」


「総長も幹部も居ないただの形骸化された組織をここまでデカくしてやったんだ。感謝されても恨まれる事はないだろ?ククク。それにヘイトは総長と幹部が背負ってくれるだろ?」

「違えねえ!ハッハハハハハ!」

ふうん。金儲けに利用したわけか。

残念だったね。総長はここにいるよ。

全く少し目を離しただけでこれだ。ヤるしかないなあ。


勝利か死か。


ここまでやったツケは払って貰うからね?


よーし、いっちょ、王の帰還としゃれこむかあ!


高笑いする奴らを背に転移。


面白くなってきたじゃないか!なあ!


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