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絶望の果て  作者: 馨
74/103

74話 Dispair Revengers 4



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


光が収まり大気の震えも収まる。


前回のフェリドとの一戦より遥かに高いレベルでの激突だったが大地は傷一つない。

衝撃波で雲は消し飛び、青空が広がっている。


フェリドも無事だ。傷ついているが意識もある。


「な、なぜ、立っていられる。現実か、これは。」

自分でも信じられないらしい。


「どうだい、全力を出した感想は?命まで掛けるとは思わなかったよ。」


「アル様、私はなぜ生きているのでしょうか。間違いなく肉体は消失していたはず。」


「はあ?知らんよ。運が良かったんだろう?」

当然私が障壁を張ったり、回復したりした訳だが。


「さて、じゃあ続きと行こうか。」

剣を構える。


「ふ、はははははっ!私の負けです。完敗だ。前回戦ってから幾らも経っていないと言うのに、これだけの差が付いてしまうとは。」

色々あってね。

しかしまあ、これでリベンジ完了か。


「あなた様の事、これから何とお呼びすれば?」

フェリドが聞いてくる。


「好きに呼んでくれて構わないよ。アルでもアルルでも姫でもメスガキでも、何とでも好きに呼んでくれ。」

アスを見て笑いかける。

そっぽを向いてしまった。ふふ。


「ははは!メスガキなんて呼ぶ者がいれば私が消し炭にいたしましょう。」

目が笑っていないぞ?アスが挙動不審だ。


「アル様!先程の一戦感銘を受けました!是非その強さの一端、我らにご教授頂けないでしょうか!」

左目に傷の有る竜が教えを乞うてくる。


「アル様、彼女は私の右腕でルナと申します。腕は確かなので役に立つと思います。」

フェリドのお墨付きか。

しかしデカイな。アスより大きいぞ。

見上げていると。


「し、失礼いたしました!主より高い場所から物を言うなんて!」


しゅるるるる

縮んでいく。

「ルナ・グリーンウッドと申します。以後お見知り置きを。」

赤みのある黒髪ショートボブ。頭からは角が生えている。

豊かな双丘、腰から太いシッポが生えている。

女の子だったのか。裸だ。


「服は着ないのかね?」


「不快でございますか?」

不快ではないが、倫理的にな。


「申し訳ございません。服は持っていません。」


ふむ、ポーチから学院で着ていた服を取り出す。

「私の着ていた服で良ければ着てみなさい。」

背格好は同じくらいだがどうだろうか。


「あ、アル様の着ていた服!?はぁはぁ。あ、ありがとうございます。では早速。」

ごそごそ


「い、いかがでしょうか。」

一言で言うなら卑猥だ。

胸ははち切れんばかりにパンパンだし、スカートはシッポで持ち上げられ下着が見えている。ふむ、却下だ。


「悪くはないが、次はこれを着てみなさい。」


「は、はい!」

ごそごそ


「いかがでしょうか?」

大きめのパーカーにショートパンツ、ブーツの組み合わせだ。

普通だな。

「ああ、良く似合っているぞ。」

これなら問題ないだろう。


「本当ですか!?ありがとうございます!」

笑った顔が可愛らしいが

「その傷はどうした?」


「こ、これは幼い頃襲われた時の傷で・・・」


「治さないのは気に入っているからかね?」格好良いと言えば格好良いが。


「へ?ち、違います!昔の傷は魔法やアイテムでは消えないのです。知らなかったのですか?」


「そうなのか?では治してしまって構わないな。」

ヒール


「治せるものなら治したいのですが・・・え、えっえっー!?」

眼球を再構成し傷を消す。


「嘘でしょ!?見える!わっ!」

バランスを崩した。


倒れそうになった彼女を抱き抱える。

「おっと、危ない。慣れるまでは今までのように空間探知を展開しておいた方が・・・どうかしたか?顔が真っ赤だぞ?」


「ふえ?い、いえ、し、失礼いたいたしました!」


「ハーハッハッハっ!ルナ、お前アル様に惚れたな?いいぞ!これで子供でも授かれば我が一族も安泰・・・ブベラッ!!」

ルナのシッポがフェリドにクリーンヒット。

彼方に消えて行った。


「はっ!?しまった。私ったら!何て事を。」

青くなっている。


「今のはフェリドが悪いだろう。ところで他の者たちも人型になれるのかい?」


「は、はい。転生前は集落で人の様に暮らしていましたので。」


「ではそうして貰おう。」

彼ら彼女らにも服を見繕う。適当に出して選んでもらおう。

こうして見ると全体的に若いんだな。人間の年齢に換算したら凄そうだが。


竜人が服を選んでいる間にアスに話しかける。


「どうだった、私の戦いは?」


「凄かったよ。正直震えが止まらなかった。」

素直だな。それに敬語では無く普通に話している。


「あの言葉は本心だと思って良いんだな?」


「!? 聞いていたのか!?あの状況で。」


「聞いてると言うか入って来るんだ。」

ディメンションを展開しているとな。


「ああ、ムカつくが嘘は言ってない。」

そっぽを向いて照れ隠しか。ふふ。


「ではまた一緒に度が出来るのだな。」


「そうだな、気が向けば付いて行ってやっても良いぞ。」


「ありがとう、嬉しいよアス。」

また胸の奥が・・・


「だが、いいか!言っておくが俺たちの関係は対等だ!これ以下でも、これ以上でもない。そこを忘れるな!」

良いじゃないか。私の理想だよ。


「ああ、分かったよ。」


アス、アス、アス、アス、アス!


「!! 全く、いきなりか。仕様のないじゃじゃ馬娘だな。アス!私はまた・・・引っ込むが彼女の事頼むぞ。最高に、不安定だからな。ふふ。今度は・・・上手く・・・やれ・・・よ。」


「ちょ!何を言っている?おい!」


一先ずは、これで良い。彼女がどこまでやれるか特等席で見物してやろう・・・ふふふ・・・



「アス!!」

彼の胸に飛び込む。


「うお!何だいきなり!」

驚いているけど構わない。


「うわああああん!ごめん、アタシ、アスに酷い事して、ごめんなさい!ずっとね、ずっと謝りたかったんだ!ごめん!うわあああん!」

やっと言えたよ。


「分かった、分かった!もう良いから、頼むから離れてくれ!」

えっ?アス?


「やだあああ!もう離れたくないよおお!うわああああん!」


「違ぇよ馬鹿!竜共がこっち見て睨んでるから!凄い威圧してくるから!」

ああ、そゆことね。


「コロそっか?」

瞬殺だよ?


「おいおい!お前何を・・・・・・あいつの言ってたのはコレの事か。まじかよ・・・。」

ん?


「・・・大丈夫だ。アイツらはお前の家族みたいなものだからな。ちゃんと理由を言えば分かってくれる。」

頭を撫でてくれるアス。ふあぁ・・・、何これ何これ!


「う、うん。ごめんね。よく分からないけど、ちょっと記憶が曖昧なんだ。」

うっすらとは覚えているんだけど・・・。


「そ、そうか。とりあえず。今の拠点に帰るんだろ?俺は一度、城に戻って部下にハナシ付けてくるから、先行っててくれ。」


「やだ!一緒に行くもん!」

離れたくないもん!


「大丈夫だ。俺はお前と行くとキメた。信用しろ。」

ううー。

ん?何・・・暖かい魔力が・・・ふああ。


「分かったよ。先に戻ってる。」


「ああ、アイツらの事頼むぞ。」

こっちを不安げに見つめている竜人の事か。


「うん、任せて。アス、行ってらっしゃい。」


「ああ。」

転移して、行ってしまった。


「アル様、今の方は?」

女の子が聞いてくる。確かルナちゃんだったかな。


「彼はアス、アタシの彼氏だよ。」

だよね?


「ええええええええええ!」

めっちゃ驚いてる。


「アル様って女の子だったのですか?」


「そだよ。」

サラッと嘘を付く。


「ええええええええ!」

驚きすぎぃ!いや驚くか。

てか、アタシのこの格好は何なんだ。可愛くないんだけど。家に帰って着替えないと・・・って、この竜人たち、どうするの?


うーん、誰かが何とかするっしょ!

てな感じでノープランで竜人を引き連れ魔女の森へ転移したのである。


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