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絶望の果て  作者: 馨
64/103

64話 海辺にて


sideリリム


アルルの打ち上げた花火?が夜空を彩る。


「・・・キレイ。」

次の瞬間景色が切り替わる。転移したんだ。


ザザァ、ザパァン。

太陽の日差しが降り注ぐ浜辺。

浜辺の奥には森。

上空から見た感じ無人島のようだ。

ここが舞台か。


浜辺にメイヘムと2人きり。

「・・・・・・。」

気まずい。最近話してないんだよなあ。


「リリム、敵が来るぞ。気配を消し森に隠れて待ち伏せしよう。」


「ええ。」

メイヘムの後に続き歩く。

まさか彼がアルルの事を・・・ね。

はあ・・・。ため息。


「おい、リリム。気配がダダ漏れだぞ。」


「あ、ごめん。」


「アルル様に勝利を捧げるんだ。負けは許されんぞ。」

アルル・・・様?

何なの、メイヘム・・・。あなた、近頃変よ。

そりゃあ私もアルルに会って変わったけどさ。

あのデタラメの強さにあのカワユサは反則だわ。それにあの、おっきぃ・・・


「リリム、敵だ。島の反対側。」

ひゃう!


今は余計な事を考えるのはよそう。

「ええ、行きましょう。」



「ここはどこだ!?」

敵は上空に留まり周囲を観察している。

白髪の短髪、軍服を着ている。

気づかれていない今が奇襲のチャンス。

狙いは奴の首。


ディメンション・ディスコネクト!


ズパアアン!

躱された!?ああ、もう何で当たらないの!


「っぶねえな!おい。今のどこからだ?」

探してる。不味い。


「不用意に攻撃するな。アルル様の助言を思い出し機を伺うんだ。」

メイヘムが小声で話しかけてくる。

くっ、イラッとしたが確かにその通りだ。

アルルは確か、私の攻撃は雑だと言っていた。この技はもっと繊細に扱わなければ行けないんだ。

集中しよう。


「・・・気配を消してやがるのか。しゃらくせえ!炙り出してやる。」

奴がかざした掌に魔力の集束。

これヤバくない?


「リリムシールドを頼む。俺が切り込む。」


「ええ、分かったわ。」


メイヘムの前方にディメンションのシールドを張る。

ドン!

メイヘムが地面を蹴り接敵。


ガキィィン!

「お前、アルの仲間だな。」

メイヘムの大剣をナイフで防いだ!?


「そうだ、と言ったら?」


「潰す。・・・他に気配は・・・そこか。」

ヤバい。こっちに気づいた!


キンキンキィィン!

「うぜえ!チッ、隊長、転移先に標的の仲間を確認!これより戦闘を開始する!」


「オルァ!」

掌に集まった魔力を放つ。

が、ディメンションの盾で防ぐ!


「魔力が消失した。空間魔法か。なら・・・!」

ナイフに魔力の集束。空間の歪み。私のディメンションに似てる。武器に効果を与えたのか。

アルルも似たような事してたな。


ズパァ!

メイヘムが大剣ごと切られた!凄まじい切れ味!

肩から出血している。・・・あれ?治らない?

何で、ディメンションの効果?

ってそんな事考えてる場合か!


「ヒーリング!」

出血が止まり傷が塞がる。


「魔術師か。先にそっちヤルか。」

敵が目の前に迫る!

ガキィィン!

あぶない!

ディメンションのシールド無かったらやられてた!


「リリム!」

私は大丈夫だよ!そして


「ディメンション・ディスコネクト!」


ズパァ!

敵の胸の空間を切り裂く!

浅い!また避けらた!くそう!


メイヘムは武器を失い。私の技は決定力に掛ける。もっとアルルにアドバイスして貰えば良かった。


「お嬢ちゃんやるねえ。だがまだ荒削りだな。悪いが蕾のうちに刈り取らせてもらうぞ。」

ナイフを構える。


ドパァ!

「ぐっ!」

敵の脇腹が抉られる。メイヘム!?

でも武器はどこから?


「武器召喚!魔槍ニーズヘッグ!」

召喚魔法か!手には赤い槍が握られている。


「てめえ!」

槍とナイフの攻防。

魔力で密度を上げた槍が削られていく。やはりこうなってしまうのか。

このままだと不味い!


「メイヘム1度離れて!」

念話で指示を出す。


「ああ、分かった。だが無理をするなよ。」

撃ち合いの途中、メイヘムが離脱。


「クリスタル・レイン!」

鋭利な水晶を高速で放つ。


キキキキキキキキィン!

全て弾かれる。だが想定内、もう一度!


「クリスタル・レイン!」


「何度やっても無駄・・・なっ!?」

ドパァ!

奴の右腕が切断される。

CR(クリスタル・レイン)のどさくさに紛れてDD(ディメンション・ディスコネクト)を悟られないように発動したのだ!


「やったか!」

メイヘムが叫ぶ。


腕を魔力で止血している。

「舐めてた訳じゃないんだがな。そうだ、まだ名乗って居なかったな。ふ、俺の名はジャックだ。本気で行かせてもらう。」


「ジャック・ザ・リッパー。」

スバババババババッ!

片腕なのに無数の斬撃を繰り出す。ディメンションの盾を超えてくる。ローブが破れ肌が切られる。


「DD・マルチプル!」

精密さを捨て数で押し切ってやる!

斬撃の応酬。

両者の空間が歪み血煙が舞う。


ドッ!

ガハッ

リリムの胸に突き立てられたナイフ。


「終いだ。」

まだ終わってない!

高速で接近するメイヘム。


「ハハッ!気付いていたぞ!」

振り返ろうとするも、ナイフが抜けない!?


「逃がさないわよ?ふふ。」

血を吐きながら笑う。

ジャックの腕を魔力全開で抑え込む!


「クソがあ!」

強引にナイフを引き抜く。

鮮血が舞う。

「あとは、お願い、メイヘム・・・」


メイヘムの攻撃に間一髪間に合うも、

「グハァ!」

メイヘムの魔槍ニールヘッグがジャックの胸に突き刺さる。

奴のナイフは刃の中央部分が綺麗に切断されている。

さっきCRを発動した際、魔槍にDDの効果を付与していたのだ!


「肉を切らせて・・・」

私の言葉に、


「骨を断つ。」

メイヘムが続く


「はあ、はあ、くそ、こんな所で・・・」

バタッ。ジャックが倒れる。


「リリム!」

メイヘムが駆け寄り回復薬を掛けてくれた。

痛みが和らぐ。


「まったく無茶しやがって。」

安堵の微笑み。心配させちゃったかな。


「あはは、私の作戦通りね。」

精一杯の強がり、でもメイヘムとの溝は消えたようだ。



しばらくすると念話が入る。

「リリム。そっちどうよ?」


「何とか勝ったわよ!」


「流石だね!、だと思ったよ。」


「ふふん。当たり前でしょ。あんな雑魚に負けるわけないでしょ!」

アルルが褒めてくれた!嬉しくてつい調子に乗ってしまう。


「じゃあ別の階層に飛ばした奴も送るから2回戦も頑張って!」

そう言って念話が途絶える。


「えっ!嘘でしょ?無理に決まってるじゃない!アルル!ちょと聞いてるの!?」

返事はない。


「おい、こらリリム。てめえが余計な事言うからだろ!クソ!どうすんだよ!しょうもないメス犬だな!ご主人様に褒めて欲しくて尻尾ふりやがって!俺を巻き込むんじゃねえ!」


「何でそんな酷い事言うの!さっきだって私の作戦が成功しなかったら死んでたんだよ!?」


「そうだな、でも、これから死ぬかもしれないけどなあ!(大声)。」


「・・・アルルがあなたの事気持ち悪いって言ってたよ(大嘘)。可愛そうなひと。」


「てめえ!嘘付いてんじゃねえぞ!」


「実際お前気持ち悪いんだよ!こないだだって風呂場で何してたんだ!言ってみろ!」


「あ、あの時は、その・・・アルル女王様が・・・」


「アルル・・・女王様?お前何やって・・・」


その時、空に魔力反応。新たな敵だ。

殺伐とした空気の中、2回戦が始まる。

頭の中はグチャグチャだがDDの新たな扉は開けた気がする。

何よりこいつとアルルの関係が気になって仕方ない。何としてでもこの戦いに勝って真相を確かめなくては!


「てめえ、足引っ張るんじゃねえぞ?」

メイヘムを睨む。


「発情しっ放しのメス犬には言われたくないな。」

この野郎、後でコロす。

敵よりも仲間に殺気を漲らせる私。


しかし互いを罵倒しながらも、2回戦も辛うじて勝利を収める事が出来た。


この後3戦目を勧めて来るアルルにぶち切れたのは言うまでも無い。

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