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絶望の果て  作者: 馨
54/103

54話 龍の住処



外の雑魚を瞬殺した後ダンジョンに潜入する。確か23層だったかな。

中に入ると、竜のレベルも跳ね上がる。

そこらじゅうから砲撃が飛んでくる。


ズガガガガガガガアアアアアアン!

閃光と爆発が暗い洞窟内を明るく照らす。

障壁で防いだりディメンションで切り裂いたりしながら掻い潜る。

このダンジョンの地形は入る前から把握している。


アタシのディメンションに看破出来ぬもの無し。


脚を使い(強めに蹴る)ユニ子に行きたい方向を指示、最短ルートを駆け抜ける。

アスも必死だな。油断してたらヤられるぞ。いい訓練になるな。


「何だこの羽虫どもは我の攻撃がきかんぞ!」

「馬鹿が!魔力などで測れる奴らじゃない。全力で迎え撃て!」

「我の脚があああ!何故回復術が発動しないのだ!」

「次元を切り裂く奴がいるぞ!射線に入るな!」

あはは、無駄だよ!


「ディメンション・ディスコネクト。」

リリムの技をまたパクらせてもらう。だが密度と精度が段違いだ。

全方位障壁完全無効必中斬撃ってとこか。

リリムが使うとただの斬撃だが、アタシの場合は相手は塵になって消える。


「ダメだ!勝てない!撤った・・い・・・。」

ディメンションに呑まれて消えた。

一斉に逃げ出したぞ。


「逃がすわけないじゃん。ディメンション・ディスコネクト」

数十キロまで魔力を伸ばし技を発動。範囲内の生物は塵となり消える。


「あの程度の技も防げないのか?竜も大した事ないね。なあアス!」

横を飛んでるアスに振ってみる。


「は、ハッ!アルル様の言う通りだらしない竜共ですな!ははは・・・。」


「アスなら余裕で防げるよね?試しに撃って見ていい?」


「ち、ちょっ!あ、アルル様お戯れを!私はアルル様の忠実な下僕ですぞ!」

何か必死だな。ウケる。


「ディメンション・ディスコネ・・・」


「あ、アルル様!おや、おやめください!」


「ディメンション・ディス・・・」


「す、すませんしたあ!調子乗ってましたあ!自分次元魔法使えません!」


「うん、知ってるよ?まだまだだなあ。ちなみにオフィーリアは使えるってさ。ニヤニヤ」


「クッ!・・・。」


「アスぅ、顔、こわいよ?」


「すませんしたあ!(絶叫)」

何か前にもこんなやり取りしなかったっけ?


それから竜は1匹も現れない。どうやら洞窟の隅で寄り添って震えているようだ。

アタシだって鬼じゃない。ここからでもヤるのは簡単だが戦意を無くし震える奴をいたぶる趣味は無い。


10階層を超えると灼熱エリアになる。途端にユニ子の動きが鈍くなった。


「どしたん?」

ユニ子にたずねる。


「すみません。暑さに耐性が無いため意識が・・・。」

あれ?魔装で覆ってるんだけどなあ。

てかこの駄馬ホントに神獣か?


「しょうがないなあ。」


「すみません。先に帰らせて頂きます。」

ん?


「えっ、ダメだよ?何言ってるの?」


「い、いや、しかし、このままだと意識が・・・」


「大丈夫たまに刺激与えるから、こんな風に。」

エクスカリバーの腹でシンプルに頭を殴る。


ボコッ

「グエッ!」


「ほら、目覚めたでしょ?ユニ子が完全熱耐性覚えるまでこのエリア抜けないからね。大丈夫、最終的には溶岩で水浴び出来るようになるから。がんばろ!」


ヒイイイイイイイイイイイ!

敵のいない広大な空間にユニ子の絶叫が響き渡った。

仲間のレベリングも決して疎かにしてはいけないのだ!


約3時間程、溶岩に落とす→回復→落とす→回復を繰り返し遂に完全熱耐性を獲得した。

しかしユニ子の精神が燃え尽きた為一旦帰ることに。

今日は12層までか。

宿屋に転移し厩舎にユニ子を放り投げた後、癒しの湯に転移。


カポーン


はあー生き返るわあ!

湯に浸かってる時が1番幸せかもなあ。


「アスー髪洗って!」


「ハッ!」

アスが来て髪を洗ってくれる。


「頭皮マッサージしてー。」


「ハッ!」


「あっ、きもちぃぃ、もっと強くしてもいいよ、あん!やっ、そこいぃよぅ。」


「・・・・・・。」


「アスー髪乾かしてー。」


「・・・ハッ!」


「ウォーム・ウィンド。」

ブオオオ。

暖かい風が気持ちいい。


「アスー冷たい飲み物ちょーだい。」

「アスー服着せてー。」

「アスー髪結ってー。」

「ねえ、アスー」


あああああああああああああああ!


ん?遠くから何か声が聞こえた気がした。




ー イーゼナ山脈 竜の住処 攻略2日目 ー


ドラゴンスレイヤーの朝は早い。

日の出と共に起きアスに念話。

「髪とかしてー。後、久しぶりに桃色のエクステ付けたいなー。」


「・・・ハッ!ただちに!」

アスがやって来て髪をとかしてくれる。


「あ、あの、アルル様。お話があるのですが・・・。」

ん?珍しいな。


「なあに?」


「ハッ。じ、実は一度城に戻ってみようかと。す、数日でいいので休暇をもらえないでしょうか?」

城?あの2層でアタシが粉々にした?


「無いよね?城。」


「いえ、部下から連絡がありまして城は建て直したのですが俺がいないと業務が滞る、何とか戻って来れないか?と懇願されまして。」

えっ、待って、ツッコミどころ満載なんですけど?


「部下いないよね?アタシが消し飛ばしたはずだよ。」

嫌がらせかな?


「あの悲劇から3年経ちリポップしたのです。彼らは生きています!」

悲劇か、何で冒険者のアタシが悪者なわけ?

でもアスにしたらアタシは侵略者か。

立場が違えば正義の見方も変わる・・・か。


「そっか・・・。それと業務って何?」


「し、書類が溜まっているのです!魔物同士のトラブルや事件を捌いたものです。彼らの権利と・・・そう、自由!自由を守るため俺が戻らなくてはならないのです!」

ごめん、ちょっと何言ってるか分かんない。

でも帰りたいって思いは本当のようだ。


「えー、困るんですけどー。身の回りの世話してくれる人居なくなるのは。」

アタシ1人じゃ生きてけないから。


「オフィーリアがいるではありませんか!彼女もアルル様の世話を焼くのは嫌では無いはず。」


「そうなんだけどさ。アタシがアスじゃなきゃ嫌なの!」

気軽に雑用頼めるのアスしかいないんだよ。


「・・・アルル様。では、こういたしましょう。俺の配下からアルル様の好みの侍女をお選び頂き側仕えすると言うのは?」

てか、必死なんですけど?えっ、待ってアタシ・・・嫌われてる?


「・・・やだ。」


「・・・アルル様お願いします1週間、いや5日でもいいので!」


「1日。」


「いちっ!? 3日で何とか。」


「・・・2日。」


「・・・分かりました2日で手を打ちましょう。では早速。」

アスの袖を掴む。


「攻略終わってから。」


「はっ?」


「今やってるダンジョン攻略したら行ってもいいって言ったの!」


「・・・分かりました。絶対今日中に落としましょう!アルル様なら半日あれば余裕です!」

だから何でそんな必死なの!


アスにエクステを付けてもらいツインテールにしてみた。


今日のコーデだよ!


装備 エクステ桃色、チョーカー、ワンピ、ガーターストッキング、悪魔の尻尾、ブーツ


悪魔のシッポは装備者の感情によって動きが変化するよ!


アスと一緒に朝食を食べる。会話は無い。

何を考えてるんだろう。配下の事かな。

何か気まずい。


厩舎に行く。


パンッパンッパンッパンッ!


「すぐイカせてやっから・・・ブベラッ!」

厩舎の屋根を突き抜け空へと消えていった。

あー、全くどいつもこいつも。

イライラするなあ。


テレポでアスと2人、昨日のとこまで戻る。竜はいない。

「アス、早く帰りたいんでしょ?」


「・・・ハッ!出来れば・・・。」

ああ、何だこれ。暗く沈んでいく。


「いいぜ、秒で攻略してやるよ。モード ビースト。」

もう色々どうでもいい。暴れてやる。


「ハッ!」

獣に戻る。


「アス、マップを送る。全力で飛ばせ。」

ディメンションで知覚した詳細な地図を念話で送る。


「御意。」


景色が物凄い勢いで流れて行く。

20階層まで1時間かかっていない。

21階層今日初めての獲物が3匹。


「お前か昨日からここを荒らしているっていう・・・ぎゃあ!」

斬撃で黙らせる。

口上言ってる暇なんて無いだろ。舐めてんのか?


「メテオストライク」


斬撃の流星郡。ディメンションなど使わなくとも魔力密度を少し上げるだけでこいつらは朽ちる。脆いな。


数匹の竜が出てくるがすれ違いざまに滅殺していく。

イライラするなあ。雑魚ばかりだ。


22層、次元魔法を使う竜たちが現れる。アスの視覚をハックして次元の断層が開く前に回避。攻撃を叩き込む。

次元断層の盾を形成しようとするも、


「遅せえ。」

竜が障壁を形成する前に余裕で斬撃を浴びせる。


次元を裂く攻撃が次々に襲いかかる。

ああ、もう避けるのもめんどくせえ。

魔力を高める。


ガギィィィン!

竜たちが驚愕の表情を浮かべる。

本気で固めた俺の魔装。そんなもんで斬れるとでも?

ディメンション・ディスコネクトで22層全ての生物を屠り最終23層へ。


巨大な神殿。

アスから降り中へ入る。

もう終わりか。つまんねえな。

魔力を解放する。

このダンジョン毎消し飛ばして終わりにするか?


奥から気配。ボスの登場か。

ここまでの竜とは形状が違うな。

異世界の書物で見たのに似てる。龍だったかな。

今までがトカゲならコイツは蛇って感じだな。


「なぜ、我らを狙う。」


「害をなす魔物は排除する。それが冒険者の理なので。」


龍の闘気が膨れ上がっていく。

不味い。これは・・・ヨルム以上の化け物か!


「アス!お前は自分の居城へ帰れ!」

後方に控えているアスに念話を飛ばす。

ここに居たら間違いなく死ぬ。

ここまでとはね、奴の強さの底が見えない。


最後になるかもしれないのにアスと険悪な感じで終わりたくないな。

ごめん、アス、本当にごめんね。


「元の生活に戻りな。縛って悪かったね・・・アス、アタシ・・・アスの事が、」

いや、止めておこう。メイヘムさんみたくなるのは嫌だしな、ふふ、何よりアタシには告白なんて似合わない。


「アス、早く行け!」


「・・・アルル様、ご武運を!」

気配が消えた。


馬鹿だなアタシは、こんな際になってアスへの気持ちに気付くなんて。

ごめん、ワガママばっかり言って、ごめん、アスの気持ち考えずに、すねて八つ当たりして・・・アタシ。


って、何諦めてんだ!

言いたい事は勝って言え!

俺は負けない!

ずっと求めていた闘争がここにある!

全てを絞りだせ!

魔力を限界まで上げて魔装の密度を極限まで高める。


奴の爪が微かに動く。俺はその初動を見逃す事無く剣を振り抜く。


世界を揺るがす次元を超えた戦いが今始まる。

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