52話 アビス武術大会 決勝戦!
いよいよ決勝の日がやってきた。
一風呂浴びて気合いを入れて来たぞ。
今日のコーデだよ!
装備 つばの広い三角帽子、リボンブラウス、
ミニスカ、魔法使いのローブ、ブーツ
魔女っ子でキメてみたよ!
ドタドタドタ
「ちょっと、アルル!これ何よ!」
リリムか?どしたん?
「もっとちゃんとした服用意してよ!恥ずかしいわ!」
リリムのコーデを紹介するよ!
装備 小悪魔の角、ワンピ黒(丈短め)、ガーターストッキング、ブーツ、小悪魔の尻尾
アタシがよく着てる小悪魔コーデだよ!
「これじゃサキュバスでしょ!あなた何で、こんな服持ってるの!こんなHな服着れないわ!」
アタシの基本装備なんだけど?
「衣装の取替えっこ面白いじゃん。リリム似合っててかわいいよ?」
「か、かわいい!?ウソ、私かわいいの?・・・ちょっ!あんたも何て格好してんのよ!そんな短いのはいてたら、あの大っきぃゴニョニョ・・・。」
「えっ、何て?」
「もう!その中どうなってるの!イライラするわね!見せなさいよ!」
顔を真っ赤にしてスカートを捲ろうとしてくる。何だ急にどうした?こんな娘だったっけ?あっ、ちょっ、やめて!
「リリムちゃん、オイタは駄目よぅ。」
オフィーリアからもの凄い圧力。部屋が震えたぞ。
ヒィイイイイイイイイ!
「ち、違うの!アレがね!ほら、どうやって中に収まっているのかなぁ?って、えへへ、えっ?ちょっ!離してってば・・・!!痛い痛い!ごめんなさい!!」
首を掴まれて部屋から出ていった。
何だったんだ?
今日は決勝戦だ!決勝かあ。ちょっと登場の仕方もこだわりたいな。
やっぱユニ子に乗ってくのが一番格好良いかな。
オフィーリアに先に行っててと念話して、厩舎に向かう。
パンッパンッパンッ!
雌馬に覆いかぶさってユニ子が何かしてる。
「オラアッ!気持ちいいだろ!?気持ちいいって言えよ!絶対ぇ孕ませてやるからな!」
パンッパンッパンッパンッ!
「何してるの?」
「んだよ!見てわかんねえのか?ナニしてるに決まってンだろ!今忙しいからよお!後に・・・えっ!?」
アタシに気が付き、瞬時に腰を振るのを止めひれ伏すユニ子。
「あ、アルル様!しっ、失礼いたしました!こ、このメスに誘惑され、つい!」
「えっ、コニー様がヤラせろって無理やり・・・。」
「ちょっ!おま、っざけんなよ!」
「ユニ子・・・無理矢理はダメだよ?それにコニーって呼ばせてるんだ。へえ〜。」
「い、いえ、それは、その、何と言いましょうか・・・。」
「汗かいてるよ?水浴びしよっか?」
「へっ?」
ユニ子と一緒に2500階層にテレポ。
眼下に広がる広大な湖。
「キレイキレイしようね。」
「あ、アルル様あ!許してくださいいい!もう、二度と!決して!粗相は致しません!ご勘弁をー、ああああああああああ!」
翼を強引に掴み上空数千メートルからユニ子と一緒に急降下。湖の直前で水面に叩き付けた。
ドパアアアアアン!!
衝撃波で大量の水が舞い上がり雨の様に湖に降り注ぐ。
ユニ子が白目をむいて浮いている。死んでないよね?
でもあれじゃ使い物にならないなあ。
どうしよう。
あと目立つ乗り物と言ったら、あれかあ。
あんま可愛くないんだけどしゃーなしだな。
街は決勝と言う事で盛り上がっているようだ。
おっ皆こっちを見てる。
やっほー。手を振る。ふふ、驚いてるぞ。
闘技場が見えてきた。上からド派手に登場してみよう。盛り上がるぞ。
「ついにやって来ました!アビス武術大会、決勝戦です!」
ウオオオオオオオオ!!
大歓声。
「まず入場して来たのはメイヘム選手です!圧倒的な強さを見せつけ、ここまで勝ち上がってきました!」
きゃあああああああああ!
やはり女性の声が多いな。
さて、アタシが今どこにいるかと言うと、上空で太陽を背にして待機中。
足元にはアス。
そう、ユニ子が潰れた代わりにアスに獣モードに戻ってもらい、こうして待機しているのだ。
6メートル程の体躯にモフモフの体毛、くるんと丸まった角が2本、背中には羽、顔はトカゲ?いや竜か?なかなか迫力があっていいぞ。
「続いては魔法少女たま子選手の入場です!」
来た!
「アス!カッコイイ感じで頼むよ!」
「・・・御意!」
闘技場に急降下。舞台にフワリと着地した。
良いじゃないか。観客の反応は?
ぎゃああああああああああ!!
・・・・・・えっ?
「ぶ、舞台に魔物が現れました!観客の皆様落ち付いて避難してください!直ぐに王国近衛兵団が対処致します!」
!!魔物!?あっ、このビジュアル駄目なやつじゃん!うっかり、うっかり。
剣を持った兵士がなだれ込んで来た。
不味い!不味い!
「アスごめんね!」
「ハッ?」
背中から真下に転移し鳩尾をぶん殴る。
「ガハアッッッ!」
衝撃波で突風が吹き荒れる。
アスは瞬時に上空に打ち上げられ消えた。
アタシはなに食わぬ顔でホウキに跨りプカプカ浮いている。
「何が起きたのでしょうか!化け物が消え、たま子選手が浮いている!」
ふぅ、何とか誤魔化せたかな?セーフ。
「ふ、聞いていた以上の化け物振りだな。」
メイヘムさんが笑った!
かっけえええ!歓声も凄い。
アタシのヤバさを分かってるかのような物言い。リリムから色々聞いたんだろうな。
「何のこと?」
小首を傾げる。
「・・・試させてもらうぞ。」
大剣を構えるメイヘム。
アタシもホウキから降りて素敵なステッキを構える。
「今のは一体何だったのでしょうか・・・はい、はい、承知しました!えー、問題無いようなので、決勝戦を開始します!」
ふぅ、セフセフ。
ドーン!
ドラが鳴ると同時にメイヘムの剣が首筋に迫る。早っや!
首を逸らし後方転回でかわす。神速の斬撃をかわすかわす躱す。
攻撃終わらねえ!いつまで続くの!
「アタシ、しつこい男嫌い!」
ホウキを取り出し上空へエスケープ。
「たま子選手!ホウキに乗って一気に上昇。凄い速度です!」
「速すぎてパンツも見えんな。観客に少しはサービスしてもいいだろう。」
あのおっさん、よくクビにならないな・・・。
上空に逃げて、やっと一息つけ・・・わっ!
雷を撃ってきた!魔法も使えるのか。オボロとの戦いでは体術使ってたしオールラウンダーかよ。攻撃が止まないな。避けてばかりなのも格好悪い。よし!
「障壁多重展開、しつつ、クリスタルレイン!」
リリムの使ってた技をパクらせてもらったぜ。クリスタルでは無くただの魔力の塊だがね。
アタシの周囲に無数の禍々しい黒い刃。かなりの密度だ。剣で躱せるかな?ふふん!
キキキキキキンッ!
躱された・・・。大剣で軌道を変えたようだ。
舞台に突き刺さる刃。
素早いっ!じゃあ、これならどうだ?
舞台に刺さった刃を紐状に変化!脚を縛る。あっコケた。
剣で切ろうとしてるけど無駄よ。
本気で固めたアタシの魔装は砕けない。
「これなら逃げられないぞ!もっかいクリスタルレイン!」
ドガガガガガガ!
「やったか!?」
いややってない、手応えないし。あっ、足切って逃げたのか。トカゲかよ・・・。
上から魔力反応。飛べたんだ。
ああ、足に風魔法付与したのか、へえー。てかもう足生えてるわ。
回復早いね。
地上と変わらないスピード。むしろ速くなってない?
雷と斬撃の雨が降り注ぐ。
もー!アタシのホウキに付いて来ないで!
ん?メイヘムにリリムから念話が。なになに、
「そこよ!撃って!何外してんの!ヘタクソ!あっ惜しい!剣で切った方が早いんじゃない?もう何でもいいから早く裸にひん剥いて!」
・・・リリムの奴、こんなキャラだったか?・・・後でお仕置きだな。メイヘムさん鬱陶しくないのだろうか?
しかし、この状況どうしよう。
切っても再生するなら消滅させるか?
部分的に消してもダメだ。生えるし。ディスペア流ならイケそうなんだけどなあ。でも魔法少女設定は大切にしたいし・・・。
!!あっ!待って!?アタシ閃いちゃったわ!!
物理でゴリ押しする魔法少女が居てもいいのでは?
魔法少女は魔法しか使えないと言う固定観念に捕らわれ過ぎていたのでは?
素敵なステッキをしまい、聖剣エクスカリバー(フロアボス報酬)を取り出す。
「マジカルソード!」
とりあえずマジカルって付けとけばいいのでは?
ニヤリ。
ロキ君に念話。
「ロキよ、今からディスペアを使う。刮目せよ!」
「しっ、師匠!?分かりました。しかし、師匠って魔法少女だったんですね!」
そうだよ?知らなかった?ふふ。
急旋回しメイヘムに正面から向かっていく。
メイヘムが魔剣を構えた。
「ラストテンペスト!」
魔剣に魔装を乗せている。破壊力ヤバそうだ!
アタシもホウキに立って剣を構える。
「シューティングスター!」
剣と剣が交差する。
ドパアアアアアアン!!
煌めく光、凄まじい衝撃で舞台が粉砕障壁も消し飛ぶ。
「あー耐えられんかったかー。」
観客席まで被害が及んでしまった。
所々壁や天井が崩れている。本当にすまない。
メイヘムも相当なダメージを負ったようだ。
体中傷だらけ右腕と左腕が肘から消失。出血で血溜まりが出来ている。
「ハァハァ、な、何故治らない・・・。何をした!?」
「別に何もしてないよ?ただ腕を切っただけ。」
極伝まで極めたアタシの必殺の連撃。高密度の魔力も乗せた壊滅的破壊力で、再生するのに必須な細胞核が破壊されたとか?
てか、単なる魔力切れでしょ。
「メイヘム選手、出血により試合続行は不可能と判断いたしました!よって、アビス武術大会優勝者は・・・魔法少女たま子!!」
オオオオオオオオオオオオッッッ!!
地鳴りのような大歓声!
ホウキに跨り手を振る。
ちょっと声拾ってみるか。
「圧倒的な強さで強敵を次々と打ち破ったたま子選手!彼女は一体何者なのでしょうか!」
ただの女の子だよ?
「世の中、まだまだ強者が溢れていると言う事か!俺ももっと研鑽を積めねばな!」
アガレスさん、がんばって!
「師匠、凄い・・・!俺もいつか、あの高みへ!」
うん、ロキ君なら大丈夫だよ。
「ヘッド、やっぱハンパねえ!!兵隊集めて祝勝会やんねえと!」
ヨハン君、アタシ絶対行かないからね?
「いい加減パンツ見せろや!生殺しやんけクソが!」
ベル、お前いたのかよ・・・。
「いらっしゃいませー!何名様でしょうか?」
副総長は店で働いてるのか。偉いけど寂しくもある。
ん?メイヘムさんから念話?
「ハァハァ・・・あ、後はアルル、お前に任せる。必ず、魔王を倒してくれ・・・。」
言われなくても倒しますが?
ん?リリムにも念話が行ったぞ。
「・・・リリム、お前と一緒に旅が出来て・・・楽しかった・・・この大会で優勝したら告白するつもりだったんだがな・・・ふっ。俺はここまでだ。・・・すまない・・・・・・。」
あちゃー、メイヘムさん死ぬ覚悟決めてるわ。
辞世の句言わせちゃった!
「バカぁ!・・・何1人で死のうとしてるのよ!魔王倒すまで・・・グスン・・・一緒にいるって、約束したでしょ!」
リリム、涙でぐちゃぐちゃだ。
「・・・私、あなたの気持ちには気づいてた。でも、ごめんなさい!受け入れる事は出来ないの!」
えっ、今の流れで断るの!?今際の際よ。嘘でも言いから愛してるって言ったげて!
「ふっ、最後まで自分に・・・正直だな。ぐはっ、・・・そんな所が好きだったんだ。悔いは無い。さらばだ・・・」
気配が消えていく。
あっヤバい!死にそうだよ!早く早く!
「マジカルヒーリング!」
ステッキからメイヘムに向けてエフェクト発動。傷や消失した部位が再生した。
「・・・暖かな光・・・。!!こ、これは・・・。傷が!治ったのか・・・・・・ハッッッ!!?」
あはは、顔真っ赤。治さない方が良かったかな。リリムが号泣してるぞ。良かったね。
「信じられません!メイヘム選手の怪我が一瞬で回復しました!彼女は魔法少女では無く女神だったのか!?」
それ、言い過ぎー!でも当たらずしも遠からずー!テレテレ。
いやあ、リフレッシュ目的でフラっと寄った街だったけど予想以上に楽しかったよ。
武術大会も優勝出来て気分良いわぁ。
さて、遊びも終わったし、ベル殺って、早よ次の階層行くでえ!




