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絶望の果て  作者: 馨
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43話 ベルゼビュートからの依頼


「たま子お姉ちゃん!」「まほー少女!」

うっ、胃が。


「猫耳かわいいにゃん。」

頭を撫でられる。オフィーリアさんやめて。でもかわいいよね?


舞台が壊れたので4組目は翌日になってしまった。

あの後、あの猫耳の少女は誰!?と会場内は騒然。学院の生徒がうちのチームのカシラであるとか言い出して大混乱。逃げるように宿屋に帰ってきた。

もう変装は意味無いな。


子狼とオフィーリアにさんざんからかわれた後部屋に戻ると、


「おい変態何してんだコラ。」

アタシのベッドでねっ転がって魔導書を読むベルゼビュート。


「変態ちゃうわ。帰ってくるの遅いぞ。でもこのベッド、アルルちゃんのええ匂いして落ち着くわ。ここ座りいな。」

隣を手でポンポンする。何ベッドに誘ってんの?

大してダメージはなさそうだ。

純粋な力で殴っただけだからね。


「またぶん殴るよ?」


「やってみろや。この旅館吹っ飛ぶで?」

・・・・・・。ベルの手首を掴み締めつける。骨の折れる音。やはり痛覚無効か。つまらん。


「なんやねん!無言で手首折るなや!」

もう治ってるだろ。


「いや、本当に何しに来たの?」


「アルルちゃんに聞きたい事があんねん。」

珍しく深刻な顔してるぞ。どうした?


「今日のパンツの色おしえ・・・ブハッ!」

ブーツで顔面を蹴る。


「お、おおきに、そんじゃ本題入るわ。」

見られたか!?


「最近北の山脈の魔物の動きが活発でな。」

ああ、そんな話も聞いたな。ドラゴンがどうとか。


「上位種っちゅうのは単独での行動が多いんやが、ここ数ヶ月、組織だって動いてるんや。」

へえ、それがどうした?


「街に攻めてくるんやないかって言われとる。」

で?


「トーナメント終わったらちょっと様子見て来てくれへんか?」


「いや、お前行けよ。ドラゴン程度秒殺だろ?」


「ワイはこの街から離れられへんのや。フロアボスやからなあ。」

こっちが気を遣って黙っててあげたのにサラッとネタバレした!


「王国の騎士団とか冒険者ギルドに調査依頼でもだしたら?」


「あかん、あかん、あっこダンジョンになってんけどな、入り口守ってるドラゴンにすら勝てへんわ。レベチや。」

あれ酒場じゃ冒険者に倒されたとか言ってなかったっけ?野良竜か?


「戦士長とかでも無理か?」


「厳しいやろなあ。」

まじかよ。


ちょっと調べてみるか?

ディメンション。


おお、マジでワラワラいるぞ。ダンジョンは地下23層で魔物はこの階層のレベルを逸脱した強力な個体ばかり。いやこれ魔力量だけならベル超えてるな。んー興味深い。


「報酬しだいだなあ。」

既に行くつもりだが、ご褒美をおねだりしておこう。


「ホンマか!助かるわ。報酬は王国の宝物庫の中から好きなアイテム数点なら持って行ってもええで。」


「宝物庫ねえ。金とかどうでもいいなあ。剣もあるし。」


「・・・かわいいドレス。」

ピクッ。

「装飾品も仰山あるでー。また美しさに磨きが掛かるなあ!」


「よし!乗ったあ!」

こうしてトカゲ退治の依頼を受けたのである。


「おおきに、それじゃ詳しい話はトーナメント終わった後にでもするわ。」

なぜ服を脱ぎ始める?


「早よアルルちゃんも脱ぎいな。」

ちょっと何言ってるかわかんない。


「楽しもうや。ワイの大剣みせたるわ。切れ味抜群やで。ヒィヒィ言わしたる!」

パンツを脱ぐ。

ヤル気満々のようだ。


その時、

「アルル様ぁ、誰かいらっしゃるんですかぁ・・・あっ。」

素っ裸のベルを正面から見据えるオフィーリア。


「ち、違うんや!ワイはただお茶しに来ただけなんや!そしたらそこの淫乱サキュバスが・・・。」

嘘を捲し立てるが部屋の温度はドンドン下がる。


「アルル様ぁ、ちょっと彼とぉ、お散歩してきますぅ。」

顔は笑っているが目が据わっている。


「う、うん。気をつけて。」


「ち、ちょっとそんな強く手首掴まんといて、ほらあ!また折れたあ!やめ、やめてえ!せめて服着させてえ!」

裸で引きずられて行くベルゼビュート。

本当にフロアボスなのか?

ちょっと可哀想。ナムナム。


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