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絶望の果て  作者: 馨
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04話 おやすみなさい。

重い

荷物持ち・ポーターとして着いて来てるわけだけどこれ重すぎない?

ダンジョン着くまでに体力無くなりそう。

何入ってんのこれ・・・。


「アル、遅い。」

僕の前を歩くレイナにそんな事を言われる。

仕方ないだろ。僕は決して力がある方じゃないんだ。むしろ非力なんだ!

って言いたいよ。ふぇぇ


さあやってきましたミラージュダンジョン!

何だこれ!?すっごい人集り!

受け付けと書かれた建物には長蛇の列。

僕らと同じ位の10代前半の若者の姿が目立つ。


「参ったねこりゃ。ここまでとは聞いてないぞ。」

ハッスが嘆息する。


「まあ時期的にこんなもんだろ。なあに真面に入る気なんて最初から無いよ。」

バッカスはそう言って裏路地に入って行きしばらくするとチケットを持って戻って来た。


「ダフ屋からGETして来たw」

「マジか!良くそんな金あったな!」

「アルから事前に貰ったからなw」

えっ!待って聞いてないんだけど?

あっ!!


「・・・昨日の宿代!割り勘なのに随分と高かったけどアレって・・・。」

僕が言うと、

「まあいいじゃねえか!さあ入ろうぜ!」

めっちゃいい笑顔。ふぇぇ


「アル、ありがと。」

ドキッ!

いいよレイナ。気にしないで!ふふふ


帝国兵にチケットを渡し転移門へ向かう。

迷宮と言っても地上から続いているわけではないのだ。

この迷宮は5層からなっていて下に行くほど難易度が高くなっているようだ。

転移先は上層1Fの何処かにランダムで飛ばされる。なので転移直後にモンスターとバッタリなんて事もあるようだ。


青白く光る巨大な門を潜ると森の中に出た。直前まで陽光を浴びていたのに一瞬で夜の森に移動している。

動物の鳴き声。木の葉の隙間から見える満天の星空。


「うおおおお!すげえええ!マジか!」

「これは凄いな。・・・ハッスいい加減黙れ。」

「スゴ・・・」

3人共驚いてるな。まあ僕も疲れてるから余り態度に出てないけどめちゃくちゃ興奮してるからね!

ゲートかあ。どんな仕組み何だろ?転移の魔法なんてかなり上級の魔術師しか使えないはず。


何て考えながら歩いていると、

「前方30メートル先何かいる。」

ハッスが呟く。

すると程なくして草の影から青いゼリー状の物体が・・・。


「スライムだ!囲め!」

バッカスが剣を構えて叫ぶ。と同時にレイナが詠唱を始める。

スライムを馬鹿にしてはいけない。種類によっては命を落とす事もあるのだ!

用心し過ぎと言う事はない。

まあここのスライムは弱いけど。


バッカスの一撃で絶命した後レイナの魔法で消し炭になりました。オーバーキルすぎぃぃ!

でもちゃんと魔石は落ちてる不思議。

魔石とは魔物を倒した時にドロップする結晶の事で売ったり加工して武器になったりもするのだ!


スライムの魔石だと100ギルくらいかな。

ちなみにさっきの定食屋の支払いが8000ギル。あと80匹倒さなくちゃ!ふぇぇ。


攻略から3日目

ハッスを先頭にバッカス、レイナ、僕の順で隊列を組んで森を進んで行く。

1層はとんでもなく広いが事前にマップを買っていたのでそれほど迷う事もない。

出てくる魔物もスライムや一つ目コウモリ、腐った死体などの弱い者ばかりだ。

僕らは途中キャンプをしながら2層へ続くゲートを目指す。


「楽勝だな。これなら明日にでもゲートまでいけるんじゃないか?」

「俺たちなら当然だろ。ペース上げてくぞ。」

ハッスとバッカスが軽口を叩く。


「私何もしてないんだけど。」

レイナは不満そうだ。

魔物が弱過ぎて前衛のハッスとバッカスが全て倒してしまっているからね。

僕も何もしてないけど魔石が増えて荷物がかなり重たくなってきていてキツい。

塵も積もればってやつだ。


「はあ?魔力温存出来ていいじゃねえか。暇ならアルの荷物でも持ってやれよw」

バッカスさんナイス!


「それイイ!すごく助かるよ!レイナ少しでも良いから荷物お願・・・」


「寝るわ。おやすみ。」


おやすみなさい・・・ふぇぇ。

攻略3日目終了

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