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絶望の果て  作者: 馨
37/103

37話 爆誕!アルル総長!?の巻


大会まで1週間となった本日

学院内でプレ武術大会が開かれる。

剣術系と魔術系の生徒が模擬戦をして最終調整を行う。

私の相手は成績は下位の女の子だったかな。軽くひねってあげよう。ふふふ。


控室になっている教室で会場を眺める。

校庭には巨大な舞台が用意された。魔術師が結界を張っている。


「相変わらず、悪っるい顔してるなあ。ホンマに魔王様ちゃうんかい。怖いわ。」


「・・・何しにきたのよ。変態。」


「誰が変態やねん。アルルちゃんが緊張してる思うて心配して来たんやないか。」


こいつ例の一件以来女子に避けられまくってるからなあ。可哀想だから相手してあげてる。


「緊張するわけないでしょ。命の取り合いするわけでもあるまいし。」


「はは、それもそうやな、まあ、アルルちゃんならどんな場面でも関係なく平然としとるんやろうけどなあ・・・ニヤニヤ」


「あんたの出番最初の方でしょ?もう行った方がいいんじゃない?」


「せやな、そろそろ行くわ。ほな。」


教室を出て行く。


「あーアルルちゃん、模擬戦でも手を抜かんといてな。ニッ」


はあ?



お昼前アタシの番になる。

アナウンスを受けて舞台に立つ


「あっ。」

反対側から上がって来たのはヨハンだ。


「ハッハーッどやっ!ビビったやろ?すまんが、ちょっと小細工させてもろたで。」

ベルが念話してくる。


「どうしても、アルルちゃんとヨハン君の試合が見たくてな!頑張ってなあ、ほな!」

切れた。


別にいいけど、どうしよう。わざと負けた方がいいよね?


礼をして壇上に上がり剣を構える少年。

剣の刃は潰してあり致命傷にはならないが当たれば痛い。

この子がヨハンか。

薄緑色の髪に金色の瞳、額から伸びた2本の角。鬼か。


舞台のセンターに立つ。

「お前なんで棄権しないんだ?。模擬戦だって舐めてると死ぬぞ。」

煽っているわけではなく本当に心配してくれてるようだ。

魔力抑えてるの気づかないか。


「ご忠告ありがとね。アタシは大丈夫だから本気で来ていーよ?」


「・・・死んでも知らないからな。」


「始め!」

審判の声で試合が始まる。

瞬間ヨハンが消え私の周りに無数の火花と暴風が巻き上がる。


金属音は激しさを増していく。速すぎる剣速は竜巻を生む。が、

キィィィィン!

本気で固めたアタシの魔装はキズつかない。


舞台に一本の巨大な竜巻が生まれその中を無数の火花が弾けまくる。

ドゴっバキッ

舞台が一部崩れて始める。

ピシッビシッ

亀裂が走った先にヨハンが現れる。


「おい!お前、どうして攻撃してこないんだ!?」


「止まるの待ってた。ニィ」


「はあ? !!」

ドオオオオオン!

ヨハンの腹にファイアボールもどきが当たる。


「ぐはっ!」

白目を剥いて倒れる。

本気で固めたアタシの魔力砲は防げない。


「しょ、勝者アルル・ディライト。」


歓声が起きる。

勝つつもり無かったんだだけどなー。

だって弱過ぎるんだもん。これじゃ八柱どころかベルゼビュートにも勝てないぞ。


「あはははははは。ええもん見せてもろたわ。傷一つ無くヨハン倒すとかマジかいな。普通にバケモンやなあ?あははははははは!(念話)」

ベルのやつ何が面白いんだ?

うざ。


「ヨハンもええ勉強になったやろ。上には上がいるってなあ。」


「お前は勝ったのか?」


「なんや見てなかったんか?負けや負け。」

お前が負けるのかよ!

目立ちたくないんだろうな。


「これでこの学院も尻に火がつくやろ。無名の淫乱サキュバスに卵とは言え八柱候補があっさり倒されたんやからなあ。」


「・・・お前の駒になったみたいで腹立つ。あとサキュバスじゃないから。」

まあなんとなくベルの思惑は分かって来たけど。


ー  翌日  ー


教室内はアタシの噂で持ちきりとなった。

アタシの周りには誰も寄ってこない。遠目でヒソヒソ言っている。


「何としてでも私たちの派閥に引き入れるのよ。」

「ヨハンに勝ったってことは八柱の最有力候補ってか!?」

「今まで実力を隠してらっしゃったのかしら。」

「なにかしらの不正をしたに違いないわ。」

「見てるだけで濡れて来ちゃった。」

「イライラするなあ。ちょっとトイレ行ってくる。」

「はぁアルル女王様あ。この醜い豚めを汚い言葉でなじってください!ブヒィ!」


もうヒソヒソ話ですらなくなって普通に聞こ

える。


サーシャが興奮気味に向かって来た。

「サーシャちゃん、おは・・・」


「アルル!あなたやっぱり凄い人だったのね。」

サーシャちゃんにギュッと手を握られる。


「最初に会った時から只者じゃないって気がしていたの!」

とても興奮している。落ち着いて!


「アルル!いいえアルル様!派閥、作るんですよね!私をあなた様の派閥に入れて下さい!立派な一番槍になって見せます!」

目が爛々としている。

あの天真爛漫な元気少女はどこへ?いや今も元気と言えば元気なんだけど。


「昨日の一戦の後、学術派閥を説得いたしました。アルル様の為に積み上げた知識を使いたい、是非とも使わせて欲しいと言っています!」

本当に?絶対無理矢理だよね?もう何してんのさ。


「マジかよ学術派閥がアルル様の下についたら剣術派閥を超える最大派閥が誕生するぞ!」

周りから歓声が聞こえる。


「アルル様、アルル様はおいでか!」

今度は何?


教室の入り口からヨハンが数十人の生徒を連れてやって来た。

嫌な予感しかしない。

私の前まで来ると数十人が片膝をつき首を垂れる。

またか・・・。


「おお!アルル様、本日もお美しゅうございます!我々アルル様に忠誠を示す為ここまでやって参りました。是非とも我々をアルル様の配下に加えていただきたいのです!」

配下ってなんだよ。


「アルル様の障害は全て我らアルル親衛隊が排除致します!」

アルル親衛隊って何!?キモッ!


「あのさあ、横からしゃしゃって来ていきなり何言ってるの?」

サーシャちゃん?


「アルル様は私たち魔術学術連合の長なのよ!あんたらは関係ないんだから引っ込んでな!ちなみに私はたった今アルル総長から1番槍を任されたサーシャって者よ!覚えておきなさい!」

任せてないよ?

連合なんて作ってないし総長って何?

まずいサーシャちゃんが暴走し始めた。止めなきゃ!


「アルル総長!我ら剣術派閥を是非とも傘下に加えて頂きたい。派閥内の序列などは一切気にしません!あの一戦で目が覚めました。自分たちは井の中の蛙だったのです!アルル様と言う大海に飛び込み世界を知りたいのです!何卒何卒そのチャンスを・・・!」

ヨハンが叫ぶと、そこかしこからすすり泣く声・・・。

こいつらマジか。


「よく言ったあ!ヨハンと言ったか?良い心掛けだ。お前の心意気、しかと受け取った!このアルル様の一番槍、サーシャの名において貴様らを傘下に加える!異論は認めんぞ?ニヤリ」


「!!サーシャ様あああ!ありがとうございます!サーシャ様あああ!」

ヨハンが号泣している。


うおおおおおおおおおおおお!!!

教室内が歓声に包まれる。


「もう派閥なんてどうでもいいわ!」

「アルル様こそこの世界の救世主よ!」

「学院が派閥を超えて一つにまとまっていく、歴史に残るぞ!」

「国獲りじゃああああああ!」

「これ半分伝説だろ・・・。」

「アルル様、あんっ、また濡れて来ちゃいましたあ。」

「くっそ!興奮して涙が止まらねえ!ちょっとトイレ行ってくる!」

「アルル女王様ああ、この醜い豚めをなじってください!ブヒィィィ!!」



何これ?

アタシ、一言も喋っていないんですけど?


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