16話 流星 ⭐︎挿絵あり
洞窟内を進む。
松明は必要ない。
スキル暗闇無効を獲得しているからだ。
ネズミの気配が2つ。
彼奴は隠れているつもりだろうが此方からは丸見えだ。馬鹿め。
一気に距離を詰め上段からネズミに向け棒を叩きつける。
ドゴォッ!
ネズミは潰れて死んだ。地面にはネズミを中心にクレーターが出来上がっている。
さてもう一匹は・・・。後方から凄まじい速度で突っ込んでくるネズミを紙一重で交わす。
「殺気が隠せていないぞ。バレバレだ。」
ネズミの横っ腹を棒で払う。
ズパァン!!ドゴォ!
壁に叩き付けられたネズミは既に絶命している。
すると左側の穴から5匹のネズミが現れる。
そのうちの1匹は他のネズミより大きく額に宝石が付いている。
「この群れのボスか?面白い。盛り上がって来たじゃないか。」
ボスが「キィ!」と鳴くと4匹のネズミは散開し俺に向かって爪を伸ばす。
後ろ、上、下からと俺の死角を狙い鋭い攻撃を仕掛けるネズミたち。だがどの攻撃も易々とかわされる。
「頭を使うじゃないか今の連携は良かったぞ!」
と、言いつつ近くにいた2匹のネズミを撲殺。
「あと3匹・・・。」
ボスが「キィ!」と鳴いても2匹は動かない。
「ふむ。臆したか。殺気が消えているな。」
俺がニィ。と笑みを浮かべると一目散に逃走する。
「さあ、一対一だ。楽しもうじゃないか。」
棒を構えボスを見据える。
暫しの沈黙の後
ボッ!と脇を通り過ぎる影。
うーむ。反応は出来たが体の対応が遅れたか。俺もまだまだだな。
脇腹が抉られ血が流れだす。ボスの攻撃は止まらない。洞窟の壁を足場に縦横無尽に駆け回る。繰り出す攻撃を紙一重で避ける。一撃でも喰らえば死は免れぬだろう。
そんな状況だと言うのに、いやそんな状況だからだろうか、笑みがこぼれる。
ありがとう。お前たちのお陰で俺はここまで来れた。
ボスの攻撃が止まる。俺の気配が変わったのに気付いたか。
見せてやろう。
ディスペア流剣術。
「シューティングスター。」
ボスとの距離が一気に縮む。あまりの速さにボスネズミは反応する事さえできない。
神速のスピードでボスの横を抜ける。
「キィ。」
ボスの身体に複数の切れ込みが入り崩れ落ちる。
シューティングスター。突進系の技だ。
近距離戦闘で距離を詰めたい時などに使う。
実戦で使ったのは初めてだが悪くない手応えだ。
ん?革靴が裂けているな。あの踏み込みには流石に耐えられんか。
バッグから代わりの靴を出す。
ボスネズミの魔石を拾い。ネズミの血抜きをして皮を剥ぎ内臓を処理する。
肉は火で炙った岩の上に置き焼いていく。乗らない分の肉はバッグに放り込んでおいた。
バッグの中の空間は外界と断絶されている為時間の概念がない。その為入れた時と同じ状態で取り出す事が可能だ。
ボスに抉られた脇腹はすでに治りかけている。自己治癒能力が高まった結果、多少の傷なら何もせずとも回復している。
満を持しての戦闘だったがあっさりと決まったな。俺がそれだけ強くなったと言うことか。
ステータス。
名前 アル•ディライト
種族 人間
年齢 14歳(時間停止中)
加護 底辺のゴミ
レベル Lv203
HP 510
MP 0
攻撃力 346
守備力 310
敏捷性 361
魔力 248
運 42
スキル 鑑定、痛覚無効、暗闇無効、ディスペア流剣術 初伝、自己回復 下
装備 皮の外套、皮の上着、皮のパンツ、革靴、ひのきの棒、鞄
ついにネズミを倒した。540年か、長かったな。まぁ時間などもう曖昧になっているがね。
肉の焼けるいい匂いが漂ってきた。
さあ飯の時間だ!




