命ある限り
降りしきる雨の中
古びた商店街の惣菜屋の庇で雨宿り
君は傘のない僕に気付き笑顔で入れてくれる
僕には似合わない可愛い傘で相合傘
紫陽花の葉っぱにカタツムリを見つけて
可愛いねと話す君
二人、てぷてぷと歩き
歩き歩き
歩き疲れて立ち止まれば
雨があがり
雲間から日が差す
虹を見上げ綺麗とつぶやく君の横顔
またねと笑う君
”また”は二度と訪れることなく
君が虹の向こう側に行ったあの日から
僕の心はずっと雨模様
あの時と変わらない街並み
君だけがいないこの街
分厚い雲に覆われて
ここは灰色の世界
いっそ死んでしまえば
もう苦しまなくても済むのに
ぽたりと零れる心の雨粒
天からの雨と混ざりあって
なんだか君が慰めてくれてるみたいで
僕の心に
君の笑顔が
太陽みたいに差し込んで
そしたら雨があがって
空と
僕の心に
二重の虹が架かる
僕は知った
僕が生きてさえいれば
君は僕の心に
いつまでも生き続ける
だから誓おう
君と共に生きる
命ある限り