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出戻り聖女の忘れられない恋  作者: 真弓りの


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【SS】アカリパパ視点: 美形は人間性に関係なくない!?

「あ、できれば服装はラフな感じで来てね。畏まらなくて全然いいから」


「あら、そうなの? なんだかちゃんとした方のようだけれど」


「うん、めちゃくちゃ真面目で優しい、尊敬できる人だよー! でもこっちの常識とかは全然当てはまらないから、畏っても無駄っていうか。とりあえずスーツはやめた方がいい」


「そうなの?」


「待ってほのかさん、すんごく普通に流してるけど、こっちの常識が全然当てはまらないって……畏っても無駄ってどういう意味?」


「大丈夫よ。アカリがめちゃくちゃ真面目で優しい、尊敬できる人だって言ってるじゃない。しかも美形なんでしょ? 目が潰れそうなくらいの」


「美形は人間性に関係なくない!? 恋は盲目って言うし」


「盲目なのは間違いないなー。とにかく会ってみてよ。会ったら色々分かるから!」


自分で盲目って言っちゃってる! 


心配で心配で「ちゃんと冷静になって!」って言おうとしたら、ほのかさんにツンツンと肩をつつかれた。


見れば唇の前で人差し指を交差させ、バッテンを形作っている。


まるで小さかった頃のアカリを叱ってた時にみたいに、わざと眉毛を寄せて「めっ」とでも言いたげだ。


「……」


思わず黙ったら、それでヨシとばかりに頷く。


「健吾さんたらそんなに心配性しないの。アカリが私達に会わせたいって時点で、少なくとも会わせられるレベルではあるって事よ。大丈夫だって!」


豪快で大抵の事を気合いで乗り切って来た僕の奥さんは、なんて事ないって顔で嬉しそうに笑う。


「この様子じゃあ本当にベタ惚れだもの。アカリがそこまで惚れ込むような人がどんな人か楽しみだわ!」


「うん! 二人ともきっと好きになるよ! 楽しみにしててね」


アカリはそう言い残してあっという間に電話を切ってしまった。けれど、その弾むような声が、アカリがどれだけそのナフュールとかいう謎の外国人に心酔しているかを表しているようでものすごく心配だ。


ていうか、結局どこの国の人かすら聞けてない。


「んもぅ、いやぁね健吾さんってば。いつまで落ち込んでるの」


くすくすと笑いながら、ほのかさんが僕に次から次に服を当ててはうんうんと頷いている。


「落ち込んでない。心配してるだけ……ていうか、ほのかさん、何してるの?」


「当日に着ていく服を決めなくちゃ。アカリがあれだけ言うんだから本当に美形なんでしょうけど、健吾さんだって素敵よ。負けられないじゃない」


「いや、そこは張り合わなくていいと思うよ……?」



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『出戻り聖女の忘れられない恋』
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