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異世界転生したので、現代野球の知識を駆使して無双するつもりだったのに女子しかいません!  作者: とんこつ
百合ケ丘サンライズvsフライングジャガーズ
34/53

第32話 vsジャガーズ【3回表】スコアレス

 三回。


 イニング表では、不正投球(スピットボール)を有効に使った渚&ジョーバッテリーがまたしても三者凡退で切り抜けた。


「これで9人連続……打者一巡を完全投球じゃの!」興奮して顔を上気させる所長。


「ああ」俺も握った手に力が込もる。依然スコアレスだが、ヒットはサンライズの2本に対しジャガーズはゼロ。先ほどのトリプルプレーによる沈鬱なムードは完全に一掃されている。完全にサンライズペースの試合運びになっているのは間違いなかった。


「八重ちゃん、思い切っていけ!」


「…………」


 この流れのままなんとしても先制点がほしい。先頭打者の八重桜に声をかけたとき。


「監督、ちょっといいか?」


 冥子が俺の肩を叩いた。


「ん、どうした? 作戦の確認か?」俺は振り返って尋ねる。


「うん」珍しく、素直にうなずく冥子。


「ただ――ちょっとここじゃ話しづらい。こっちに来てくれるか?」


「え、でも今攻撃中だし」


「ちょっと、こっちに来てくれるか?」


 静かに、しかし有無を言わさぬ口調で冥子は繰り返した。親指はベンチ裏の廊下を指している。


「――わかったよ」


 彼女がここまで言うからには何か理由があるのだろう。さては、どこかケガしたのだろうか。冥子のことだ、皆の前で弱いところは見せたくないのだろう――そう思った俺は、言われたとおりベンチから腰を上げた。

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