表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/18

ヤンデレ妹キャラ

初めて自分がヤンデレ妹キャラと知った時は、無理だ。と思った。



「…ヤンデレ妹キャラ?…何それ…。」



ヤンデレはやった事があるが、妹キャラもセットとなると難しく。その前は姉キャラだったのでお兄ちゃんなんて呼ぶのには抵抗があった。



「…お、お兄ちゃん…んん。」



最初はきっと、ぎこちなかったと思う。でも段々、やって行く内になれていった。



「…お兄ちゃんっ。」

「ずっと私だけのお兄ちゃんで居てね?」



コツを掴むと、案外演じてみるのも楽しくて。いつの間にか雪ちゃんに愛情も湧いていた。



設定上ヤンデレ妹キャラは、お姉さんキャラとよく絡む。前は昔やっていた姉キャラが恋しくなったりしていたけど、今じゃもう姉キャラも良きライバルって所だ。



「お兄ちゃんは私のなんだからね?私からとったら…殺しちゃうから。ねっ、お兄ちゃん。」



それからルート分岐があって、意外と雪ちゃんで居た時間が短く感じた。



「…私を選べば、後悔させないのに。」



選ばれなかった雪ちゃんは最後、選ばれたそのキャラを殺そうとして階段から落ちて死ぬ。…まさに悲しい結末だ。



まずギャルゲー、乙ゲーのキャラクターは振られればそこで死ぬ。それ以上に死ぬことを自ら選んだ雪ちゃんは、なんとも雪ちゃんらしい。



「ねぇ、お兄ちゃん。…私が、この世界だけでお兄ちゃんと二人きりにしたら…お兄ちゃんはなんて思う?」

「何をするつもりだ?」



「ふふ、例えば。だよ?何焦ってるの。」

「そんなこと、しちゃダメだ。」



「なんで。」

「雪には幸せになって欲しいからな。」



「ありがとう…お兄ちゃん。」



そんな会話を最後にして、雪ちゃんは計画を実行した。

きっと雪ちゃんは…少しでもちゃんと、お兄さんである主人公(プレイヤー)に好かれてるって、事実を知りたかったんだろう。



そして、これが自分の最後と分かっていた。



だから、_



「お兄ちゃんが私の方を見てくれないなら…こんな世界とは"サヨナラ"しなきゃ。ねぇ、私の事、ずっと覚えててよ…?忘れたらこっちに連れてっちゃうから。」



私は、そんなヤンデレ妹キャラの雪ちゃんが、心から大好きだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ