表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/61

記憶喪失的情報収集-19-

「まぁ、心細いっていうのはありますけど…でも、ほら、悩んでいても始まらないですし。どうしてこんな所にいるのか、とか。答えの出ない疑問を繰り返して袋小路に入り込んで動けなくなるよりは、取り敢えず何も考えずに行動した方がいいかな、なんて」

 我ながら、楽観的な性格だと思う。これがもう少し神経が細かい人だと、もっと慎重に、もっと合理的に行動するのだろう。

 けれど、これがあたしだ。

 悩むよりはまず行動。

 思考放棄はしないけど、情報が集まっていない今、答えの出ない疑問を考えるなんて馬鹿みたい。わからなければ、聞けばいいんだ。

「改めて、お聞きしますけど。ここって、何処なんですか?」

 手に持っていた木で出来た湯のみにしか見えないコップをテーブルに置き、背筋を正した和歌は一番の疑問を口にした。

 顔を見合わせた二人は、事情を知っているという事もあり、一度頷くと腰を据えて話してくれる気になったようだった。

「いいかい、カズ。ここは、リンベール王国を治めるフィルチチェ二世様の住まう王都、リーザだ」

 えぇと、ごめんなさい。とっても丁寧に説明し始めてくれた所悪いのですが、それはもう聞きました。

 あたしが聞きたいのは、そこから更に下層の部分からです。

「あの…リンベール王国って…何処ですか?」

 危うく、何ですかって訊きそうになった。

 何ですかって、国です、としか答えられないよね。だから、この世界の大まかな地理を知っておいて損はないと思ったんだけど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ