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ここは何処?-18-

「どうしたの?お姉さん」

 片手で口元を覆い、片手で少年から発される眩しい光から目を庇い、顔を背けた和歌は感極まって言葉が出てこない。訝しげに再度声を掛けてくる相手に、何でもないと返すのが精一杯だった。

 お節介は十八番。日本ではありふれた名前で呼んだだけなのに、ちょっと間違ってるけどちゃんと覚えていて、自己紹介までしてくれる。

 感激。こんなに素直な子、弟に欲しい。

「…ひょっとして、怖かった?」

 後ろから覗き込むようにして見上げてきたガーネの青い瞳に見つめられ、また感激の涙が溢れてきた。それを隠そうと少年に背を向けるという行為が、更に彼の心配を増幅させる結果になるのだけれど。

 だって、仕方ないじゃない。こんなに純真な子、今時いないよ?自分だって危険な目に遭ったのに、それなのに、こんなへんてこりんな格好をした女の子を心配してくれるなんて。

(泣けるわ…)

 涙が止まらない。もちろん、感激の涙だ。

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