表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
詩集 詩箱  作者: TiLA
3/155

明日の来ない部屋

さよならが

鉛を飲み込んだように

まだ胸に残っている


もう君に会えない

ただそれだけで、僕は

こんなにも切なくて


昨夜の空気が

まだ残る部屋に

窓を開けて

朝を迎え入れてみる


風が歌っている

雲が流れている

小鳥たちの囀りが聞こえる


この星は 

今日もまわっている


いつもと同じように

まるで何ごとも

無かったかのように


この部屋の

後悔だけを

ただ置き去りにして


遠くでスクーターの音が響く


もう街は

目覚めようとしている


深呼吸して

朝の空気を吸いこみ

モヤモヤしたものを

吐き出そうとしてみる


でも空っぽの肺には

君に会いたいって

それだけが残って


朝陽で空が輝いている

また新しい一日が

始まろうとしている


この部屋の

溜息を

また僕だけを

置いてきぼりにして



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 読ませて頂くのが申し訳なく思ってしまうような切なさを感じました。 きっと新しい朝が始まると、信じていれば…と思います
[良い点] 素敵! 彼女がいなくなってしまった部屋の空気を感じる事が出来ました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ