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感情のヒーロー  作者: 女帝
守るべきは仲間。感情はときに武器になり害ともなる。
2/5

虚無

 やわらかい風が晴天の空を仰いでいる。

ここは知らない場所。あの街にはいない。でもなんだろう、すごく心地良い。いい匂いがする。コンソメ?起きてみるか。

「あら、おはよう〜ってもうお昼ね。」

ここは大きい木の下、そこにレジャーシートみたいなものが敷いてある。

「はい、これスープよ〜、食べて〜」

「あ、えっと、ありがとうございます。」

ニコリと笑いかけたその笑顔が仲間を思い出される。

喜ぶはずが喜べない。あの可愛い僕の仲間の笑顔が……

「ちょっと、ちょっと、どうしたの!?に、においから美味しくなかった?けっこー自信あるのよ?料理は!」

涙が出ていたらしい。言われるまで気づかなかった。気づかないほど愛おしいんだ。

「すいません。すこし前のことを思い出してまして!大丈夫です。あ、あとスープおいしいです!あと、温まります。」

「良かったわ〜、お口に合いません!なんて言われると思いましたよ〜」

本当においしかった。そんなこと絶対にない。

「あの!多分助けてくれたんだと思うんですけど、お名前伺ってもいいですか?僕ははると言います。」

慣れない敬語を絞り出した。

こうゆうことは大事だと思う。

「はい!たまたまここにきたら、はるさんが倒れてたので、とりあえず〜って感じです。自己紹介か〜、えっと私はこの町でお父さんの手伝いをしています、ムーンです」

ムーンさん、か。本当に月のように美しい人だ。

「この木は町のものに入るんですかー?」

「はい、そうですね。この町のシンボルです。立派ですよね。大きくて偉大さすら感じてしまうほどです。そういえば、ここの辺りに住んでいるんですか?」

「いえ、本当に分からなくて……ここがどこか、なんでここにいるか。」

「町の中心に来てください。この木の上に町があります。ここ、ぎりぎり町には入ってないんですよね〜本当は」

木の上の町、そそられるわ。

「行きます!」




「この石碑を書いた人が木を育てたと言われています。 でも、読めないんです。見たことがないから。」

そこには、日本語が書いてあった。いちよう、読むが、心のなかで。すっごいことになっちゃいそうだから。

(この石碑を読んでるってことは日本人なはずだ。この木は私がつくった。創造の神器が手に入れ、死に際なにかこの世界に残そうってこの木をたてた。なにか役立ってるといいな。元の世界では戦争でいっぱいだったから、のんびり暮らしていた。最初はこの世界ではみんなを助ける〜!なんて誓いもしたが、怖くてだめだった。これを読んでる人は諦めるんじゃないぞ。絶対だ。

     感情を力に変えろ。

それこそがこの世界で生き残る鍵だ  by元日本人)

「読めるんですか?この石碑」

「え?ああ、いや!違います!なにかいてあるんだろーなーって挑戦してた!」

この元日本人も戦争を経験してこの世界でのんびりしていた。悪いってわけではない。むしろいい判断だ。失う辛さを知ってるのにまた味わいにいく僕はばかってわけだ。

でももう守るべき人がいる。

僕はヒーローだから。

「とりあえず、行きましょう!」



 「おお、ムーン!帰ったか!お?お客さんか?」

「はい、はるさんです。この木の下で倒れてたんです。」

「ほお、そりゃ大変だ。どうぞ、ゆっくりしてくれ」

歓迎してくれた。優しい町だと知らせてくれてる。

「歓迎してくれてありがとうございます。はるです。冒険者の魔法使いです。仲間が……い、いまいなくて!探しているところです。」

「おお、冒険者じゃあ、あの白い協会に行って来い!金を稼げるかもしれねぇ、なんせあそこは冒険者協会だからなぁ!」

「あ、はい!ありがとうございます。」



キィッー。ドアがいびつな音を出している。そこには受付の人に冒険者のパーティーがちらほら。そして、

「どっかの宗教のご神体か?」

そこには像が建てられていた。なかなかりっぱだ。

「あの、こちらをながめてどうかされましたか?しかも、あまり見ないかたですね。」

受付の人がこっちに寄ってきてくれた。いいにおーい。

(なにを言ってるのですか?)

神パワーだろうか。一瞬ハイヤの声が聞こえた気がした。

ああ、早く見つけないと。

「あの、この象ってなにか宗教のだったりしますか?」

「はい、こちらライラ協会のものと伺っております。しかし、この周辺にはライラ協会の方は耳にしません。知っているのですか?ライラ協会」

記憶が曖昧の中、真っ先に出てきた。ライラ協会。あいつが、カイが言っていた気がする。でもなにか、間違えてる気がする。なぜだ?僕は、あの時戦っていた。でも、カイだったか?今になってだが、ちょうど1ヶ月ぐらいたったよな。僕はあの時ルーってやつとなにか?思い出しそうになった時、まばたきをした。それだけの話だ。しかし

 普段からするまばたきでさえ、世界が違えば変わってくるらしい。



「あ」

情けない声が漏れた。そこには地下か洞窟か、はたまた誰かの領域か、ここは暗く、水の音でさえいびつに感じる空間だった。

「やあやあやあ!!ひっさしぶりだなぁ!」

その瞳には見覚えがあった。だって、だってそいつは思い出しかけたルー、幻惑のルーだったのだから。

「ど、どうして、どうして!お前はあそこで確実に……」

だんだんか細い声になった。これが現実とは思えなかったから。

「あぁん?殺したって?ああ、さすがにあれはびびったよ死んだかと思ったよ。てか死んだんだよなぁぁ!」

!?

「どーゆーことだよ!死んだんならここにはいないはずだろ、ルーさんよ!」

「はあ、俺もびっくりだよ。まったくだって死んだとき変な場所で変なやつと出会って生き返るチャンスをもらったんだよ。嘘だと思うだろ?そしたらさあ、めっちゃ強い魔法でやられたんだろ?って言われてさあ」

ぞわぞわする。

「はるってやつにやられたんだろって言われてさあ、なんで知ってんのかって聞いたらさあ答えたんだよ。」

そこで一拍おいた。まるで僕たちは運命だろ。なんて言うのかと思うくらい同じ目をしながら。

「私が見送った傑作だって、答えたからだよぉぉぉ!!」

つまり、あの空間の神様的な存在が?

「あいつは異端すぎるから殺してくれと命じられてなあ!生き返ったんだよぉ!!!さあ、始めよう。裏切りのしていますからのこんにちはをさあ!」

いきなり魔法が飛んできた。いわゆる無詠唱ってやつだ。

「しねしねしねしねしねしねぇぇぇ!!!」

もう、やだ。誰も信じられない。どうしたら。

「おい!とりあえず話合わないか?くっ、」

「いーやーだー!無理に決まってんのはわかってんだろぉ!?」

やはり話し合いは無理だった。まあ分かってたが。

くそっ。詠唱。

「ウォール!」

詠唱。詠唱。

「ウォーターポイズン!武装イナズマァァァ!」

とっさにだした壁を出し、毒の水を出しながらかべを雷武装で砕く。詠唱。

「テレポート!」

無効。 

は?なんで?mpwtdpw

頭がおかしくなったのではない。情報が流れてきたのだ。

他人の領域ではテレポートは使えない?くそったれが。

mtdgag

(お前はなにも引き出せていない。いままでを思い出せよ。それが鍵だ。)

初めて流れてきた情報が喋った。声は女性か?まあいい。

「逃げるだけかぁ!おい!前の戦いみたいにでかい魔法をぶちかましてみろよ!できるものならなぁ!」

岩に隠れていた。ばれるのも時間の問題。てか命でさえも時間の問題だな。とりあえず

詠唱。詠唱詠唱。

「閃光!」

辺りを照らした。

「シャドウ。」

素早く背後に回り、ルーの影に隠れた。

「どこへ消えやがった。ここは俺の領域だぞ!」

沈黙。

詠唱。

(武装イナズマ)

「しねぇぇ!!」

ルーの影からの奇襲を試みた。

「ふっ。」

「なに!?」

首を鳴らす感覚で避けられた。

「ばればれなんだよ!」

言葉と同時に思いっきり吹っ飛ばされた。

「がはっ。」

血が、血が、血が、血が。怖い。怖い。怖い。憎い。憎い。憎い。これ以上はやらせない。ハイヤの一件、こいつが絶対関係してる。ああ、ああ、憎いなあ、うざいなあ、ぶっ殺したいなあ。

「どうした?おわりか?雑魚だなぁぁ!」

その刹那。

おもいっきり地を蹴り、意識が朦朧としながらストレートを食らわせてやった。

「なっ!?ぐっ、がはっ。」

口から血を出している気がする。俺も、あいつも。

「あーあ、本気を出したらこのザマか?幻惑のルーさんよぉぉ!」

「は!とんだ馬鹿だぜ!そんなんじゃ体力的に俺の勝ちだぞ?ヒールしとけよなぁ!」

くたばれ。うざいから。

そう思った瞬間ルーは地面に、自分の領域に這いつくばっていた。

「出やがったな。二重人格め。なんだ、この、ちか、らは。」

立ち上がろうとするときに、二重人格の俺はルーの首を切り落としていた。

「負けるか、も?なんだ、これ。は?いや、なんだこれ、なまく、うっ」

一体なんだ。なにが起きた。負けそうだったはず。ヒールをかけようとしてたはず、なん、だが、

詠唱。「ヒール!」

なにも起こらない。

詠唱。詠唱。詠唱。詠唱。詠唱。詠唱。

「ヒールヒールヒールヒールヒールヒール!!!」

なにも起こらない。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

「死ぬか、も」

どうしたらいい?なにをしたら。あっつー、なんだこれこれが死ぬってやつかー?はあ。もうどうしようも。。

まだやり残したことがあるんだ、死ねない。死ねない死ねない死ねない死ねない


  また、死ぬのか?

  死ぬわけないよな?

疑い。

  まだハイヤと再開してないよな、ハイヤは生きてる?

  あいつは、カイは生きてる?それなら……

  ムーンは?

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このタイミングで情報が……?情報じゃない?選択?


生きる。   死ぬ。


選択肢はこの2択。そんなの、

生きる。



ここは、誰かの家。病院ではないそうだ。あれ?なにがあった?僕はなにかと戦っていたような。記憶が?いや、でもムーンっていう女の子と会ったんだ。多分。そっから戦闘に発展するわけがない。

「あ、おはようございます。覚えてますか?ムーンです。あのあと任務をされてたんですよね。無傷で勝つなんてすごいです!でも倒れていた。油断しないでくださいね〜あんなところで寝るなんて〜」

寝てる?そんなこと、あるわ、け。でもなにも覚えていないから、寝てた可能性もなくはないよな。つまり、

「ああ、ちょっと戦い疲れて寝ちゃったんだよ〜、ちなみにどこで寝てた?」

最後らへん、目つきが鋭くなりすぎた。

「うーん、そうですね〜近くの洞窟ですよ。」

違和感しかない。当たり前だ。だって、

詠唱。

「ムーンも戦えるのか?すごいな!」

「いや、鉱石を、そう!鉱石を取りに行ってました!」

ボロをだした。なにも鉱石掘り自体おかしいところはない。天然で助かった。鉱石掘りは男性がやるもの、これは差別が根付いてる世界なのでしょうがない。しかし、ムーンの性別はなんだ?そう女性だ。嘘をついた理由。それがよくわからない。

まさかライラ協会?

敵?

偶然?

残り回数ゼロ。

残り回数ゼロ?これは合図?2回。虚空から2発殴られた。なんだこれ?1回。殴られた。意味がわからない。でもなにか疑問に思ったときに殴られた?1回。

「ぐはっ!?」

やはりだ。なぜだかわからないが疑問に思っちゃだめだ。一応確信のために。

「ハイヤはどこだ?」

………。

なにも起こらない。意図的には起こらないみたいだ。まあいい、もう疑問に思わないようにするしかない。

「あの、どうかされました?」

1回。

「あ、いえ!なんでも鉱石を掘ってるなんてびっくりで!」

「あ、そうですよね!びっくりですよね!」

にっこり笑いかけてくれた。あの1回。って?

「あ」

覚悟した。でも、残り回数ゼロ。虚空からは来なかった。もしかしたら相手からの疑問はストックみたいにされるのかもしれない。

「大丈夫ですか?」

1回。

「はい!大丈夫です!」

ハイヤはどこ?残り回数ゼロ。

確信に変わった。やはりストックされるらしい。でもムーンが敵サイドかもしれないとは。

 つまり今取るべき最善策は一体何だ?1回。

「がはっ!?」

意識しないとぉぉ!

「大丈夫ですか?」

1回。

「大丈夫です!」

最善策、分からない。分かるわけない。こんなの初めてだから、

「そうなんだな、お世話になりすぎると悪いから僕は出るよ、ありがとう!助けてくれて!」

肩を掴んだ。

詠唱。

「うぅん!いいよいいよ!善は積んでこそだから!」

「おう!さようなら!」

「うん、また今度いらしてくださいね!」

僕はここをあとにした。



 鑑定とかいうチート魔法で暴くことができた。ムーンはライラ協会。そのなかでも上の方らしい。どんな役所かは分からない。鑑定にも限界があるらしい、ただ、

強い。いままでにないぐらい強い。それならライラ協会のトップは?いいや、いま考えることじゃない。

目の前のことを考えるべきだ。

しかし、勝てないと判断したんだ。僕は帰り際肩を掴んだ。マーキングしたんだ。そしたらつけた瞬間、壊れた。

まるで、あなたの力では無理ですよと言わんばかりに。

とりあえずの目標ができたわけだ。あいつをぶっ飛ばす。

鑑定で見る限りムーンはまだ動かない。なにか狙ってる。好機を、いびつなまでに伝わってきた。

 一人では勝てない。仲間を、見つけないと。

epousdtsnv

選べ。

ペナルティ返却  ハイヤの場所に行く  新しい仲間になってくれる人の場所を特定する


 また選択肢か。さっき会話してた感じでは1つ目だろうけど、ここでハイヤに会えるのはでかい。てゆうか恋しい

 「2つ目!!」

変更はできません。まばたきしてください。

では!強くなってまた来ます。



 物語はいつだって急展開だ。不意に会いたい人に会える時が来ることもある。それはまばたきから、普段からするまばたきからでも展開するものらしい。

ここは薄暗い。人がいない。僕は2つ目を選択したはずなんだが、……

詠唱。「ファイア」

僕は魔法を松明代わりにした。あたりが見えなきゃなにもできないからな。ハイヤを探さないとだし。



 少し歩いた。ほんとに少しだ。魔物がいる

詠唱。「バン」

手を銃の形にしてバンの音と共に無属性の玉を打った。

前世を思い出すがしょうがない。

魔物に気づかれギャーって騒がれて仲間呼び出されるのが一番しんどい。

詠唱を2つ同時に発動するととても負荷がかかる。松明代わりのファイアは時々消える。



「どんだけ進むんだよ、ハイヤは?」

1回。

「いってー」

忘れていた。ペナルティ!まあいい

体感2時間は歩いた。しかし洞窟の終わりが見えなければハイヤもいない。すると、

「分かれ道?」

1回。

「がはっ!?」

もうやだ。めげるな!

ずっと一本道だったのが2つの分岐が現れた。腹も減ったし間違えた方に行ったら萎えて諦めそうだ。

「せーの!どちらにしようかな、天の神様の……いや、僕のお兄ちゃんの言う通り!」

右を指した。天の神様は信じられない。不幸ばっかりだから。神様がなにかしたとしか……ってだめ!祟られる!

ザッザッザッ。

歩く音だけが響く。喋る気力もない。

ポタッ。ぴちょん。

歩くお……とのわけあるかぁ!

水だ!ありがたい!

僕は駆け出した。



「さいこー、うまいわー」

こんっな疲れたときの水って最高だわ。

とりあえずここで休憩だ。

「ふぅ、やつと一息つけるー、一旦整理しないと。」

ライラ協会。ムーンの無事。ちゃんとハイヤのとこに行けるか。あとはルーと、  カイ。

詠唱。バリア、詠唱。継続3。

3時間の仮眠を取ろう。



 ふかふかのベットにまくらがないせいか、めざめが悪い。冒険者たるもの、時間は体内でどうにかできた、かも。確実性はないですね。

「とりあえず、仮眠を取れた。少しは疲労も、取れただろう」

目覚めの伸びが寝起き感を演出。

「待ってろよ、ハイヤ。今見つけるからな」

それからまた歩いた。

グルルル。

すかさず岩陰に隠れた。

(群れだな。1、2、…5匹、いや六匹かな。)

現れたのは湿った洞窟を好む見た目は凶悪オオカミさんしかし普通に炎やらなにやらを吐いてくる。

(ここは戦闘しなきゃいけないな。通り道が奴らによって塞がれてやがる。)

詠唱。威力向上。多重詠唱。せーの、

「バンバンバンバン」

4発の魔法の玉を放った。

ゴロゴロゴロゴロ。

洞窟の上に放った。岩がドリンクウルフ(凶悪オオカミさん)背中を穿った。

2体やった。

残り3体。

グルルル、

「グラッ!!」

「やべっ!?」

ドリンクウルフの一匹が牙を向けこちらに向かってきた。

もう2匹は……、って!?

「後方から炎!?」

知力がある?

1回。

「グフッ!?」

「ミスったぁあ!!気合だ気合ぃぃ!」

あ、

「あつ!?」

なんでだよ!湿ったとこ好むんじゃねえの!?

足が炎で燃えそうだった。

詠唱。ウォーター!

「ふぅ、とりあえず、距離をとろうじゃないか!」

「グラッ!」「グラッ!」

二匹同時だと、ほんと頭いいな。だかな、

詠唱。バリア

「残念無念また来年!!」

詠唱。武装、雷!

「僕のバリアについたわんちゃん!すまんが、ここで死んでもらう!」

詠唱。一太刀、威力3!

「はぁぁぁ!!!」

雷の閃光がドリンクウルフの群れを一掃した。

すると、

「何事だぁ!!侵入者か!」

塞がれてたほうから人の声が聞こえる。しかも、聞いたことのあるあの男の声。

「さあ、仲間を返してもらおうじゃないの!」

急げ、でも静かに行く。

「ここよぉーーー!!!」

女の声

「騒ぐな!」

覚えのある声

詠唱詠唱詠唱。「暗視、千里眼。ファイアー!」

視界がひらけると懐かしい顔が2人いた。

一人は特殊な檻にはいった美女。

そして何事だ!?と言わんばかりの男の顔があった。

「ふふ、まさかまさかまさかまさか!!ほんとにここがわかるなんてなぁ はる。」

ぞっとした。全身が震え、鳥肌が。

「よお、いつぶりだ?俺たちの仲間を拘束して何してんだよ、な か まなのに」

「そうだったなぁ!お前をおびき寄せ…いや、再開するためだよ!」

そんな言葉とは思えないほどいっかつい顔をしていた。

「そーかよ、その檻のせいか声があんま聞こえんなあ、でもなんでさっきは聞こえたんだ?」

1回。

「おっと、忘れていた。いってー」

「はっは!なんのペナルティだよ、それ。ただずっと檻わ、強化し続けるのはきつくてなあ、なあはるもライラ協会に入らないか?」

1回。

「あいにく無宗派なんでね、入らん。カイ、お前はライラ協会なのか?」

0回。

「はあ、残念だ。ライラ協会はお前らみたいな無宗派、そしてライラ協会以外の宗派をぶっ飛ばすってことやるらしいんでねぇ、ルーをぶっ飛ばしたやつを殺せと言われ、周りのやつからな。」

I see。さあ、どうするか、でもライラ協会が敵なのは確定した。なにもしないやつはなにもしないけどこんなやつらは……

「俺も残念だあ。そんなやつぶっ殺す。」

「召喚!ドリンクウルフ!ステージ4。最大!」

途端、前戦ったウルフよりでかいウルフが、ざっと30体といったところか。え、30!?!?きっつー!

「ふー、さあフットワークフットワーク!」

詠唱。バン

まずは岩をぶっ壊して考えるんだ。

詠唱詠唱詠唱詠唱詠唱。威力上昇ステージMAX、武装稲妻、一太刀。

「グルルル」✕30

近づくタイミングで……

3……

「グルルル」

2……

「グルルル」

1……

「グルルル」

いまだ!

「死んどけてええええ!!!!」

よし、25はやったな。

「はる、やるじゃねえか!こちらの美女は忘れてませんかーー??」

1回。

なっ!?

「卑怯だ!仲間に……ハイヤにさわるなぁぁぁ!!!」

ペナルティ解除。

感情よ、爆発するんだ!

怒り。

「かは!きたか!はるのとっておきってやつ」

「………」

詠唱詠唱。

「怒りが止まらねぇなぁ!カイ、死ねぇ!!」

武装の雷斬撃がウルフを忘れて、

ただひたすら、

カイだけを狙い殺そうとしている。

「うほ、やっべ、死ぬ!?」

「………」

「また、前より覚醒したか?二重人格って進化するんだな!こいつは面白い!!!」

「………」

「喋らねぇ。新しいデータだな、死ぬんだったら、」

カイはポケットから見慣れない機械を出している。

「………」

「召喚!さすがにただでは死んでやらねぇ!はる!」

「グルルル」

「俺の力が尽きるほどの召喚魔法だぁぁぁ!!!!」

グルルル。バァァァ!!。グオオオォ!!

それはもうすごい数の召喚だ。しかし、

「あーあ、俺にしか興味なしかよ!好きなのか?好きなのか!?」

「………」

「少しは反応しろよ!!悲しーな、しかし正解だ。俺を殺せば召喚獣は消滅する!!」

「………」

「爪痕は残せませたか!ライラ協会の別世界からきた天才!な………」

最後は男らしくきられた。

そして、はるは……

「はる?はる!大丈夫ですか!しっかりして!私です!ハイヤで……」


 ペナルティ 虚無。








 




 







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