表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

03

さて次はキリスト教の説明ですね、

紀元前4年頃イエス・キリスト様が誕生します。


神の国の福音ふくいんを解き、

罪ある人間を救済する為に十字架にけられ

その後復活したイエス様をまつる宗教です。


イエス・キリスト様の逸話いつわは物凄いですよね、

海を割って移動したり

水を葡萄酒ぶどうしゅに変えて病気を治したり etc……


そして最も有名な宗教文書(しゅうきょうぶんしょ)が『聖書』で

旧約聖書にはキリスト誕生前、

新約聖書はキリスト誕生後が載っています。


膨大な教典きょうてんの中から一部抜粋(いちぶばっすい)してみますね。


なんじの敵を愛せよ』

マタイ 5・43~48にある言葉ですが、

これは当時の風潮ふうちょうに対する逆説なのです。


その頃、異教(いきょう)信徒(しんと)たちは

信じる者以外は全員敵とみなしました。

そこで敵とは誰かを問い詰めたのです。


(なんじ)が敵だと思っている者が

本当に敵なのかよく考えて下さい。

貴方たちは愛すべき者まで敵とみなしていませんか?」


イエス・キリスト様は、

おきてに盲信する危険を察知したのでしょう。


現代でも考えさせられる文言もんごんですよね。

宗教関係では度々(たびたび)争いが起きていますから

それぞれの価値観を否定することなく

みとめ合い仲良く出来れば良いのですが――


十人十色じゅうにんといろのように各々違って当然であり、

違うからこそ互いに学べるものととらえたら

様々な確執かくしつも減少するかもしれません。


さてさて、イエス様も外国の方なので

日本でキリスト教をまとめる人が居りません。

そこで初めて布教に尽力じんりょくした

フランシスコ・ザビエル様に頼んでいますよ。


彼はポルトガルから

イエスズ会の教えに従って中国を目指し、

1549年に隣りの日本国も文明が進んでいると

ヤジロー、後にアンジローから聞いてご来航らいこうされたのです。


上陸後、後奈良天皇ごならてんのう及び

足利義輝あしかがよしてる拝謁はいえつを懇願したのですが失敗。

因みにイエスズ会とは

『世界中にカトリックを増やそう!』

かかげた団体でザビエル様はその会員でした。


日本では仏教が浸透しんとうしていた為に

かなり迫害はくがいを受けたようです。

それにも関わらず、

キリスト教へ改宗かいしゅうさせたのは凄いですね。


最終的に2000人まで信者が増えました。

ですがインドで仲間が困難にっていると聞き、

助けに出たままかえらぬ人となったのです。


「度々困難に見舞われて大変でしたね」


「いえ、生前にも意見を述べましたが

日本人は親しみやすく、皆さん善良です。

どの異教徒(いきょうと)よりも優秀な方々でしたよ」


さすが宣教師せんきょうしさま、お心が清いのですね。


「日本国が褒められて嬉しいです」


「しかしキリスト教では重罪な

男色の相手となる稚児ちごには驚きました」


ザビエル様はしみじみと(なつ)かしみます。

昔のお坊さんは恋愛禁止でしたからね……


「ふふ、それで(さけ)んだ訳ですか?」


そのエピソードは知っていたので笑うと


「ええ、それはダメです!

たしなめたら僧侶達から追い出されました」


「すみません、それは俺のせいなんです。

同時通訳に失敗しまして……

ザビエル様やお坊さまを混乱させました」


ヤジローさまがガックリ肩を落とします。


「いいのですよ、アンジロー。

詳しく下調べをしなかった私にも非があります」


おお~美しい師弟愛していあいの絆です。


「文化の違いは難しい問題ですよね」


「イエス。言葉の壁もありましたし――

ですが今は頭ごなしに否定しませんよ、

仏教とキリスト教が隣り合わせでも

こうして上手くまわっているのですから」


天界では仏教も教会もお隣同士です。

詳しい区分内容は、

教会の派閥(はばつ)を整理してから行うとしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ