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[元]貴族は異世界で魔王へと  作者: shin
第1章 学園編
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第3話 人魔共同学園

「おはようございます。雫様。」

「おはよう、アリス。」


今日は人魔共同学園に向かう予定だ。学園はここから歩いて四日の位置にある。


「じゃあアリス、早速出かけようか。」

「分かりました。歩いて向かうのですか?」

「うん、歩いて向かう。」

「歩く以外に方法ありませんものね。」


まずは森を出るために歩く。昨日あった魔物、ヘルハウンドと言うらしいが割と多く生息しているらしい。道中やはり魔物には襲撃された。


「「「グルルルゥゥゥ」」」

「「「シャァァァ」」」


ヘルハウンドと、コウモリに似た魔物、フォレストバットだ。ヘルハウンドは風の刃を、フォレストバットが超音波を放ってくるが俺とアリスはそれを難なく避ける。


「時魔法〈空間圧縮〉(クロノス)

「雷魔法〈雷撃〉(ボルト)


ヘルハウンド達は空間の歪みに耐えられず死に、フォレストバット達は魔法陣から現れた雷を避けられずに死んだ。


ただひたすらにこの作業を四日間続け、学園に辿り着くことができた。というかアリスはいつ時魔法を使えるようになったんだか…。


「ここが学園か。」

「そうみたいですね。思ったよりも大きくて驚いています。」

「寮付きで授業料も無料らしいね。」

「どんな子達がいるかも楽しみですね。」


そんな話をしながら受付へ向かう。


「こんにちは。本日はどんなご要件でしょうか?」

「あ、この学園に入学したいんだけど…」

「かしこまりました。入学手続きですね。少々お待ちください。」

「はい。」


手際が良いな…。何年か働いているのだろう。


「お待たせしました。ではここにお名前をご記入してください。」

「それだけで入学できるのですか?」

「はい。登校は学園に行けない子達の救済施設のようなものですので。」


なるほど。元の世界でいう税金で動いている施設か。とりあえず名前を書く。勿論アリスもだ。


「これにて入学手続きは完了です。そこを曲がると教室がありますのでそちらへ向かってください。」


指示された通りに教室へ向かう。入学式の日みたいでなんかドキドキするな…。


ガラガラガラ


「お、おはようございます〜。」

「おはようございます。」


軽く挨拶をしながら教室へ入る。


「おはよう、雫さん、アリスさん。私が担任のエシリアよ。とりあえずそこの席へ座って。」

「「はい。」」


見た感じクラスの人数は30人といったところ。思ったよりも少ないな…。


「それでは授業を始めます。今日は基本的な戦闘についてです。」


なるほど、ここでは強くなるための手段を教えてもらうのか。


「まずこの世界に魔物が溢れているのはみんな知ってるわよね。その魔物に対して、どのように戦うのかをここでは学ぶわ。まずは戦闘についてね。戦闘を左右する要素は基本的に三つよ。レベル、辞書レベル、戦闘経験よ。レベルは、分かるわよね。レベルが上がればステータスも上がって、その分有利になるわ。人間の最高レベルは現在4200ね。次に辞書レベルね。辞書はあなた達の脳のようなものよ。辞書レベルが上がれば魔法の量や知識も増えるし当然強くなるわね。辞書レベルの最大は80よ。最後に戦闘経験ね。戦闘経験はそのまま。経験を積めば積むほど対応力も高くなっていって強くなるわ。」


ふむふむ。なるほど。ただ一つ疑問なことがある。辞書レベルの最大は80?俺やアリスは99なんだけど…。異世界から来たから特殊なのか…?まあ変なことにならないように黙っておこう。


「アリス、俺達の辞書レベルについては黙っておいて。」

「分かりました。」


「この学校ではこれから、魔法についての特訓と戦闘経験を積んでもらうわ。過酷な授業も多いだろうけどこれから頑張っていきましょう。じゃあ今日はこれで終わり。寮の部屋はそこに書いてあるとおりだから見ておくように。」

「「「ありがとうございました!」」」


聞いた感じだと魔法って学ばないと撃てないのか。俺達は普通に撃ってたけど…辞書レベルの問題なのか。


俺とアリスは寮へ向かう。俺とアリスは同じ部屋だ。どんな部屋なのか気になるし早足で向かっている。


「おい!早く脱げよ!殺すぞ!」

「そうだぞ。この世界は弱肉強食なんだ。お前が死んだところで魔物のせいにされるだけだ。」

「は、はいぃ。どうか命だけは…。」


不良少年五人組に少女が絡まれている。たしかどっちもクラスメートだったよな…。それにあの子…恵梨香にどことなく似てる気がする。そんな理由で俺はその場へ向かう。


「何してるの?」

「あ? コイツに死ぬか脱ぐか選択させてやってんだよ。なんだ?お前も俺たちの仲間入りしたいのか?」


よくいる不良少年だ。すかさず腹を殴る。


「ぐはぁっ。な、何するんだてめぇ。」

「何って、生意気なやつを殴っただけだけど?」

「く、クソが覚えてろよ。」


そんな小物感満載のセリフを言って不良少年達は去っていく。ところでこの子は大丈夫だろうか?


「君?大丈夫?」




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