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[元]貴族は異世界で魔王へと  作者: shin
第1章 学園編
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第1話 そこは大森林

初投稿となりますので、誤字脱字や内容など至らないところも多いかと思いますがお願い致します。

「ひれ伏すが良い。」

「「「はっ。魔王様。」」」


「おーい。零くーん??」


・・・またこの夢か……。

俺としたことがラノベの読み過ぎだろうか…。最近こんな夢ばかり見る。


「ごめん。居眠りしてた。」

「最近多いよ。ちゃんと寝てる?」

「う、うん。まあね…。」

「寝てないでしょ…。クマ出来てるよ?」

「あぁ…いや。心配する程じゃないから大丈夫。」

「そんなこと言って…。顔色悪いよ?今日はもう帰りなよ。」

「え?いや…」

「だーめ。帰りなさい。」

「は、はい。」

「じゃあ、また明日ね。先生には私から言っとくから安心して。」

「ありがとう。また明日」


彼女、恵梨香は俺の数少ない友達だ。いつもあんな感じで気遣いができる。少し心配性だけど。でもせっかくの気遣いだから、大人しく帰ろう。


「ただいま。」

「おかえりなさいませ、雫様。」

「ごめん。少し具合が悪いから、ちょっと寝るね。」

「分かりました。安静になさってください。」


彼女はメイドのアリス。小さい頃から俺の専属として務めている。アリスにも心配かけちゃってるだろうし、早く具合は治さなきゃだな、なんて考えながらベッドに入ると、すぐに意識が飛んだ。



「ーーー様!起きてください!雫様!!」

「ん…。おはよう、アリス。」

「おはようございます。って呑気にしてる場合じゃないです!」

「ど、どうしたのいきなり…」


そういえばちょっと地面が硬い気がする。ってあれ…?ここは…?木々に囲まれていて…森のような場所に私はいた。


「ここは?」

「私にも分かりません。」

【ここは、ディアス大森林です。】


ほうほう。ディアス大森林っていうのか…。そんなとここの国にあたっけ…?っていうか今の声誰だ!?


「アリス、今声が聞こえなかったか?」

「いえ。何も聞こえませんでしたが…。」

「え…。つまりどういうことだ…?」

【私はワールドディクショナリと申します。】

「い、今の!聞こえなかった?」

「いえ。何も…。」


どういうことだ?つまりこれは俺にしか聞こえていない、ということなのか?


【そうです。私は貴方の脳に刻まれているいわばナビゲーションシステムのようなものです。この世界では一人一つ、このシステムを保持しています。】


なるほど。ワールドディクショナリ、名前からして辞書のような役割なのだろう。この世界…?つまりここは別世界…異世界なのか…?ラノベばっか読んでいた俺は冷静でいられるがアリスが聞いたら…


「ねぇ、アリス。落ち着いて聞いてほしいことがあるの。」

「はい、雫様。」

「ここは、異世界かもしれないの。」

「そうなのですが。ってえぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

「まあ、落ち着いて。さっきの声ってことなんだけど自分の頭に話しかけてみるイメージでなんか考えてみて。」

「も、申し訳ありません、取り乱しました。承りました。」


流石はアリス。飲み込みが早くて助かる。冷静に対処できそうだ。


「雫様。私にも聞こえました。ワールドディクショナリですね。」

「うん、そうだ。流石はアリス。早いね。じゃあとりあえずは自分のディクショナリにこの世界について聞いてみるっていうのはどうだろう?その上で情報を共有すれば対処できるかもしれないしね。」

「流石です雫様。異議ありません。」


まさかこんなところでラノベの知識が役立つとは思ってもいなかった。とりあえず辞書よ、この世界について教えてくれ。


【この世界は貴方がいた世界の裏側にある世界です。異世界と言い換えることもできます。この世界に存在する生物は大きく五つに分けられます。人、魔族、魔物、精霊、神です。人と魔族は基本的には敵対関係にある種族です。】


まあそりゃそうだろうね…。


【魔物は知性が無く、ただひたすらに精霊以外の生物を襲います。貴方の世界でいうモンスターのようなものです。】


なるほど…。モンスターか…。ファンタジーチックだな。


【精霊とはこの世界に満ちているエネルギーのことです。精霊は非常に有効的で全生物に味方し、魔法の発動などの補助をしてくれます。】


この世界、魔法があるのか。


【神はそれぞれの秩序を正す、世界を見守る者です。】


生物については分かった。じゃあこの世界の魔法についても教えてくれ。


【この世界の基本は弱肉強食です。弱いものは死に、強いものが生きるという法則の元に成り立っています。魔法とは、その上での攻撃、防御手段の一つです。魔法には自分の力で撃つ魔法、精霊の力を借りて撃つ精霊魔法、世界の力を借りて撃つ起源魔法があります。また、魔法の発動にはMPを消費します。魔法には属性があり、数は定かではありません。魔法は階級ごとに分けられ、第一位階〜第九位階までが存在します。階級は数字が上がるごとに上位の魔法を示します。魔法を使う時は、私ワールドディクショナリが記憶している魔法術式を呼び出し、術者のMPを消費して使う流れになります。つまり術者は使いたい魔法を考えれば撃つことができます。】


ファンタジーな感じだな…。MPとかも理解はできる。考えるだけで詠唱が必要無いというのが非常に良いな。


その後も俺は辞書からこの世界について多く聞いた。この世界についてもたいていのことが分かった。次はアリスと確認を取るだけだ。


「アリス。大体の事は聞けた?」

「はい、雫様。」


こうして俺達はこの世界についてと、これからの方針について話すのだった。

魔法のふりがなについてなのですが、30話を超えたあたりから少し変わってきています。それまでの変更がされていませんので、どうかご了承ください。

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