久しぶりの食事、そして街へ
誤字脱字 生温くヲチと指摘をお願いします。
2015/04/18 三点リーダー修正
縛られていた男達の縄を盗賊の小刀を使い解く。
全員男性、10名 女性がゼロ。
こういった場合、女性助けるとかいう展開じゃないのか。
「改めてお礼を申し上げます。
私はテガンで商いを行っていますルノースと申します」
聞くとボスアニという街まで行商の途中らしい。
その後、彼らの説明を聞く。
当初は12名の商隊で内7人が傭兵で、
あと2人が盗賊の仲間だったらしい。
「怪しいとは思ったのですが、グヌリから近道だし、
これだけ傭兵もいるので、森を抜ける事にしたのです」
グヌリ?土地感が分からないので、触れずにそうですかと流した。
「 ところで魔導師様はどうしてこのような場所に?
お独りなのでしょうか? 」
こちら魔族で昨日まで封印されていましたからとは言えないので、
「 修行の旅…そう、修行の途中でね 」と誤魔化した。
「そうですか、それはそれは高尚な事でございます」
どうにか誤魔化せたような模様。
身包み剥がされていた男達も服を着て、
それぞれ挨拶で声を掛けてくる。
その時に俺の壮大に腹の虫が鳴る。
「お、おお、魔導師様 空腹でしたか!
そうですな!あれだけの魔術を使えば腹も空きます!
余り良いものは出せませんが、ご飯にしますか?」
後ろにいる商人仲間に食事を伝えると、
荷から何やら用意を始めた。
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護衛の人が盗賊の死体を片付けているが、
その横でルノースと数人が鍋を出し、火を付け
まるで河原でBBQするような感じで手際よく食材を出して、
食事を用意していく。
盗賊が出るような場所で食事とか?と聞くと、
数日は街まで掛るらしく何処でも同じですよとルノースさん。
だが、死体横は少し抵抗があると、地面を濡らす血跡を見てると、
革を鞣した丈夫そうな鎧のようなものを着た男が声を掛けてくる。
「 助かりましたよ!魔導師様 」
右目から口元まで深い傷跡がある男。
名前をザガドルと名乗った。
「いや、たまたま通りかかったので」
そう返答する。
「あの魔法、魔導師様はかなりの使い手と見受けます!我々は運がいい!」
ザガドルの横から髭面の護衛仲間の人が声を掛けてきた。
先程の同じで、修行中で…と言葉を濁した。
髭面の男は握手を求めて来てドルアードと名乗った。
「本当だな…もうダメだと思ったぜ!」
その後も、感謝が乗った会話が続く。
どこから来たのですか?と質問もされるが、
どう答えていいのか分からず、ただ彷徨いって誤魔化した。
盗賊の死体を片付けが終わり、
ルノース達がまだ食事の用意をしてる中、
ザガドルとドルアードを含む護衛の男達5人と会話が続いた。
地名や国名を言われるが適度に誤魔化しながら会話で、
断片的に理解するのは、現在も大陸内の各国で戦争は絶えないという事。
髭面の護衛の一人がつぶやいた。
「こう争いが絶えないのは魔族の呪いだな」
魔族?という言葉でドキッとして思わず言葉に「え?」出して聞いた。
髭面の男は盗賊から取った湾曲したナイフの先を指で触りながら、
こちらを見て言葉を続けた。
え?そういう事なってるのか?
俺は魔族だから…俺の呪いと?
「ほ…ほう、その魔族ってのは今は!?」
思わず聞いた。
「がははは!そんなの迷信、御伽噺ですよ!魔導師様!
そんな種族居るわけありませんよ、魔族ですよ?魔族」
髭面の男の隣の護衛の一人が笑いながら言うと皆が、
そりゃそうだと笑っていた。
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ぐつぐつの煮える大きな鍋の中、
お粥のようなものがある。中には人参?大根?謎な野菜と、
鶏肉のようなものが泳いでいる。
商人の一人が煮えてるものを器に掬いそれぞれ手渡す。
そしてフランスパンのようなものを渡してくた。
皆に器が行き渡るとルノースが器を掲げて言う。
「アーシアの神に!」
皆も同じようにつぶやき器を掲げてから食べ始める。
皆を見ると、パンをちぎり器にある粥のようなものを付けて食べている。
俺も同じようにして食べる。
貝類の入ってないクラムチャウダーのような味と食感で、
人参と大根に見えたものは意外と硬い。
またパンもまた硬く粥に付けてふやかしながら食べた。
味は塩気が少なく少し物足りない感じだった。
食事を口にするのは本当に久しい。
奥歯の根本からじんわりと味が染みてくるような感覚と、
謎の野菜を噛む時に幸せを感じ得る。
食事をしながら話をすると、彼らが向かう街までは今夜は野宿して、
明日の夕刻には着ける距離との事で、
宜しければ一緒に行きませんか?と誘われ、
なんとなく心寂しい俺は是非と答える。
向かう街の名はボスアニ。
誤字脱字など多く有ろうかと思いますので、
お気軽にご指摘お願いします。