そうして魔族は魔族らしく始まる
誤字脱字 生温くヲチと指摘をお願いします。
「良!報告以上であります!
教祖様!デベール・グラゲンダ統領長
我ら何時でも出撃できます!」
その言葉を聞いたテベールさん、こちらを見てくる。
どう考えても10万以上いる。
エルンスト聖戦長さんが、部下に指示をして、
壁に黒く塗った木板に先程の部下の数を書いていく。
えっと…合計すると132,400?
ああ、やっぱり10万超えてる。
どっからこの数が集まったのだろう。
小声でテベールさんに聞く。
「各地より治療を求め増加し、かつ教祖の元へと。
毎日ソビッティ国側より3000名以上は救いを求め来ておりますし、
帝国側からも毎日同じように5000名は難民として来ておりますから」
そんなに来て食料とか大丈夫か!?
食料事情はどうなってるのか?という問いに、
拡張した部分は人族より技術を受け田畑を増やしており、
今までは鉱山の賃金で帝国より食料を購入していたと。
”当初開墾した田畑での収穫も終わっておりますから”と、
食料の説明なども部下が出てきて説明を受ける。
さらに、左右の岩山にいたワイバーンも飛行隊として、
乗り物として飼いならして始めてるという。
ああ、それが書かれている飛竜隊 300ってやつか。
え?300もいるのか。
更に魔導隊 700や工作隊 200とか。
”魔導隊って魔弾やら打てるの?”と聞けば、
人族の知識より日々切磋し、戦力として間違いなく、
魔導砲も50門はあるという。
あれ?…
これは完全に勝てるというか圧勝なのでは…。
一国の人族滅ぼすレベルでは?
いやいや、俺は今は魔族なんだから。
幾つもの考えが浮かび頭の中が沸騰しそうになる。
「少し考える時間は有るか?」
テベールさんに声をかけると、無論と言われ別室に案内される。
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「デベール統領長…先程の報告に…その、何か落ち度が!?」
ショーゴが扉を出て行くとエルンスト聖戦長がデベール統領長に不安げに声をかける。
会議の間にいる20名を超える各部隊の隊長も、不安言にテベールを見つめる。少しの前を置いてテベールはゆっくり答える。
「ぬぅ…分からん。
ただ数と食料を心配していたな。
エルンスト聖戦長よ、教祖様が戻る前にこの戦で如何程の兵糧で
どれくらい耐えれるのか確認するのだ。
予想するに教祖様は長期戦になると予想されたのであろう」
「承知しました!直ぐに算出します!
また現在自治領内の田畑の警備強化!抜かりなく!」
「それと魔導隊の事も気にされていたな…
しっかり魔弾を打てるのか?と…
そうか…魔弾、魔導砲を利用して圧勝せよという事か!」
その声を聞いて魔導隊の隊長が声を上げる。
「ハッ!魔導砲も魔力を装填を考えれば、現状より強化できます!」
全てを理解したと目を潤ましてとエルンスト聖戦長は拳を上げて叫ぶ。
「我、聖戦長として命ずる!
更に準備を抜かりなく行い、魔導隊を主戦力として配置をしなおせ!
教祖様の号令啓示の前に最善の準備を!
勝利は我らに!」
”おお!”を会議室は大きな怒号のような声に包まれた。
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会議の間から長い廊下を抜けて、休憩室に案内される。
人族の女性がお茶を持って来てくれる。
「人族…いや人もこの自治領には多く?」
「あ!はい!教祖様!
この自治領に感謝しております。
ここでは身分や種族での差別などありません!
強いていえば教祖様を信じない人は処刑されます!」
真っ赤な顔をして言ってくる。
なぜそんな緊張する?
そう言って笑いながらお茶を出す。
あ、うん、そうなんですか。
「その…そういう人、処刑された人はいるのですか?」
そういうと女性は不思議な顔をする。
「は、はい!その…ソビティの兵士とか、
その…教祖様が」
ああ、捕虜を杖でミイラにした件か。
「ああ、其れ以外で」
「私の知っている限りは知りません!」
お茶を出した後に、女性はモジモジした様子で
扉の前で何か言いたそうにこちらを見ている。
「え?どうしましたか?」
「あ!いえ、その…」
なんだろうか。
「私は教祖様にお会いできて幸せです!」
そう言って顔を真っ赤にして出て行く。
なんだ?あれは。
いや、ともかく、この状況を整理しなければ。
この自治領にオーガ族を始めとする軍隊が出来上がっており、
このまま帝国と戦うと圧勝レベルになってしまうという事と、
ソビッティ国に攻めて領土を広げようとしている事。
ふと考えると、あれ?それも悪くないのでは?
だって俺は魔族。
頭に角もあるし…ね。
自分が転移してくる場所を強固に守って貰えれば。
もっと平和にこの世界で過ごせればと思ったが、
そもそも無理なら仕方ない。
永く封印され、やっと出た思えば裏切られるは投獄されるって世界。
そうだなと案外すっとその考えが心に刻まれる。
魔族の記憶が影響しているのだろうか。
___統一せよ と。




