発展する火薬庫
誤字脱字 生温くヲチと指摘をお願いします。
窓から差し込む朝日で目が覚める。
マッサージされて完全に揉み返し状態で、痛む身体を上げて、
背筋を伸ばしてローブを羽織る。
オーガのマッサージちと強いんだよね。
途中ゴリとか変な音もしたし。
オーガ族の女性達は既に起きていて食事は下に用意済みですと言う。
窓から外を見ると驚愕する。
建物の周りに恐ろしいぐらいに皆が集まってこちらも見上げている。
どれくらい居るんだ!?これ。
なんかの旧世界の野外フェスのような状態だ。
「皆様、ショーゴ様が来たと聞いて本尊を拝みたいと、
昨夜から集まっていましたのよ」
そう後ろからオーガの女性が言う。
お、おぅ…そうですか。
凄いな海外のロック・スター並、いや、宗教の教祖か。
窓から下を見てそれらしく手を挙げると、
皆が地響きのように声を出し手を合わせる。
「ありがたや!ショーゴ様だ!」
「ああ、救いの神が!」
「我ら一族に繁栄を!」
なんか拝まれると変な気分になる。
これ今なら幸せになる壺とか石売ったら大儲けだろうな。
あと、死んだ人をあの世から呼んでお告げとか…
適度に窓から離れてオーガの女性に案内されて、
食堂のような場所に辿り着く。
入って瞬時に目に付く肖像画。
ああ、私だが、かっこよさ10倍ぐらいで描かれている。
まさにテポドン級。どっかの国の将軍みたいだ。
長いテーブルの上座、案内された席に座る。
だが…
料理がバンバン運ばれてくるが、どれも食べられそうにない。
猿のような動物の頭を繰り抜いて皿にして、脳部分に何かスープ。
餡かけにある何かの目玉。
どう考えても人間の腕とか…。
それに30~40人は席に付けそうなテーブルと椅子に、
私独りポツンと座って、壁にズラリと30~40人
立って見つめられているのも激しくプレッシャー。
唯一食べられそうなのは添えてある紫の葉。
とりあえず、葉を加えて食べる。
多分、これは彼らからすれば高級な料理なんだろう。
運ばれてくる料理はもう大丈夫ですと答える。
「お気に召しませんか?」
オーガの女性がそう聞くので、いえいえと当たり障りなく答える。
普段皆が食べているのを食べたいと言うと、
パンや食べられそうな肉切れやスープが出てくる。
モシャモシャ食べていると、奥から料理人ですと紹介されて、
1人のオーガが出てくる。
申し訳ございません…と彼は頭を深々下げてくる。
なんか申し訳ない事をしたような。
「いえ、普段は質素な生活なので、
折角用意された料理、皆で一緒に食べましょう」
立っている皆を強引に”ささ、座って座って”と、
座らせて食べる事にする。
「あ~今日も美味しい料理で、
一日頑張りましょう!」
コップを手に声を上げて乾杯音頭を取る。
その後、皆で食事が始まりそこそこ会話でどうにかを得た。
ああ、あの料理本当に美味しく食べるな…彼ら。
鬼だものね。うん、鬼。
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食事が終わり、治癒を教えたオーガの女性達は?と聞くと、
治療院ですというので、そこに向かう事にする。
テベールさんと数名のオーガ族、
ジャイアントオーガ族の護衛?と一緒に向かうと、
行く道中、やはり道脇にこちらを見て膝をついて拝む人々。
いや、オーガさん達や色んな種族。
「あれ?随分と知らない種族の方がいますが?」
「ええ、近隣からこの自治領には色んな種族が難民として来ていますから
特に西部からの難民が多いですね」
付き添ってくれているオーガ族に尋ねると、
そう答えてくれる。
「種族間で揉めたり?は無いのですか?」
「それは無いですな、たまに雌の取り合いがありますが、
それはショーゴ様の啓示に従い処理していますし」
「え?啓示??」
「はい、話し合いを行い、無駄のようでした決闘、
これは日々守っております」
あれ?そんな事言ったのか?俺。
それオーガ族のルールを俺の啓示?とかしてないか。
まぁ、争いがなければいいが。
というか朝の窓に下に群がっていた人々は?
今はそれほど居ないが。
なんかロック・スターばりに歩けないぐらいかなと想像したが、
聞くと朝と夜の拝礼以外は皆の多くは仕事してますからと。
うん、結構その変はクールというか冷静なんだね。
勤勉とかその変が教義にあるのか?
治療院に付くと以前 治癒魔法を教えたオーガ女性が居た。
日々魔法を使っている成果なのか彼女からは強い魔力を感じる。
「ああ、ショーゴ様!お越し頂いてありがとうございます!」
俺とローブにある同じマークの入ってた白いローブを来て、
数名が近づいてくる。
その後、昨夜行った治癒の方法を彼女らに伝える。
最初は戸惑っていたが、すぐ理解したようで、
”では既に怪我をした民にも試してみます”と。
その後、治療院を出て街を見て回るが、
帝国の兵以外にも人族や他の種族が多く居て、
建物も石造りと木造も組み合わされた建物があり、
首都より整然と建築されてるように見えた。
行く先々で挨拶をして商店街のような場所に入る。
ふと路肩をみるとボロボロな服をまとった子供が
欠けた茶碗を前に置き、こちらを見て拝んでいた。
「あれってやっぱり孤児とか?」
「ええ、ああやって慈悲を待っているのです。
おい!お前、ショーゴ様が来てるのだ!」
護衛のオーガが子供の茶碗を蹴り飛ばす。
周りの人だかりも何喰わぬ顔って、
おいおい!なにやってんだ。
俺は彼を腕を持ち、後ろに下げ、子供の前に出て膝を落とす。
「君は?どうしてここにいるんだい?」
優しいお兄さんチェンジだ。
「すいま…せん…僕は、」
あまり喋れないようだ。
テベールさんに振り向き聞く。
「この街には彼らみたいな子供が?」
「ええ、申し訳ございません。直ぐ処分すべきですが、
移民として来た者の中には治療が叶わず、無くなる者もいて、
本来ではあれば働くのですが、幼い子供達はこうやって慈悲を…」
処分って怖すぎるな。
というかこの子痩せすぎだろう。
スーパーダイエットか?
「この街にいる慈悲を待っている子や民を集めて、
”健康”に暮らせるような施設を作れますか?」
テベールさんに聞く。
「え?はい、可能ですが…その子供達を一体…
ハッ!ああ、そうですか!分かりました!そうですな!
ええ、勿論です。 すぐに用意させます!」
テベールさんは何か気付いたような仕草をすると、
近くにいた護衛や周りに人に伝えると、子供達を保護していく。
「ちゃんと保護するのが社会…基本ですからね」
「ええ!勿論!我らの宝!剣ですから!」
テベールさんに確りと伝わってるのだろうか。
宝っていうのだから大丈夫だろう。
剣ってのが分からないが何かオーガ族の比喩なのか。
剣が宝って意味か?
その後、俺は道具屋を見たり、酒屋を見て神殿?戻る事にした。
この街は今後も発展するだろう。
だが急激すぎるなと少し考えたりもした。
ウォルビンにあと4日で戻る必要があるので、
ここから首都まで何か物を飛ばして乗っても
2日かかるので、今日の午後には出たいと考えて、
このまま首都まで向かうテベールさんに言うと、
せめて護衛を付けてくださいと言われる。
だが、魔法で飛んでいくので独りじゃないと無理と
強引に午後には窓から板の上に乗って首都へ向かった。
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コラルド歴 2125年の秋
シュタインメッツ家領地・ショーゴ自治領、
広がる自治領に開祖されるショーゴ様が再び降臨した。
その際にいくつかの変化が起こったとされる。
1つは殺戮聖団が生まれた事。
保護の無い子供を集め教団で保護し戦闘方法や魔術そして教義を学び聖戦士として育てられた。のちに大陸南部にて殺戮聖団と呼ばれる集団の誕生だった。子供の頃から叩きこまれた脅威の戦闘能力と教団の教義、多くの兵士を恐怖させたという。
2つ目はソビッティ国への侵攻。
力を付けたオーガ族は積年の恨みを持ちソビッティ国へ侵攻をした事。
それも狡猾に小規模な兵団で水が染みわたるように侵攻した事。
そして最後に教団の教義に中心にある
____質素倹約して聖戦に備えろ
この教義が確立したと言われる。
ベンダ帝国の内紛が始まるこの時期に、
自治領は強大な力をつけていく。




