希望の脱出への道
誤字脱字など多く有ろうかと思いますので、
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2015/04/18 三点リーダー修正
2015/05/11 一部表現修正
2016/04/03 校正ツールにて修正
土竜に"鍵となるような物を探せ"と命令を試みる。
永く封印の鍵となるような物を考える。
封印の鍵はいったい何なのか。
何百年も鍵としてあり続けるには石碑だろうか?
魔法が掛けられて腐らない木とか札だろうか?
いや、もしかしたら、地上に封印のために神殿とか建っていたらどうしようか。土竜じゃ無理だ…祈るように土竜に念じる。
___地上にある石碑のようなものがあれば、皆で探してくれ
_______そしてどうにかしてここに持ってきてくれ
意識が通じたのか土竜は広げた穴へ向かう。
かなりの時間が経過して半ば諦めていた時、石碑がゴンゴンという音と穴から墓石のような石が共に現れた。土竜達が地上から落としてくれたようだ。既に石碑は落下の衝撃で割れている。
見覚えのある模様が刻まれた石碑。これは封印の呪文に使う印だったはず…記憶では。割れた石碑を見つめ、振り返るように落ちてきた穴を見つめる。そして、広げた穴に恐る恐る手を穴に入れる。
衝撃がない!
その瞬間、魔力がどんどん回復していくのが体感できる。穴から魔力の元になるようなモノ(魔素、そうだこれが魔素だ!)がどんどん流れこむ。
まるで水気のない砂に水が湿っていく感覚。そして、ふと後ろを振り向く。骨さんが手を振っている。
振っている手がカシャと音を立て落ち、その後、各骨が床に崩れ落ちていく。そして落ちた骨は砂のように細かくなっていく。最後に鎧だけが残り、埃が舞うと鎧も先程までピカピカだったのに、錆びた鎧になっていく。
「え…ほ…アペランザさん…?」
何を言えばいいのか分からない状態のまま振り向き、俺は穴から風のように漂ってくる魔素を吸収しながら、記憶にある魔術、別空間に物を格納する術を試す。
手元に30センチ程の黒い渦のような壁ができ、その黒い渦に部屋にある本や品をドサドサと入れる。アペランザさんの形見として剣と鎧も収納に入れた。
そう…慌てながら。
一刻も早くこの地下から出たかった。
穴へ入り、土で汚れながら 地上へ登り始めた。
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封印された当初、魔人の魔力は強力だった。
そして封印の当初から漂う魔力も少なくは無かった。
封印から魔力が外に漏れてもいた。
故に封印された当初、数百年は付近には独特の魔力が漂い
敏感な動物や魔物は寄ってくる事は無かった。
永く封印され召喚の術を使った時点で、周りの動物達や魔物が近寄れる環境になり、
肥沃な土地に土竜が近づけたという事をその時、田中祥吾は理解していなかった。
そして動く骸骨も封印が故にアンデット化していたが、
封印が解かれた今、魔人の魔素の巡回がなくなり消えた事も。
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