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コラルド戦記  作者: 油兄貴
第2章 知れた世界の始まり ブレロン要塞~ベンダ帝国へ
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オーガ軍の始動

治療したオーガ族の子供とその親、また周辺の集落からも救世主を見ようとオーガ族、そしてその混種の一族も含めてデベール集落は某コミックマーケットのような状態になっていた。もしくはその様は野戦病院だろうか。歩けない程の握手を求める人波、いやオーガ波を移動しながら治療と挨拶を繰り返し夕刻までに大方の治療を終えて案内された部屋で出された食事を食べているとデベールさんと数人が入ってきた。


「救世主ショーゴ様、食後に挨拶を御願いしたいのですが」


う?うん・・・と言われるがままに口元を拭き答える。なんだか挨拶?嫌な予感しかしないが。それよりエストが昨夜から見えないがどうしたのだろうか。<<サーチ>>では隣の建物にいるのは分かってるが、酒は抜けたのだろうか。


食後に集落の中央に案内される。広場となっている場所に仮設だろう演説のような場所がある。ささ・・・とテベールさんに言われて壇上に立つとエストも脇から登ってきた。壇上から良く見ると多くのオーガ族とそれより二回りも大きい”何かの種族”や顔が犬のような種族まで居た。


「静まれ!我がオーガ族また血を引く一族よ!我が一族懇願の日が来た!古来より懇願してきた救世主が現れたのだ!」


テベールさんが鼓膜が破れそうな大声で言うと会場は遠くの虫の羽音が聞こえる程静かになりこちらを凝視した。その横でエストが一歩前に出てる。


「聞くがよい!我は救世主の友!ベンダ帝国第18師団 突撃隊 エスト・フォン・シュタインメッツ 中尉だ!ブレロン要塞の打破と仲間の解放を手始めに、貴殿ら一族の病の治療と繁栄、そして建国を約束しよう!さぁ!これから救世主ショーゴから貴殿らに詔勅がある!」


拳を突き上げて、大きな声で叫ぶように話した。

話し終えると会場が物凄い歓喜の声が鳴り響き、遠くの森から何事かと物凄い数の鳥が羽ばたくのが見えた。エストは振り向き親指を立てグッジョブしてる。


おぃおぃ・・・何言ってくれてんだ。

驚きを通り越して呆れるというのはこういう事をいうのだろう。

壇上を譲り隣にきたエストに小声で言う。


「おまえ・・何言ってくれてんだよ・・・」

「まぁ大丈夫だ、俺も一応ベンダの貴族だ。相続する領地もあるからな」


どう考えても自分の仲間を助ける為にオーガ族を利用しようって腹にしか聴こえないが、先程からショーゴショーゴというシュプレヒコールに押されて壇上に立つ。どうしようかと周りを見渡す。最前列から後方まで熱狂的な信者のように涙を出しながら叫んでいる状況に圧倒される。


どう考えても逃げられる状況に無い。

それか転移して、あの封印されていた地下に戻るか?

そうだ、そして時間経ったら人目に付かない他の国に逃げて山間で静かに暮す。そう考えた時に魔族の過去・・・それが失敗し憤慨し嘆いた封印の日々を直接知識が俺の考えに干渉した。


____我を封印した人族に鉄槌を下だせ!


俺は強く握りしめた拳を高く掲げる。そして一斉に会場は静かになり、次の瞬間、自然を口から言葉が出る。


「 コラルド国に栄光を!」


自分で言っておいてアレだか・・・コラルド?なんだコラルドって。

会場は正に鬼のような歓喜の叫び。


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その後、テベールさんの家に場所を移し、急いで丸太で作ったのか大きなテーブルに、テベールさんとオーガ族の男が10名程、そして先程気になった二周りも大きなオーガ・・・聞くとジャイアントオーガ族が数名、そして完全に顔が犬というか狼の種族数名、そしてエストが席に着く。

作戦会議なのか?


無言の時間・・・・。


気まずいな、俺が話しだすのを待っているようだ。


「で、エスト、ブレロン要塞だが攻略はどうすんだ?・・・地形とか・・あ、誰か何か書く物とかない?」


書きながら説明を聞こうと思ったら、テベールさんがテーブルに爪で地図を掘り込んでいく。まるでバルサ材のようにメリメリと地図が書かれていく。凄いな・・・その力と爪。子供の頃やった遊びで振り向く時に指出して頬に当てるとかやったら頬にザックリ刺りそうだ。


「正面突破だな、ベンダ帝国側には魔砲台があって遠距離から狙撃される。だからソビッティ側から総攻撃すれば・・・」


「エスト殿、魔砲台可動式で、こちら側に放射された時はどうしますか?」


狼の顔を持つ種族が手を上げて発言する。


「あ、そうか、そうだな・・・」


おいおい・・・エスト大丈夫か?魔砲台?知らない言葉も出たので、現状の状況を書く種族からそれぞれ情報としてそれぞれ聞く。魔砲台とは数少ない魔導師が魔力を集めて放つ大砲みたいな物らしい。なにか魔力を圧縮して放つという事。威力は広範囲で馬半刻の距離まで届き浴びた物は骨も残らないという。その魔砲台は3台以上はあり、魔導師が常駐して魔力を込めているらしいが馬一刻に一発打てるかどうかの感覚らしい。この世界の馬一刻という単位を考える。馬の速さというのは確か時速30~40Km、一刻というのが正確ではないが、ここまでの知識で日本でいう1時間ぐらいだろうか?

ふと、何かの速さの比較が頭を浮かぶ。


挿絵(By みてみん)


そうなると射程距離は30~40Km・・・東京から大宮まで届くレベルだ。

そんな怖い兵器があるのか。更に詳しく聞くとこのブレロン要塞は魔物・魔獣が多い森を抜ける為、自給自足で籠城できる事ができるという。聞くとボスアニの街より強固な砦だという。まぁ、外敵から守ってるのだからそうか。そこに居るエストの仲間を助けて駆逐するというのは・・・厳しい。


いずれしても聞いた情報は数ヶ月から数年前の状況らしいので現状確認と偵察、そして戦力の把握をして欲しいので各々希望する役割を決めて欲しいとその場で決めて、偵察と情報収集が終わり次第、また作戦会議を開く旨を伝えてお開きになった。


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