おいでませ異世界へ
誤字脱字など有ろうかと思いますので、
お気軽にご指摘お願いします。
2014/04/27 無駄な表現を削除
2016/04/03 校正ツールで修正3箇所
神田駅を出て取引先の雑居ビルに向う。
ビルのドア抜けエントランスに着き、
エレベーターのボタンを押した時、
軽く立ち眩みを覚え、
────── 知らない場所にいた。
薄暗い状況の中、目を細めて見渡すと窓のない石造りの壁が周りを囲い、壁にはブラケット式の照明を見つける事ができた。まるでホラー映画に出てくるような地下室だった。
そして何時からそこに居たのか目の前には頭から布を羽織った怪しげな男。後退りすると同時に足元には怪しげな模様が光りだす。何か言葉を発する間なく、目の前の男が先に言った。
「やっと見つける事ができたぞ!
悪いが入れ替わって貰う!
選別代わりに多少は知識を与えておくからな 」
そう言い残して布を羽織った男は粒子になって消えた。
一部の粒子は俺の身体に吸い込まれるように消える。
余りの現実離れした光景に祥吾は理解が出来なかった。
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俺は突然の出来事に全く分からない状態で置き去りにされて、どうしたものかと再度部屋を見渡す。鼻にはカビ臭い匂いが感じられる。左手の壁に木製の扉のようなものがある。フラつきながら壁に近づき扉を開ける。そこは先程までいた部屋と広さ同じようだが、壁面に棚があり本や置物があった。まるで骨董品屋の倉 庫のような部屋。異質なのは金属の鎧を着た骸骨が立っている事。学校で見るような骨格模型がスカスカの身体に鎧を着ている。
「悪い夢か…まったく酷い」
俺は呟いた。
「転移は成功したのですね」
驚いて横を見ると、骨格模型が口をカタカタと動かしながらこちら見ていた。
どこから声が出ているのか不思議だが、骸骨は俺に話しかけてきた。
「新しいご主人様ですね、長いお付き合いになりますので、
宜しくお願い致しますよ」
余りの異様さに不思議と冷静に言葉を発する。
「悪いのですが、全く今の状況が理解できませんが…」
落ち着いた声で俺は骸骨に話し返した。
「封印されています、そこは分かりますか?
隣の部屋で会話が少し聞こえたので、言っときますけど。
まぁ、前のご主人が知識を与えたって言っていましたので、
そのうち知識が馴染んできますよ」
────── 封印?
その言葉を聞いて不思議と頭の中に元々知っていたような感覚に陥る。遙か昔、魔族として生きて人族に封印されたという事が思い出すように知識が頭に入ってくる。
一気に目の前が暗くなり自分が倒れるが分かった。
誤字脱字はあると思います。こちらも時間がある時に直しますので、
見つけたら生温かい感じでお知らせを御願いします。