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春に香る金木犀  作者: ななくさ
第一章 自然が好きな人
7/9

ショタコン軍人哀れ也

玲side





あぁ今日は散々だ。


ランドリーで痴漢に襲われかけるし物干し場では蜂に刺されかけるしなんだっていうんだ。おまけにアレリアが暴れて朝食抜きだったところを説得してまた痴漢まがいなことされそうになるし。


僕ってそんなに女顔なの、意味わかんない。



僕は広場の隣の中央公園のベンチにアレリアを横たえるとすかさずアレリアのパンチがきた。


起きてるのなら言ってよ。



「それで?いいの、翡翠を残してきて」

「あのね、君があの場で翡翠を探そうと目を動かしたから今ここにいるわけ。ね、わかる?」


「は?それには事情があるんだけど…まぁ謝っておくわ」



謝るアレリアに僕は一息ついてからアレリアに事のあらましを説明する。


するとアレリアはマズいわと言い出した。




「マズいって何が?」

「いえね?広場に玲に負けないくらいってか玲が負けるほどのイケメンがいたんだけどあいつ、多分翡翠に気づいたわ」

「な、翡翠はターバンしてるはずっ」

「違うの。なんというか、ホントわかってるみたいだったわ。それからはずっと翡翠のこと見てるしだから私最初あの軍人を探したのよ」



なるほど、アレリアはアレリアなみに警戒はしていたってことか。


ん?てことは




「僕、判断ミスった?」

「そういうこと。早く広場に行くわよ」










広場に戻った先は餌を食べていた小鳥達がまるで時が止まったかのように固まっていて軍人が翡翠の口に何かを嗅がせているところだった。


翡翠は崩れ落ち軍人に抱きかかえられ言ってしまえば完全にピンチ。アレリアはヤバい、といって近くの軍人に大声で詰め寄った。



「ちょっと!おたくの軍人さんショタコンなの!?私の息子があなたのとこに誘拐されそうなんだけど!」

「えぇ!?いや自分は、あ!おい!」



近くに居た軍人は翡翠を抱きかかえた軍人に注意しに行く。


僕たちも付き添ってもちろん睨むことも忘れずに行くと翡翠を抱きかかえた軍人は舌打ちをこぼした。



「こいつは緑の君だ」

「はぁ!?緑の君ぃ!?あのねぇこの子は私たちが産んだ子なの!変な誤解しないでちょうだい!まったく、軍人にこんなショタコンが居たなんて…」



アレリアは迫真の演技で翡翠を抱える軍人に詰め寄った。


多分、イケメンを間近でみたい気持ちもあるんだろう、と思いながらもそのことは言わないでおこう。周りはザワザワとなんだなんだと見世物のような雰囲気だ。軍人さんってショタコンなんだ、というドン引きした声も聞こえる。



「とにかく、翡翠を返していただけるかしら?」



軍人は何も言わずに翡翠を返した。まぁこんな状況なら何も言えないよね、うん。ここは軍人派だし軍人の権威を落とすとヤバいもんね。



「すみません、勤務は真面目な奴なんすけど…ほら、行くぞ」



なんか、あの軍人に悪いことをした気がする。


いやまぁ知らないし。勝手に翡翠を取ろうとした軍人が悪い。



正直言えばこれは軍人相手に通用するのだが教会相手ではそうもいかない。


向こうが神のご加護を受けていないから受けさせてあげるとか言われてしまえば向こうの勝ちだ。だから教会からはなんとしてでも奪うしか方法はない。



「ふぅ、一件落着かしら」

「でも、あの軍人はなんで翡翠だってわかったんだろう」

「そ…ねえ、ちょっと気になることがあるんだけれど。どうしてこんなに鳥が翡翠に寄ってくるの!?」



そう、ぐったりする翡翠の周りには鳥がよってきていて翡翠は鳥に囲まれていた。



「起きたら翡翠に聞いてみよう。でも多分」

「翡翠の記憶に関することでしょうね」



翡翠の記憶。


もともと翡翠は僕とアレリアがギルドで演習をしているときにサーペインに肉を食われていた子だった。目を覚ました翡翠は自分のことに関して全く覚えておらず医者には軽い記憶喪失だろうと診断された。けれど翡翠が南の国を出るたびに翡翠のことを『緑の君』と呼ぶ軍人や教会には疑問がある。


何故翡翠が狙われるのか?南の国にたどり着いたのは偶然だったのだろうか?


多分、小鳥と話せたりふとした時に独り言を言っているのにも関係があるのかもしれないけれど。


もっと何か違う何かが翡翠のなかにある気がするんだけどよくわからないな。今の段階じゃ。

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